この例では、以下の構成でセットアップします。セットアップ前、セットアップ後に必要な作業は、“第9章 ISIサーバ連携構成のセットアップ”を参照してください。
ISIServer01でセットアップの作業を行います。
図B.2 セットアップの例
サーバ | ホスト名 |
---|---|
システムA | RemoteSystem01 |
ISIサーバA | ISIServer01 |
ISIサーバB | ISIServer02 |
システムB | RemoteSystem02 |
ISIServer01とRemoteSystem01間の設定
ISIServer01とRemoteSystem01において双方向のキュー間転送を設定します。
ISIServer01とRemoteSystem01にはキュー間転送のために、あらかじめMQDシステムを構築し、キューを用意しておきます。
図B.3 ISIServer01とRemoteSystem01間
ホスト名 | MQDシステム名 | グループ名 | キュー名 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ISIServer01 | MQDESI01 | CNTGRP01 (注) | ConnectQue01 | RemoteSystem01からの受信用のキュー |
ConnectQue02 | RemoteSystem01への送信用のキュー | |||
RemoteSystem01 | MQDESI01 | CNTGRP01 (注) | ConnectQue01 | ISIServer01への送信用のキュー |
ConnectQue02 | ISIServer01からの受信用のキュー |
注):esiqueadd_jmsrコマンドを実行してキューを作成した場合、グループ名はキュー名と同じです。
ホストIDの割当て
ISIServer01とRemoteSystem01に、それぞれ以下のホストIDを割り当てます。
ホスト名 | ホストID |
---|---|
ISIServer01 | ISI00001 |
RemoteSystem01 | RSYS0001 |
ホスト定義シートの作成
ISIServer01上にホスト定義シートを作成します。
ここでは、ファイル名“hostdef.txt”のホスト定義シートを作成します。なお、各ホストが使用するネーミングサービスは“localhost”なので省略しています。
ホスト定義シート(hostdef.txt)
# ホスト定義シート |
キュー間転送名の割当て
キュー間転送を行うキューの組合せを決めます。以下のキュー間転送名を割り当てます
キュー間転送名 | 説明 |
---|---|
QCNNCT01 | RemoteSystem01のConnectQue01から、ISIServer01のConnectQue01へ転送します。 |
QCNNCT02 | ISIServer01のConnectQue02から、RemoteSystem01のConnectQue02へ転送します。 |
転送定義シートの作成
ISIServer01上に転送定義シートを作成します。
ここでは、ファイル名“routedef.txt”の転送定義シートを作成します。
転送定義シート(routedef.txt)
# 転送定義シート |
キュー間転送定義セットの作成
esiqctaddコマンドを実行して、キュー間転送定義セットを作成します。
ここでは、ホスト定義シート“hostdef.txt”と転送定義シート“routedef.txt”を指定します。
esiqctadd -h hostdef.txt -r routedef.txt |
コマンド実行後、ISIServer01用のキュー間転送定義セット“ISIServer01.zip”とRemoteSystem01用のキュー間転送定義セット“RemoteSystem01.zip”が、コマンドを実行したディレクトリに作成されます。
キュー間転送定義セットの配布
作成したキュー間転送定義セットを各サーバに配布します。
RemoteSystem01用のキュー間転送定義セット“RemoteSystem01.zip”をRemoteSystem01に配布します。
セットアップの実行
esiqctsetコマンドを実行して、ISIServer01とRemoteSystem01間の環境をセットアップします。
ISIServer01で実行
ISIServer01でesiqctsetコマンドを実行します。ここでは、キュー間転送定義セット名に“ISIServer01.zip”を指定します。
MQDシステム名“MQDESI01”で環境を構築しているので、引数“-m MQDシステム名”は省略します。
esiqctset -f ISIServer01.zip |
RemoteSystem01で実行
RemoteSystem01でesiqctsetコマンドを実行します。ここでは、キュー間転送定義セット名に“RemoteSystem01.zip”を指定します。
