Linux にはファイルの配置場所を高速に検索する機能 [locate(1L)] があります。この機能はファイル名データベースを更新するため、定期的に updatedb(1L) が実行されます。updatedb(1L) は各ファイルシステムのファイルを検索し、ファイル名データベースを更新します。
updatedb(1L) が DSS ファイルシステムに対して、ファイルを検索している間、ファイルアクセス性能が顕著に劣化、または閉塞することがあります。この現象を回避するため、DSS ファイルシステムのファイルをファイル名データベースへ登録しないように設定することを強く推奨します。
注意
この設定をした場合、locate(1L) によって DSS ファイルシステムのファイルを検索することができなくなります。
DSS ファイルシステムのファイルをファイル名データベースへ登録しないようにするには、/etc/updatedb.conf で定義されている updatedb(1L) による検索除外ファイルシステムリスト (PRUNEFS) に "sfcfs" を追加します。DSS ファイルシステムを共用するすべてのノードで設定する必要があります。以下に指定例を示します。
# cat /etc/updatedb.conf <Enter> PRUNEFS="devpts NFS nfs afs proc smbfs autofs auto iso9660 sfcfs" PRUNEPATHS="/tmp /usr/tmp /var/tmp /afs /net" export PRUNEFS export PRUNEPATHS
DSS ファイルシステムのファイルをファイル名データベースへ登録する場合は、次の設定を行うことで updatedb(1L) が動作中のファイルアクセス性能の劣化を軽減することができます。
ユーザ運用に合わせて、DSS ファイルシステムへのアクセスが少ない時間帯で updatedb(1L) が実行されるようにします。
DSS ファイルシステムの共用ノード間で、updatedb(1L) が同時に実行されないように、updatedb(1L) の実行時間を調整します。
updatedb(1L) は通常 /etc/cron.daily にあるファイルから実行されるように設定されており、/etc/crontab にある /etc/cron.daily の実行時間を変更することで、updatedb(1L) の実行時間を変更することができます。