同一カテゴリに対して、各種コマンドを連続実行する場合の排他関係と、注意事項を説明します。
別カテゴリを対象とする場合は、全てのコマンドにおいて連続実行が可能です。
同一カテゴリに対して、各種コマンドを連続実行する場合の排他関係を以下に示します。
ロードコマンド(dlofentry)
蓄積データファイル作成中状態解除コマンド(dccunlock)
終了指示コマンド(dccterm)
蓄積データファイル削除コマンド(dccdelete)
資源管理状態変更コマンド(dccres)
カテゴリ定義参照コマンド(dcccat)
稼働状況表示コマンド(dccstatus)
不整合検出コマンド(dcccheck)
カテゴリ定義コマンド(ddsdef)
後行 | ||||||||||
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | ||
先行 | (1)dlofentry | △ | ▲ | ○ | △ | ▲ | ○ | ○ | - | ○ |
(2)dccunlock | × | × | ○ | × | × | ○ | ○ | - | ○ | |
(3)dccterm | ○ | ○ | - | ○ | ○ | ○ | - | ○ | ○ | |
(4)dccdelete | △ | ▲ | ○ | △ | ▲ | ○ | ○ | - | ○ | |
(5)dccres | × | × | ○ | × | × | ○ | ○ | - | ○ | |
(6)dcccat | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
(7)dccstatus | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
(8)dcccheck | - | - | ○ | - | - | ○ | ○ | - | - | |
(9)ddsdef | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - |
注)後攻処理の(1)~(9)は、先行処理のコマンド(1)dlofentry~(9)ddsdefに対応します。
○:動作可能
△:一時的に待ちが発生するが並行して動作可能
▲:先行コマンドが後行コマンドの完了を待たされる
×:先行コマンドの完了を待って実行される
-:同時実行しないでください
注意
同一カテゴリに対して、各種コマンドを連続実行する場合、オプションの指定形式などでエラーが発生することがあります。各種コマンドを連続実行する場合の注意事項については、“同一カテゴリに対して、各種コマンドを連続実行する場合の注意事項”を参照してください。
誤ってdcccheckコマンドと、運用のコマンド(dccunlockコマンド、dccdeleteコマンド、dccresコマンド、dlofentryコマンド、ddsdefコマンド)を同時に実行した場合、正しくない情報が取得されることがあります。
参考
“△:一時的に待ちが発生するが並行して動作可能”の一時的待ち
同一カテゴリについて処理を行う場合、1レコードの更新が完了するまで他の処理を待たせます。
ロードの場合は、最初のレコード追加と最後のレコード更新のタイミングになります。コマンド全体の処理時間からみると、わずかな時間(1秒未満)なので、同時実行可能とほぼ変わりません。
同一カテゴリに対して、各種コマンドを連続実行する場合の注意事項
同一カテゴリに対して、各種コマンドを連続実行する場合の注意事項を“コマンドの連続実行の排他関係(同一カテゴリを処理対象とした場合)”の先行、後行コマンドの組み合わせごとに説明します。
格納中の蓄積データファイルの管理レコードに対して蓄積データファイル作成中状態解除コマンドを実行しないでください。実行した場合は管理レコードが無効状態になります。
実行した場合、dccresコマンドにより無効レコードを削除した後で、dlofentryコマンドを再実行してください。
格納中の蓄積データファイルを削除することはできません。格納中の蓄積データファイルに対して、蓄積データファイル削除コマンドを個別指定のファイル削除で実行した場合、条件付き正常終了します。
格納中の蓄積データファイルに対して保存期限の変更を行うことはできません。資源管理状態変更コマンドは異常終了します。
蓄積データファイル作成中状態解除コマンドが途切れず、一定時間内にレコードの操作が完了しない場合、ロードコマンドは異常終了します。
標準では120秒×4リトライ=8分後に異常終了します。
蓄積データファイル削除コマンドの個別指定のファイル削除の場合、削除対象の蓄積データファイルに対して蓄積データファイル作成中状態解除コマンドを実行することはできません。蓄積データファイル作成中状態解除コマンドは異常終了します。
蓄積データファイル削除コマンドの個別指定のファイル削除を除き、同じ処理モードで蓄積データファイル削除コマンドを連続実行しないでください。また個別指定のファイル削除の場合、先行と後行で同じファイルを指定しないでください。
注意
同じファイルが削除対象になっている場合、先行・後行どちらかで蓄積データファイル削除コマンドが条件付き正常終了します。削除はファイル単位に1つずつ行われ、途中でエラーが発生しても、最後まで処理を継続します。加えて、先行したコマンドがファイルを物理的に削除している間に後行のコマンドが他のファイルを削除できるため、同じファイルを複数指定して蓄積データファイル削除コマンドを実行すると、先行・後行それぞれで削除エラーが頻発します。
削除エラーの原因が他のコマンドで削除したためか、別の原因かを特定するのが難しくなるため、同じファイルを指定して蓄積データファイル削除コマンドを多重実行しないでください。
蓄積データファイル削除コマンドの実行中に、保存期限の変更は行わないでください。
削除中に保存期限を変更しても、蓄積データファイルは削除されます。
蓄積データファイル削除コマンド実行中に資源管理状態変更コマンドの削除済レコードの削除を行った場合、実行時点でファイルの削除が完了している管理レコードのみ資源管理から削除されます。蓄積データファイル削除コマンドが完了した時点で、削除済レコードの削除を再実行してください。
資源管理の同時接続コネクション数がコマンドの同時実行数の上限値になります。
資源管理のセットアップ時に、コマンドの実行多重度からコネクション数を設定します。
同時実行数の上限を超えた場合、エラーとなります。
注意
コマンドごとに多重度の上限値を設定することはできません。
参照
資源管理の同時接続コネクション数の設定については“導入ガイド”の“2.4.4 資源管理のコネクション数の設計”を参照してください。
全コマンドが強制終了可能です。コマンド実行中にCtrl+Cを押下げるまたはkillコマンドを使用することで強制終了できます。
強制終了後に処理を再実行する時は、資源管理のメンテナンスなど事前作業が必要になることがあります。強制終了時の再実行については“運用ガイド”の“2.10 コマンド異常終了時のリカバリ”を参照してください。