監視対象機器に対する監視の運用ルールは、運用管理サーバ上で管理します。
Systemwalker Centric Managerでは、この運用ルールのことを“ポリシー”と表現しています。
また、そのポリシーを有効にすることを“配付”と表現しています。
管理者は、監視に必要なポリシーを作成し、監視対象機器や目的に合わせて、その組み合わせをポリシーグループとして割り当てます。
ポリシーグループは、運用管理サーバで配付を行うことにより設定が有効になります。
ポリシーの作成から配付までの流れ
Systemwalker Centric Managerは、配付されたポリシーに従って監視対象機器を監視します。
本書では、イベント監視と稼働監視を行うために、以下のポリシー、およびポリシーグループを作成します。
【作成するポリシー】
ポリシー名 | ポリシーの概要 |
---|---|
イベント監視 | PRIMERGYのシステム状態を監視する。 |
ICMPポートの監視 | 監視対象機器のICMPポートの稼働状態を監視する。 |
HTTPポートの監視 | 監視対象機器のHTTPポート、およびICMPポートの稼働状態を監視する。 |
インストールレス環境設定 | 監視対象機器にアクセスするアカウントを定義する。 |
【作成するポリシーグループ】
ポリシーグループ名 | 割り当てる | 配付先 |
---|---|---|
運用管理サーバ用ポリシーグループ | イベント監視 | 運用管理サーバ |
ICMP監視用ポリシーグループ | ICMPポートの監視 | 一般サーバ、およびネットワーク機器 |
インストールレス環境設定 | ||
HTTP監視用ポリシーグループ | HTTPポートの監視 | Webサーバ |
インストールレス環境設定 |
ポイント
ポリシーとポリシーグループについて
作成したポリシーの組み合わせをポリシーグループとして管理することにより、同じ目的で監視を行う複数の監視対象機器に対して、一括でポリシーを設定することができます。
例)
3台のWebサーバを監視する場合、Webサーバを監視するためのポリシーグループを1つ作成するだけで、3台のWebサーバに対する監視の運用ルールを一括で設定することができます。
イベント監視と稼働監視を行うためのポリシー、およびポリシーグループの作成/配付手順は以下のとおりです。
[スタート]メニューから[すべてのプログラム]-[Systemwalker Centric Manager]-[Systemwalkerコンソール]を選択します。
→[Systemwalkerコンソール[監視]]画面が表示されます。
[Systemwalkerコンソール[監視]]画面で、[機能選択]コンボボックスから[編集]を選択します。
[Systemwalkerコンソール[編集]]画面で、[ポリシー]メニューから[監視]-[監視ポリシー]を選択します。
“イベント監視”のポリシーを作成します。
[監視ポリシー[管理]]画面で、[設定対象]の[監視ポリシー]-[ポリシー]-[イベント監視]-[監視条件]を右クリックし、[新規作成]を選択します。
[監視ポリシー[ポリシーの作成]]画面で以下を入力し、[OK]ボタンをクリックします。
“イベント監視”
[イベント監視[監視条件]]画面で以下を設定し、[OK]ボタンをクリックします。
PRIMERGYのシステム状態、およびServerViewと連携したPRIMERGYのハードウェア監視を行うため、[PRIMERGY (Windows)]のチェックボックスをチェックする
[監視ポリシー[管理]]画面で、以下の設定情報を確認します。
確認項目 | 確認の有無 |
---|---|
[設定対象]の[監視ポリシー]-[ポリシー]-[イベント監視]-[監視条件]に“イベント監視”が追加されている。 |
“ICMPポートの監視”のポリシーを作成します。
[監視ポリシー[管理]]画面で、[設定対象]の[監視ポリシー]-[ポリシー]-[ノード監視]-[稼働状態の監視]を右クリックし、[新規作成]を選択します。
[監視ポリシー[ポリシーの作成]]画面で以下を入力し、[OK]ボタンをクリックします。
“ICMPポートの監視”
[稼働状態の監視]画面で以下を設定し、[OK]ボタンをクリックします。
ICMPポートの稼働状態を監視するため、[ICMP]のチェックボックスをチェックする
[監視ポリシー[管理]]画面で以下の設定情報を確認します。
確認項目 | 確認の有無 |
---|---|
[設定対象]の[監視ポリシー]-[ポリシー]-[ノード監視]-[稼働状態の監視]に“ICMPポートの監視”が追加されている。 |
“HTTPポートの監視”のポリシーを作成します。
