クラスタシステム運用時の注意事項を以下に示します。
クラスタシステムを監視する場合の注意
クラスタシステムを対象にノード検出を行った場合、クラスタの論理インタフェースが独立したノードとして検出される場合があります。
原因と対処手順を以下に示します。
原因1
検出モードを[高速]、または、カスタムモードで[ARPテーブルを参照する]を選択しノード検出した場合、ARPテーブルに論理インタフェースのIPアドレスが存在するためクラスタの論理インタフェースが独立したノードとして検出されます。
対処手順
論理インタフェースを表すノードを削除し、検出モードで[確実]、またはカスタムで[ノードに接続して検索する]を選択し、ノードを再度検出します。
原因2
プライマリノード、セカンダリノードのSNMPエージェントが起動していない。
SNMPエージェントの設定により、ノード検出を行う管理サーバからのSNMP要求を許可しない設定となっている。
ノード検出を行うセグメントのコミュニティ名とSNMPエージェントに設定されているコミュニティ名が一致していない。
対処手順
論理インタフェースを表すノードを削除し、以下の手順を確認後、再度ノードを検出してください。
プライマリノード、セカンダリノードのSNMPエージェントが起動されていることを確認します。
SNMPエージェントが、SNMP要求を許可する設定になっていることを確認します。
ノード検出を行うコミュニティ名と、SNMPエージェントに設定されているコミュニティ名が同じであることを確認します。
WWWサーバに関する注意事項
Systemwalker Centric Managerのクラスタシステム運用時では、WWWサーバへ論理IPアドレスをとおしてアクセスを行います。このため、WWWサーバへ物理IPを使って運用する場合は、WWWサーバへ複数のIPアドレスからアクセスできるように設定する必要があります。設定方法については、使用するWWWサーバの説明書を参照してください。なお、Interstage Application ServerとSun WebServer(TM)を使用する場合は、以下の注意が必要です。
Interstage Application Serverの場合
複数のIPアドレスの設定ができないため、WWWサーバでは論理IPを使用するように設定してください。この場合、物理IPを使ってWWWサーバへアクセスすることはできません。
Sun WebServer(TM)の場合
フェールオーバ時に論理IPが有効となるように、httpdを再起動する必要があります。スクリプト実行時に再起動処理がなされるよう設定を変更します。以下に設定手順を示します。
以下のファイルを開きます。
/opt/FJSVftlc/cluster/webreset |
以下の行を修正します。
[修正前]
/etc/init.d/httpd stop |
[修正後]
#/etc/init.d/httpd stop |
アプリケーション管理に関する注意事項
クラスタシステム上でアプリケーション管理を使用する場合、以下の点に注意してください。
アプリケーション管理のポリシーを設定する場合、プライマリノード、セカンダリノードそれぞれにポリシーを配付してください。
運用管理サーバをクラスタ運用している場合、セカンダリノード上のアプリケーション管理は動作しません。
監査ログ管理を使用する場合の注意事項
ログの収集は、プライマリノード、セカンダリノードで実施してください。
監査ログ管理に関する注意事項
クラスタシステム上で監査ログ管理機能を使用する場合、以下の点に注意してください。
監査ログ管理機能はクラスタサービスに登録されません。監査ログ管理機能の収集処理は、運用系の切り替えが発生した場合も継続します。
運用管理サーバ自身のホスト名から、物理IPアドレスを求めることができない場合は、ログ収集コマンド(mpatmlog)を以下のように変更してください。
mpatmlog -H サーバ名 [部門管理サーバ/業務サーバから運用管理サーバへ通信できる運用管理サーバのIPアドレス] |
mpatmlog(ログ収集コマンド)の詳細については、"Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル"を参照してください。