キュー間転送機能は、2つのキューが別のISIサーバにある場合に、どちらかのキューに格納したメッセージを、確実に相手側のサーバのキューに転送する機能です。
図2.6 キュー間転送のイメージ
上図のようにISI側と対向側にサーバが分かれている場合、ISI側と対向側のキュー間でメッセージを自動的に転送します。ISIの共通APIを使用したアプリケーション、またはISIを使用して、対向側のキューへアクセスします。
また、キュー間転送のために、対向側のアプリケーションに特別な処理を作成する必要はありません。対向側のキューにアクセスするAPIは、リモートにあるISI側のキューにアクセスするAPIと同一のAPIを使用します。
キュー間転送時、同一サーバ内で入力用と出力用で同じキューを利用することはできません。同一サーバ内で利用する入力用と出力用のキューは分けて作成してください。
キュー間転送のパターン
キュー間転送を利用する場合、ISI側のキューはJMS-Rのみ利用可能です。対向側のキューは、JMS、MQD、JMS-Rから1種類だけを使用してください。複数種類のキューの組合せでのキュー間転送はできません。
キューの種類の組合せには、以下のパターンがあります。
図2.7 キューの組合せ
対向側がJMS-Rの場合
対向側にJMS-Rを置いた場合、以下の連携パターンがあります。
ISIのアプリケーションとの連携(共通APIを使用)
ISIとの連携
図2.8 対向側がJMS-Rのパターン
対向側がJMSの場合
対向側にJMSを置いた場合、以下の連携パターンがあります。
ISIのアプリケーションとの連携(共通APIを使用)
Interstage Application Serverのアプリケーションとの連携(JMSをアクセスするAPIを使用)
図2.9 対向側がJMSのパターン
Interstage Application Serverのアプリケーションとの連携の場合でも、対向側にISI Enterprise Editionをインストールしてください。
Interstage Application Serverで開発したJMSを読書きするアプリケーションで作成するJMSメッセージは、バイナリ型で格納してください。
キューの種類が異なるペアのキュー間転送では、ISIアプリケーションで受信APIを使用する場合、取り出したい種類のメッセージだけを受信する機能(フィルタ設定)は利用できません。
対向側がMQDの場合
対向側にMQDを置いた場合、以下の連携パターンがあります。
Interstage Application Serverのアプリケーションとの連携(MQDをアクセスするAPIを使用)
図2.10 対向側がMQDのパターン
Interstage Application Serverのアプリケーションとの連携の場合でも、対向側にISI Enterprise Editionをインストールしてください。
Interstage Application Serverで開発したMQDを読書きするアプリケーションで作成するMQDメッセージは、バイナリ型で格納してください。