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Interstage Service Integrator V9.2.0 導入ガイド

6.3.1 SOAP環境の設定

SOAP通信を行う場合の環境を設定する方法について説明します。


セットアップの流れ

2~4は運用環境にあわせて必要な場合のみ参照してください。

  1. SOAPサーバのセットアップ

  2. Proxyの設定

  3. Basic認証の設定

  4. SSLの設定


SOAPサーバのセットアップ

SOAPサーバのセットアップは、以下の手順で行います。

  1. 環境設定コマンドの実行

    SOAPサーバの環境設定のため、以下のコマンドを実行して、必要な環境設定を行います。詳細は“ISI リファレンス”の“esisetenv_soap”コマンドを参照してください。

    esisetenv_soap

  2. SOAPサーバの起動

    SOAPサーバを起動します。起動方法は、“ISI 運用ガイド”の“運用管理”を参照してください。


セットアップされたSOAPサーバの接続先URLは、以下になります。インバウンドSOAPアダプタと通信する際は、以下のURLを利用します。

http://ホスト名:ポート番号/esisoap/ESISoapMsgServer?サービスエンドポイント名
例)
  ホスト名:MyHost
  ポート番号:省略(80)
  サービスエンドポイント名:endpoint01
  http://MyHost/esisoap/ESISoapMsgServer?endpoint01

Proxyの設定

SOAP通信利用時に、ISIサーバ単位でProxyを設定する方法について説明します。サービスエンドポイント毎にProxyを設定する場合、本設定は不要です。

ISIサーバのワークユニットに対して、以下の情報を設定します。

  1. Proxy情報の設定
    プロキシ情報を、JavaVMオプションからシステムプロパティで設定します。

    [Interstage管理コンソール]-[ワークユニット]-[ESIServer]-[環境設定]-[ワークユニット設定]-[JavaVMオプション]


    JavaVMオプションの指定例を以下に示します。指定例ではJavaVMオプションが改行で区切られていますが、実際に指定する場合は改行ではなく半角スペースで区切ってください。

例:JavaVMオプション
-Dhttp.proxyHost=proxy.proxyhost.com
-Dhttp.proxyPort=8080
-Dhttp.nonProxyHosts=localhost|*.myhost.com
-Dhttp.proxyUser=proxyUserName
-Dhttp.proxyPassword=proxyPassword

表6.3 プロパティ値

プロパティ名

説明

指定例

http.proxyHost

プロキシサーバのホスト名です。

値が設定されていない場合は、プロキシを経由しないで接続します。

proxy.proxyhost.com

http.proxyPort

プロキシサーバのポート番号です。

プロキシを利用する場合必ず指定してください。ただし、プロキシでSSLを使用する場合は省略できます。省略した場合「80」が使用されます。

8080

http.nonProxyHosts

プロキシを経由しないで接続するホスト名です。

「|」区切りで複数のホスト名を指定できます。

localhost|*.myhost.com

http.proxyUser

プロキシサーバのログインユーザ名です。

プロキシがBasic認証を行っている場合に設定してください。

proxyUserName

http.proxyPassword

プロキシサーバのログインパスワードです。

プロキシがBasic認証を行っている場合に設定してください。

proxyPassword


システムプロパティで設定した情報は、アウトバウンドの“SOAPの定義”、“JAXMの定義”、および“List Creatorの定義”の動作で共通して有効です。
プロキシ情報は、サービスエンドポイント定義ごとに設定できます。システムプロパティとサービスエンドポイント定義の両方で設定されている場合は、サービスエンドポイント定義が優先されます。
特にログインユーザ名、ログインパスワードを使用する場合は、セキュリティの観点からサービスエンドポイント定義で指定することを推奨します。


Basic認証の設定

Basic認証を利用するための設定について説明します。

SOAPサーバBasic認証を設定する場合

J2EEアプリケーションのセキュリティ設定を行います。設定の詳細は、“Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド”の“セキュリティ機能の組み込み方法”を参照してください。


呼び出すWebサービスがBasic認証を利用している場合

アウトバウンド側のSOAPのサービスエンドポイント定義で、Basic認証に利用するユーザ名、パスワードを定義します。サービスエンドポイント定義以外の特別な設定は不要です。


SSLの設定

SSLを利用するための設定について説明します。

ISIでは、“Interstage Application Server セキュリティシステム運用ガイド”にある以下のどちらかの方法で、SSLの設定ができます。

ISIでは、“Interstage証明書環境”による環境構築方法を推奨します。

サーバ側の設定

ここでは、“Interstage証明書環境”を利用したSSLの設定方法について説明します。

詳細は“Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”の“Interstage証明書環境の構築”を参照してください。

サーバ側の設定は、以下の手順で実施します。


  1. 証明書環境の構築

    “Interstage Application Server セキュリティシステム運用ガイド”の“Interstage証明書環境の構築と利用”を参照し、証明書環境を構築します。

  2. SSL定義の新規作成

    “Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”の“Interstage証明書環境の構築”にある“SSL定義の新規作成”を参照し、SSL定義を作成します。

  3. バーチャルホストの作成とSSL定義の設定

    標準のHTTP通信と、HTTPSの通信を分離するため、バーチャルホストを作成します。

    バーチャルホストの作成方法詳細は、“Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”の“Interstage HTTP Serverの環境構築”にある“バーチャルホストの新規追加”を参照してください。

    作成するバーチャルホストは、“FJapache”に以下の2つを追加します。設定項目は、下記以外はデフォルトの値を使用してください。

    • HTTP通信用のバーチャルホスト

      項目

      指定値

      [簡易設定]-[IPアドレス]

      サーバマシンのIPアドレスを指定します。

      [簡易設定]-[ポート番号]

      HTTP通信で使用するポート番号を指定します。

      [詳細設定]-[SSL]-[SSLの使用]

      “使用しない”を指定します。


    • HTTPS通信用のバーチャルホスト

      項目

      指定値

      [簡易設定]-[IPアドレス]

      サーバマシンのIPアドレスを指定します。

      [簡易設定]-[ポート番号]

      HTTPS通信で使用するポート番号を指定します。

      [詳細設定]-[SSL]-[SSLの使用]

      “使用する”を指定します。

      [詳細設定]-[SSL]-[SSL定義]

      ドロップダウンリストから、使用するSSL定義を選択します。



クライアント側の設定

ここでは、“Interstage証明書環境”を利用したSSLの設定方法について説明します。

詳細は“Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”の“Interstage証明書環境の構築”を参照してください。

クライアント側の設定は、以下の手順で実施します。

  1. 証明書環境の構築

    “Interstage Application Server セキュリティシステム運用ガイド”の“Interstage証明書環境の構築と利用”を参照し、証明書環境を構築します。

    サーバ側の設定で実施済みの場合は、本手順は不要です。

  2. SSL定義の新規作成

    “Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”の“Interstage証明書環境の構築”にある“SSL定義の新規作成”を参照し、SSL定義を作成します。

    サーバ側の設定で実施済みの場合は、本手順は不要です。

  3. Webサービス設定ファイル

    “Interstage Application Server/Interstage Web Server J2EE ユーザーズガイド”の“Webサービス設定ファイル”の内容を参照し、以下を実施します。“設置パスの指定”は、SSLを利用したいワークユニット全てに実施してください。

    • 設置パスの指定

    • Webサービスクライアントで使用するSSL定義の指定


    クライアント側の設定は、ISIからWebサービスを呼び出すときに必要です。