仮想ストレージ機能を実現した製品は、サーバレイヤーおよびストレージレイヤーを中心に、お客様に利用されています。しかし、これらの仮想ストレージ機能を運用するには、以下のような問題があります。VSCは、これらの問題を解決し、お客様がより簡単にストレージ運用できることを目指しています。
広範囲なストレージ資産の管理
サーバレイヤーで管理できるのは、業務サーバに接続されたディスクだけであり、ストレージ資産全体から見ると、ごく小さいものです。ストレージレイヤーが管理できるのも、自身の筐体内に限られています。
しかし、ファイバーチャネルスイッチの場合、ストレージシステム全体(ファブリック)を制御配下にできるため、管理範囲がサーバレイヤーやストレージレイヤーと比較して広くなります。
図1.2 ストレージ資産の管理範囲比較
ストレージ運用の負担を軽減
サーバレイヤーの仮想ストレージ機能を使用するには、業務サーバに専用のソフトウェアをインストールし、各種の設定作業が必要です。その作業は業務サーバごとに必要であり、作業の総時間を無視できません。業務サーバにボリュームを割り当てる作業にしても、業務サーバ主導の要求をストレージが受け入れる形式であるため、ストレージに接続された複数の業務サーバ間との関係を詳細に管理する労力を要します。
VSCでは、ディスク装置から割り当てる論理ユニットの容量は一律のサイズでかまいません。また、それらのすべてをVSCが管理するため、接続先はすべてファイバーチャネルスイッチに設定するだけです。