本項では、クラスタサービス機能の環境を設定する前に必要な、以下の作業について説明しています。
リソースグループを決定する
共有記憶装置を割り当てる
IPアドレスを取得する
MQDをクラスタシステムで動作させるためには、MQD用のリソースグループを決定する必要があります。InterstageのアプリケーションからMQDを使用する場合、Interstageと同じリソースグループに所属させます。MQDを単独で使用する場合は、専用のリソースグループを新規に作成します。いずれの場合にも、業務の引継ぎ単位を考慮してリソースグループを決定する必要があります。図15.3 MQDのリソースグループ構成に、MQDの基本的なリソースグループの構成を示します。
図15.3 MQDのリソースグループ構成
MQDをクラスタシステムで動作させるためには、MQD環境定義に指定するすべてのファイルを共有記憶装置に作成しなければなりません。そのため、必要なファイル容量を見積もった後に、その容量を格納できる共有記憶装置上の物理ディスクを用意します。そして、この物理ディスクを、MQDを所属させるリソースグループに事前にリソースとして登録しておきます。以降、ここで登録したリソースを「MQD用のディスクリソース」と呼びます。共有記憶装置上の物理ディスクの構成を図15.4 共有記憶装置上の物理ディスクの構成に示します。
なお、物理ディスクは複数使用することも可能です。その場合、使用するすべての物理ディスクを、MQDを所属させるリソースグループにリソースとして登録しておきます。
図15.4 共有記憶装置上の物理ディスクの構成
ACM連携サービスを使用する場合、クラスタシステムで共有して使用するIPアドレスを取得する必要があります。他のサーバからは、このIPアドレスでMQDと通信することになります。