[監視ポリシー[管理]]画面で、[設定対象]の[監視ポリシー]-[ポリシー]-[ノード監視]-[稼働状態の監視]を右クリックし、[新規作成]を選択します。
[監視ポリシー[ポリシーの作成]]画面で以下を入力し、[OK]ボタンをクリックします。
“HTTPポートの監視”
[稼働状態の監視]-[監視方法]タブの画面で以下を設定し、[OK]ボタンをクリックします。
HTTPポートの稼働状態を監視するため、[ICMP]と[HTTP]のチェックボックスをチェックする
[監視ポリシー[管理]]画面で以下の設定情報を確認します。
確認項目 | 確認の有無 |
---|---|
[設定対象]の[監視ポリシー]-[ポリシー]-[ノード監視]-[稼働状態の監視]に“HTTPポートの監視”が表示されている。 |
“インストールレス環境設定”のポリシーを作成します。
[監視ポリシー[管理]]画面で、[設定対象]の[監視ポリシー]-[ポリシー]-[インストールレス型エージェント監視]-[動作環境]を右クリックし、[新規作成]を選択します。
[監視ポリシー[ポリシーの作成]]画面で以下を入力し、[OK]ボタンをクリックします。
“インストールレス環境設定”
監視対象サーバへアクセスするアカウントを定義するための情報を設定します。[インストールレス型エージェント監視]-[通信環境]タブの[telnet]タブ画面で、以下を入力し、[OK]ボタンをクリックします。
[ログインプロンプト] : login:
[ログインID] : “systemwalker”
[パスワードプロンプト] : password:
[パスワード] : “Centric2009”
[パスワード(再入力)] : “Centric2009”
[コマンドプロンプト] : >
ポイント
“TELNETの設定をする”でパスワードを変更している場合
[telnet接続に必要な情報]-[パスワード]には、変更したパスワードを入力してください。
[監視ポリシー[管理]]画面で以下の設定情報を確認します。
確認項目 | 確認の有無 |
---|---|
[設定対象]の[監視ポリシー]-[ポリシー]-[インストールレス型エージェント監視]-[動作環境]に“インストールレス環境設定”が表示されている。 |
運用管理サーバに配付するためのポリシーグループを作成します。
[監視ポリシー[管理]]画面で、[設定対象]-[ポリシーグループ]を右クリックし、[新規作成]を選択します。
[監視ポリシー[ポリシーグループの登録](スタンダードモード)]-[設定]タブの画面で以下を設定し、[配付先]タブをクリックします。
“運用管理サーバ用ポリシーグループ”
・[Systemwalker Centric Managerを使用して監視する]をチェックする
・[インストール型エージェント]をチェックする
・[インストールレス型エージェント]はチェックしない
・[SNMPエージェントを使用して監視する]はチェックしない
[監視しない]
[イベント監視]
[監視しない]
[監視ポリシー[ポリシーグループの登録](スタンダードモード)]-[配付先]タブの画面で[追加]ボタンをクリックします。
[監視ポリシー[配付先の追加]]画面で以下を選択し、[追加]ボタンをクリックします。
[運用管理サーバ]
[配付先一覧]に、追加した[運用管理サーバ]が反映されていることを確認し、[OK]ボタンをクリックします。
[監視ポリシー[ポリシーグループの登録](スタンダードモード)]画面で[OK]ボタンをクリックします。
[監視ポリシー[設定内容の確認]]画面で以下の項目を確認し、[はい]ボタンをクリックします。
確認項目 | 確認の有無 |
---|---|
[基本情報] | |
[監視項目の設定] | |
[ノード監視] | |
[イベント監視] | |
[アプリケーション監視] |
[監視ポリシー[管理]]画面の[ポリシーグループ]に、“運用管理サーバ用ポリシーグループ”が追加されていることを確認します。
一般サーバ、およびネットワーク機器に配付するためのポリシーグループを作成します。
[監視ポリシー[管理]]画面で、[設定対象]の[ポリシーグループ]を右クリックし、 [新規作成]を選択します。
[監視ポリシー[ポリシーグループの登録](スタンダードモード)]-[設定]タブの画面で以下を設定し、[配付先]タブをクリックします。
“ICMP監視用ポリシーグループ”
・[Systemwalker Centric Manager を使用して監視する]をチェックする
・[インストールレス型エージェント]をチェックする
・[インストール型エージェント]はチェックしない
・[SNMPエージェントを使用して監視する]はチェックしない