MQDシステム名“MQDESI01”で環境を構築しているので、引数“-m MQDシステム名”は省略します。
esiqctset -f RemoteSystem01.zip |
ISIServer01とISIServer02間の設定
ISIServer01とISIServer02において双方向のキュー間転送を設定します。
追加するホストIDおよびキュー間転送名は、すでに追加した名前と重複しないように割り当ててください。
図B.4 ISIServer01とISIServer02間
ホスト名 | MQDシステム名 | グループ名 | キュー名 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ISIServer01 | MQDESI01 | CNTGRP01 (注) | ConnectQue11 | ISIServer02への送信用のキュー |
ConnectQue12 | ISIServer02からの受信用のキュー | |||
ISIServer02 | MQDESI01 | CNTGRP01 (注) | ConnectQue11 | ISIServer01からの受信用のキュー |
ConnectQue12 | ISIServer01への送信用のキュー |
注):esiqueadd_jmsrコマンドを実行してキューを作成した場合、グループ名はキュー名と同じです。
ホストIDの割当て
ISIServer02に、以下のホストIDを割り当てます。
ホスト名 | ホストID |
---|---|
ISIServer02 | ISI00002 |
ホスト定義シートの作成
ISIServer02を追加するためのホスト定義シートを作成します。
ISIServer01はすでに作成済みのため記述しません。すでに作成したホスト定義シートに追記する場合、登録済みの内容はコメントにしてください。
ここでは、ファイル名“hostdef.txt”のホスト定義シートを作成します。なお、各ホストが使用するネーミングサービスは“localhost”なので省略しています。
ホスト定義シート(hostdef.txt)
# ホスト定義シート |
キュー間転送名の割当て
QCNNCT03、QCNNCT04を追加するための転送定義シートを作成します。
すでに作成した転送定義シートに追記する場合、登録済みの内容はコメントにしてください。
キュー間転送名 | 説明 |
---|---|
QCNNCT03 | ISIServer01のConnectQue11から、ISIServer02のConnectQue11へ転送します。 |
QCNNCT04 | ISIServer02のConnectQue12から、ISIServer01のConnectQue12へ転送します。 |
転送定義シートの作成
ISIServer01上に転送定義シートを作成します。
ここでは、ファイル名“routedef.txt”の転送定義シートを作成します。
転送定義シート(routedef.txt)
# 転送定義シート |
キュー間転送定義セットの作成
esiqctaddコマンドを実行して、キュー間転送定義セットを作成します。
ここでは、ホスト定義シート“hostdef.txt”と転送定義シート“routedef.txt”を指定します。
esiqctadd -h hostdef.txt -r routedef.txt |
コマンド実行後、ISIServer01用のキュー間転送定義セット“ISIServer01.zip”とISIServer02用のキュー間転送定義セット“ISIServer02.zip”が、コマンドを実行したディレクトリに作成されます。
キュー間転送定義セットの配布
作成したキュー間転送定義セットを各サーバに配布します。
ISIServer02用のキュー間転送定義セット“ISIServer02.zip”をISIServer02に配布します。
セットアップの実行
esiqctsetコマンドを実行して、ISIServer01とISIServer02間の環境をセットアップします。
ISIServer01で実行
ISIServer01でesiqctsetコマンドを実行します。ここでは、キュー間転送定義セット名に“ISIServer01.zip”を指定します。
MQDシステム名“MQDESI01”で環境を構築しているので、引数“-m MQDシステム名”は省略します。
esiqctset -f ISIServer01.zip |
ISIServer02で実行
ISIServer02でesiqctsetコマンドを実行します。ここでは、キュー間転送定義セット名に“ISIServer02.zip”を指定します。
MQDシステム名“MQDESI01”で環境を構築しているので、引数“-m MQDシステム名”は省略します。
esiqctset -f ISIServer02.zip |
