注意
運用中のシステムへ影響を与える可能性がありますので、本付録に記載している操作は、運用フローセットのテスト実施時や、本番運用中に運用自動化サーバで障害が発生した時のみ実施してください。
運用フローが異常な状態になった場合、BPMコンソールから運用フローの操作を行うことで、運用フローの停止や異常状態からの復旧を行います。
本付録に記載している操作は、以下の場合に実施します。
実行中の運用フローを途中で中止したい場合
運用自動化サーバが何らかのトラブルでサーバダウンし、運用フローが実行停止しているにも関わらず伝票状態が“実行中”のままになっている場合
運用自動化サーバでフェールダウンが発生したため運用フローが実行停止しているにも関わらず、伝票状態が“実行中”のままになっている場合
BPMコンソールへのログイン
以下のアドレスからBPMコンソールにログインします。
http://[運用自動化サーバのホスト名またはIPアドレス]/console/Default/ |
BPMコンソールへのログイン方法の詳細については、“2.14 伝票の処理状況確認”を参照してください。
操作対象となる運用フローセットのプロジェクトを選択する
“アプリケーションの選択”画面で運用フローセットのアプリケーションIDを選択し、メニューから[プロセス管理]を選択します。プロジェクトの選択後、コンソールの場所が“[アプリケーションID]コンソール”になっていることを確認してください。
参照
運用フローセットのアプリケーションIDの詳細は、“2.16 運用フローセットの管理”を参照してください。
運用フローの一覧を表示する
画面左の[プロセス定義]ボタンを選択すると、運用フローセット内の運用フローの一覧が画面右側の“プロセス定義リスト”に表示されます。次に、“プロセス定義リスト”から操作対象の運用フロー(=プロセス定義)をクリックすると、画面下に“プロセス定義詳細”が表示されます。
ここで“プロセス定義詳細”の[プロセスインスタンスリスト]タブをクリックすると、これまでに実行された運用フローの一覧が表示されます(画面赤枠)。
BPMコンソールで表示される“ID”と“状態”はそれぞれ、Webコンソールから確認できる、運用フローの“プロセスID”と“状態”を表しています。これらの情報を基に、操作を行う運用フローを選択してください。
参考
Webコンソールから確認できる伝票の“状態”と、BPMコンソールで表示されるプロセスの“状態”がどのように対応しているかの詳細は、“2.14 伝票の処理状況確認”を参照してください。
フェールオーバ時の運用フロー
運用自動化サーバがフェールオーバした後、運用フローの状態はフェールオーバ発生時の運用フローの実行状況の違いによって以下のようになります。
フェールオーバ発生時の運用フローの動作 | フェールオーバ後の運用フローの状態 |
---|---|
UIアクティビティが実行中だった | Webコンソール上の状態:回覧中 BPMコンソール上の状態:実行中 運用フローの動作は継続中ですので、特別な作業を実施することなく運用フローの再実行が可能です。 |
運用操作アクティビティが実行中だった | Webコンソール上の状態:回覧中 BPMコンソール上の状態:実行中 運用フローの動作は停止していますので、運用フローを再実行するためには復旧作業が必要です。 |
フェールオーバ発生後に、運用フローの状態を確認するには以下の手順を実施します。
フェールオーバが発生した時刻を調べます。
Webコンソールにログインし、伝票状態を確認します。
異常状態になっている可能性がある運用フローは、“起案日”がフェールオーバ発生前の時刻で、かつ現在も“状態”が回覧中になっている運用フローです。伝票状態の確認の詳細については、“Systemwalker Runbook Automation 運用ガイド”の“申請した伝票を確認する”および“承認した伝票を確認する”を参照してください。
“b.”で抽出した運用フローの”現在位置”を確認します。
現在位置が運用操作アクティビティである運用フローは、フローの動作が停止しているにも関わらず、状態が“回覧中“のままになっており、運用フローの状態を手動で正常化する必要があります。現在位置の確認の詳細については、“Systemwalker Runbook Automation 運用ガイド”の“申請した伝票を確認する”および“承認した伝票を確認する”を参照してください。
BPMコンソール上で、“ID”と“状態”をもとに操作対象の運用フローを抽出してください。
運用フローに対して操作を行う
[プロセスインスタンスリスト]タブに表示された運用フローの一覧から、操作を行う運用フローを右クリックし、右クリックメニューの中から、“中止”を選択します。
⇒“中止”を選択すると、“結果要約”ダイアログが出力されます。
ダイアログを閉じて、[プロセスインスタンスリスト]タブに表示される運用フローの一覧に表示されている運用フローの状態が“中止”になっていることを確認してください。“中止“状態になった運用フローは、それ以上実行されることはありません。
この作業によって、フェールオーバ発生時に異常になった運用フローの状態を正常化することが可能です。フェールオーバ後に運用フローを再実行する場合は、必ず本作業を実施してください。
参考
BPMコンソールで“中止”状態の運用フローは、Webコンソールでは“破棄”状態と表示されます。
注意
運用フローの状態を正常化しても、管理サーバ上で運用操作部品のプロセスが実行中である可能性があります。その場合、運用操作部品のプロセスが終了するのを待ってから、以降の作業を実施してください。
運用フローを再実行する
Webコンソールにログインし、運用フローを再度実行します。
フェールオーバ発生時にUIアクティビティが実行中だった運用フロー
Webコンソールの[案件管理]の未処理案件一覧に伝票が表示されていますので、再度、伝票処理を実施してください。伝票処理の詳細については、“Systemwalker Runbook Automation 運用ガイド”の“伝票の承認機能”を参照してください。
フェールオーバ発生時に運用操作アクティビティが実行中だった運用フロー
Webコンソールの[案件管理]の申請一覧から、再度運用フローを起票してください。運用フローの起票の詳細については、“Systemwalker Runbook Automation 運用ガイド”の“伝票の申請機能”を参照してください。
注意
フェールオーバ発生時に運用操作アクティビティが実行中だった運用フローを再実行する場合、初めから運用フローの操作をやり直す必要があります。フェールオーバ以前に動作していた運用フローの処理経過は保存されていません。
また、運用フローの再実行は、必ず管理サーバ上で運用操作部品のプロセスが終了した後に実施してください。