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Interstage Navigator Server9.2.0 概説書

2.1 Navigatorの目的

企業が持っている膨大な情報は、データウェアハウス(以降、本書または他マニュアル内でDWHと表現している場合があります。)と呼ばれる巨大なデータベースに蓄積され、企業戦略と意思決定のために活用されるようになりました。

かつては、配布されるレポートを利用していただけのエンドユーザも、次第に、コンピュータシステムを利用して、積極的に情報を活用するようになっています。そして、こうした情報活用システムの実現により、競争優位に立つ企業が数多く現れています。「エンドユーザ自身による情報活用システム」の実現は、多くの企業にとって、非常に重要な課題となっています。

データウェアハウスに蓄積されたデータを、情報として利用するためには、データの所在場所やデータの計算方法を知らなくてはなりません。また、データベースの構成やアクセス言語などの専門知識が必要です。

このため、従来こうした仕事は、すべて情報システム部門の手によって行われていました。情報システム部門は、エンドユーザの要求に従って、レポートを作成したり、エンドユーザの目的に応じて、アプリケーションプログラムの開発やデータベースの構築を行っていました。

しかし、情報活用の重要性が増した現在では、こうした形態の情報活用システムでは、もはや対応ができなくなっており、新しい形の情報活用システムが求められていました。

こうした要求に応えて提案されたのが、OLAP(OnLine Analytical Processing:オンライン分析処理)システムです。OLAPシステムは、データウェアハウスに蓄えられた情報を、エンドユーザ自らの手で、さまざまな切り口で分析するためのシステムです。
OLAPシステムによって、情報活用の質は飛躍的に高まると言われています。

Navigatorは、OLAPシステムを構築するための基盤ソフトウェアです。

Navigatorは、富士通が世界に先駆けて開発したOLAP製品で、国内外の大小さまざまな企業で数多くご利用いただいている実績ある製品です。

Navigatorを導入することにより、適用規模に合わせた「エンドユーザ自身による情報活用システム」を、短期間で効率的に構築することができます。