オンラインバックアップ・リカバリー運用で、HA構成のデータベースをACMバックアップする場合のディスク資源配置について説明します。
データファイル(表領域)
ターゲットデータベースのデータファイル(表領域)を格納する領域です。
データファイル(表領域)には、以下の制限があります。
ファイルシステムとRAWデバイスの混在はできません。すべてのデータファイルを、どちらかのファイル形式に統一してください。
ファイルシステム上に配置する場合は、“AUTOEXTEND OFF”(自動拡張なし)を指定してください。
同じ領域にデータファイル以外のファイルを格納しないでください。
一時ファイル(一時表領域)
ターゲットデータベースの一時ファイル(一時表領域)を格納する領域です。
一時ファイル(一時表領域)は、バックアップ対象ではありません。
制御ファイル
ターゲットデータベースの制御ファイルを格納する領域です。
オンラインREDOログ・ファイル
ターゲットデータベースのオンラインREDOログ・ファイルを格納する領域です。
オンラインREDOログ・ファイルは、バックアップ対象ではありません。
アーカイブログ
ターゲットデータベースのアーカイブログの出力先です。
最低「バックアップ管理世代数+1」世代分以上のアーカイブログを保存できるだけの領域を用意してください。
また、オンラインバックアップとアーカイブログバックアップを組み合わせてバックアップ運用を行う場合は、データベースのリカバリー時に、リストアする世代のオンラインバックアップとそれ以降のアーカイブログバックアップでバックアップされたアーカイブログがすべてリストアできる領域が必要になります。
データファイル(表領域)のバックアップ領域
データファイル(表領域)のACMバックアップ領域です。
ACMバックアップ領域として、以下の領域を用意してください。
用意する資源 | 説明 | 準備数 |
---|---|---|
ACMバックアップボリューム | データファイル(表領域)を配置している領域のボリュームと同じサイズのバックアップボリュームを用意してください。 | データファイルボリューム数(*1) × バックアップ管理世代数(*2) |
(*1) すべてのデータファイル配置ボリュームに対して、バックアップボリュームを用意する必要があります。一時ファイルは含みません。
(*2) バックアップ管理世代数:運用環境設定で設定するバックアップ管理世代数です。1~3世代が選択可能です。
ACMバックアップボリュームに、Oracleインストールユーザーの読み込み権限を付与しておいてください。
AdvancedCopy Managerで、以下の設定を完了しておいてください。
すべてのデータファイル領域のボリュームを、バックアップ管理の業務ボリュームとして登録してください。
すべてのACMバックアップボリュームを、バックアップ管理のバックアップボリュームとして登録してください。
バックアップポリシーの保存世代数を、Recovery Manager for Oracleのバックアップ管理世代数とあわせてください。
注意
Recovery Manager for Oracleでは、オンラインバックアップ・リカバリー運用を行う場合、アドバンスト・コピー機能として、OPC、EC、および、QuickOPCが使用できます。
ECを使用してバックアップする場合、バックアップ運用およびバックアップ資源の管理に関して、注意が必要です。詳細については、「3.7.2 ECバックアップを行う場合のバックアップ運用」を参照してください。
RMfOディスク
以下を格納する領域です。
制御ファイルのバックアップ(RMANバックアップセット)
アーカイブログのバックアップ(RMANバックアップセット)
リカバリ・カタログ・データベース
RMfOディスクについては、「D.2 RMfOディスク配置」を参照してください。