[ICMPポートの監視]
[インストールレス環境設定]
[監視ポリシー[ポリシーグループの登録](スタンダードモード)]-[配付先]タブの画面で[追加]ボタンをクリックします。
[監視ポリシー[配付先の追加]]画面で、[ノード/フォルダ一覧]から、監視する一般サーバ、およびネットワーク機器を選択し、[追加]ボタンをクリックします。
ポイント
配付先として追加する監視対象機器について
チェックリストを参照し、[一般サーバ]項目、および[監視対象ネットワーク機器]項目内に列挙した機器すべてを追加します。
[監視ポリシー[配付先の追加]]画面で、[配付先一覧]に、追加した一般サーバ、およびネットワーク機器が反映されていることを確認し、[OK]ボタンをクリックします。
[監視ポリシー[ポリシーグループの登録](スタンダードモード)]-[配付先]タブの画面で、[OK]ボタンをクリックします。
[監視ポリシー[設定内容の確認]]画面で以下の項目を確認し、[はい]ボタンをクリックします。
確認項目 | 確認の有無 |
---|---|
[基本情報] | |
[監視項目の設定] | |
[ノード監視] | |
[インストールレス型エージェント監視] |
[監視ポリシー[管理]]画面で、[ポリシーグループ]に“ICMP監視用ポリシーグループ”が追加されていることを確認します。
Webサーバに配付するためのポリシーグループを作成します。
[監視ポリシー[管理]]画面で、[設定対象]の[ポリシーグループ]を右クリックし、 [新規作成]を選択します。
[監視ポリシー[ポリシーグループの登録](スタンダードモード)]-[設定]タブの画面で以下を設定し、[配付先]タブをクリックします。
“HTTP監視用ポリシーグループ”
・[Systemwalker Centric Manager を使用して監視する]をチェックする
・[インストールレス型エージェント]をチェックする
・[インストール型エージェント]はチェックしない
・[SNMPエージェントを使用して監視する]はチェックしない
[HTTPポートの監視]
[インストールレス環境設定]
[監視ポリシー[ポリシーグループの登録](スタンダードモード)]-[配付先]タブの画面で[追加]ボタンをクリックします。
[監視ポリシー[配付先の追加]]画面で、[ノード/フォルダ一覧]から、監視するWebサーバを選択し、[追加]ボタンをクリックします。
ポイント
配付先として追加するサーバについて
チェックリストを参照し、[監視ポリシー[ポリシーグループの登録](スタンダードモード)]-[配付先]タブの画面で、[Webサーバ]項目内に列挙したサーバすべてを追加します。
[監視ポリシー[配付先の追加]]画面で、[配付先一覧]に、追加したWebサーバが反映されていることを確認し、[OK]ボタンをクリックします。
[監視ポリシー[ポリシーグループの登録](スタンダードモード)]-[配付先]タブの画面で、[OK]ボタンをクリックします。
[監視ポリシー[設定内容の確認]]画面で以下の項目を確認し、[はい]ボタンをクリックします。
確認項目 | 確認の有無 |
---|---|
[基本情報] | |
[監視項目の設定] | |
[ノード監視] | |
[インストールレス型エージェント監視] |
[監視ポリシー[管理]]画面で、[ポリシーグループ]に“HTTP監視用ポリシーグループ”が追加されていることを確認します。
作成したポリシーグループを有効にするために、ポリシーを配付します。
[監視ポリシー[管理]]画面で、[設定対象]の[ポリシーグループ]を右クリックし、[全て配付]を選択します。
以下の確認画面で[はい]ボタンをクリックします。
[監視ポリシー[配付結果]]画面で[OK]ボタンをクリックします。
[監視ポリシー[管理]]-[配付状況]タブで、以下のポリシーグループの[配付状況]が[配付済み]となっていることを確認します。
確認項目 | 確認の有無 |
---|---|
[運用管理サーバ用ポリシーグループ]の配付状況が[配付済み]になっている。 | |
[HTTP監視用ポリシーグループ]の配付状況が[配付済み]になっている。 | |
[ICMP監視用ポリシーグループ]の配付状況が[配付済み]になっている。 |
[Systemwalkerコンソール[編集]]画面に表示を切り替えるため、[監視ポリシー[管理]]画面を閉じます。
[監視ポリシー[管理]]画面で、[ファイル]メニューから[閉じる]を選択します。
[Systemwalkerコンソール[編集]]画面で、[機能選択]コンボボックスから[監視]を選択します。
→[Systemwalkerコンソール[監視]]画面が表示されます。