実ディスクが仮想ディスクとして構成される場合でも、実ディスクに設定されているRAIDグループの属性はそのまま有効です。つまり、仮想ディスクが持つ信頼性や性能に関する属性は、RAIDグループによって大きく左右されるので、あらかじめ仮想ディスクの用途を計画しておくことが必要です。
RAIDグループ単位に仮想ストレージプールを設けて運用すれば、利用目的に応じた仮想ディスクを作成する際に簡単に識別できます。
仮想ディスクの利用目的に応じたRAIDグループの指針は、以下のとおりです。
業務サーバが直接利用するファイルやデータベース用の仮想ディスク
RAID1+0(信頼性および性能を重視)
ログファイルのように間接的に利用する仮想ディスク
RAID1(信頼性を重視)
バックアップ用や一時利用する仮想ディスク
RAID5(アクセス負荷分散を重視)
担当CM(Controller Module)が存在するディスク装置の場合、コントローラーの負荷分散のために、RAIDグループごとにアクセス経路となるCMを決定する必要があります。担当CMは、業務サーバからのアクセスパスを考慮して決定しますが、仮想化スイッチのコピー機能では、仮想化スイッチとディスク装置の接続されたポート間でデータのコピーを実行します。そのため、仮想化スイッチと接続されているディスク装置のCMが非担当CMだった場合、担当CMを介している業務サーバのアクセス性能が低下する可能性があります。