仮想ストレージプールは、仮想ディスクを作成するために必要な資源(実ディスク)を集める器の役目をします。また、仮想ストレージプールを設けることで、仮想化の世界に配置する実ディスクと、仮想化せずに従来どおり運用する実ディスクを明確に分離できます。
仮想ストレージプールは、仮想ストレージ運用における最も重要な構成要素になります。
VSCは、仮想化スイッチ単位で、仮想ストレージプールの制御範囲を決定します。このため、仮想ストレージプールを作成する際は、仮想ストレージプールと、それを管理する仮想化スイッチの関係を明確にする必要があります。
また、仮想ストレージプールを制御する仮想化スイッチは、冗長構成である必要があります。
図2.2 仮想ストレージプールの制御範囲
仮想ディスクは、仮想ストレージプールに登録された実ディスクから作成します。このため、仮想ストレージプールを作成する場合は、任意の目的単位で作成することを推奨します。任意の目的単位には、以下のような例があります。
ディスク装置単位
RAIDレベル単位
業務グループ単位
不要になった仮想ストレージプールは削除できますが、仮想ストレージプール内に実ディスクが登録されている場合は削除できません。仮想ストレージプールからすべての実ディスクを解放した後に削除してください。