ISIServer02とRemoteSystem02間の設定
ISIServer02とRemoteSystem02において双方向のキュー間転送を設定します。
追加するホストIDおよびキュー間転送名は、すでに追加した名前と重複しないように割り当ててください。
図B.5 ISIServer02とRemoteSystem02間
ホスト名 | MQDシステム名 | グループ名 | キュー名 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ISIServer02 | MQDESI01 | CNTGRP01 (注) | ConnectQue21 | RemoteSystem02からの受信用のキュー |
ConnectQue22 | RemoteSystem02への送信用のキュー | |||
RemoteSystem02 | MQDESI01 | CNTGRP01 (注) | ConnectQue21 | ISIServer02への送信用のキュー |
ConnectQue22 | ISIServer02からの受信用のキュー |
注):esiqueadd_jmsrコマンドを実行してキューを作成した場合、グループ名はキュー名と同じです。
ホストIDの割当て
RemoteSystem02に、以下のホストIDを割り当てます。
ホスト名 | ホストID |
---|---|
RemoteSystem02 | RSYS0002 |
ホスト定義シートの作成
RemoteSystem02を追加するためのホスト定義シートを作成します。すでに作成したホスト定義シートに追記する場合、登録済みの内容はコメントにしてください。
ここでは、ファイル名“hostdef.txt”のホスト定義シートを作成します。なお、各ホストが使用するネーミングサービスは“localhost”なので省略しています。
ホスト定義シート(hostdef.txt)
# ホスト定義シート |
キュー間転送名の割当て
QCNNCT05、QCNNCT06を追加するための転送定義シートを作成します。
すでに作成した転送定義シートに追記する場合、登録済みの内容はコメントにしてください。
キュー間転送名 | 説明 |
---|---|
QCNNCT05 | ISIServer02のConnectQue21から、RemoteSystem02のConnectQue21へ転送します。 |
QCNNCT06 | RemoteSystem02のConnectQue22から、ISIServer02のConnectQue22へ転送します。 |
転送定義シートの作成
ISIServer01上に転送定義シートを作成します。
ここでは、ファイル名“routedef.txt”の転送定義シートを作成します。
転送定義シート(routedef.txt)
# 転送定義シート |
キュー間転送定義セットの作成
esiqctaddコマンドを実行して、キュー間転送定義セットを作成します。
ここでは、ホスト定義シート“hostdef.txt”と転送定義シート“routedef.txt”を指定します。
esiqctadd -h hostdef.txt -r routedef.txt |
コマンド実行後、ISIServer02用のキュー間転送定義セット“ISIServer02.zip”とRemoteSystem02用のキュー間転送定義セット“RemoteSystem02.zip”が、コマンドを実行したディレクトリに作成されます。
esiqctaddコマンドは、ISIServer01で実行してください。
キュー間転送定義セットの配布
作成したキュー間転送定義セットを各サーバに配布します。
ISIServer02用のキュー間転送定義セット“ISIServer02.zip”をISIServer02に配布します。
RemoteSystem02用のキュー間転送定義セット“RemoteSystem02.zip”をRemoteSystem02に配布します。
セットアップの実行
esiqctsetコマンドを実行して、ISIServer02とRemoteSystem02間の環境をセットアップします。
ISIServer02で実行
ISIServer02でesiqctsetコマンドを実行します。ここでは、キュー間転送定義セット名に“ISIServer02.zip”を指定します。
MQDシステム名“MQDESI01”で環境を構築しているので、引数“-m MQDシステム名”は省略します。
esiqctset -f ISIServer02.zip |
RemoteSystem02で実行
RemoteSystem02でesiqctsetコマンドを実行します。ここでは、キュー間転送定義セット名に“RemoteSystem02.zip”を指定します。
MQDシステム名“MQDESI01”で環境を構築しているので、引数“-m MQDシステム名”は省略します。
esiqctset -f RemoteSystem02.zip |