本項では、クラスタサービス機能の環境を設定する前に必要な、以下の作業について説明しています。
サービスの構成を決定する
共用ディスク装置を設定する
引継ぎネットワークを設定する
MQDをクラスタシステムで動作させるためには、SafeCLUSTERに登録するMQD用のサービスを決定する必要があります。InterstageのアプリケーションからMQDを使用する場合は、Interstageと同じサービスに所属させます。MQDを単独で使用する場合は、専用のサービスを新規に作成します。いずれの場合にも、アプリケーションを含めた業務の引継ぎ単位を考慮してサービスを決定する必要があります。図13.3 MQDのサービス構成に、MQDの基本的なサービスの構成を示します。
図13.3 MQDのサービス構成
MQDをクラスタシステムで動作させるためには、MQD環境定義に指定するすべてのファイルを共用ディスク装置上に作成しなければなりません。そのため、必要なファイル容量を見積もった後に、その容量を格納できる共用ディスク装置を用意します。共用ディスク装置は切替えディスクとして登録します。そして、MQDを登録するサービスに事前にリソースとして登録してください。これは、MQDの環境を作成するときに、この切り替えディスクにアクセスする必要があるためです。設定および登録方法の詳細については、“SafeCLUSTER/Standard 導入運用ガイド”を参照してください。
共用ディスク装置は、ファイルシステムとして使用するものを用意します。共用ディスク装置の構成を図13.4 共用ディスク装置の構成に示します。なお、共用ディスク装置は複数使用することも可能です。
図13.4 共用ディスク装置の構成
クラスタシステムにおいて切替えが発生したとき、業務で使用するLANのIPアドレス(以降、論理IPアドレスと呼びます)を、旧運用ノードから新運用ノードに引継ぐための設定を行います。設定方法の詳細は“SafeCLUSTER/Standard 導入運用ガイド”を参照してください。