インテリジェントサービスは、さまざまなサンプルスクリプトを提供しています。これらのサンプルスクリプトを利用することにより、Systemwalker Centric Managerによる運用管理が、効率的に行えるようになります。
ユーザは、サンプルスクリプトに対してカスタマイズすることで、独自のSystemwalkerスクリプトを作成します。また、サンプルスクリプトとは全く異なる機能を持つスクリプトをユーザが作成できるものもあります。
ユーザがサンプルスクリプトに対してカスタマイズしたり、新規に作成したスクリプトをユーザスクリプトといいます。
ポイント
本書で使用する以下の用語の定義をします。
インテリジェントサービス機能で利用可能なSystemwalkerスクリプトのひな型で、さまざまな機能を持ったものが提供されています。
サンプルスクリプトは所定の箇所を運用に合わせて編集するだけで、その機能を持ったスクリプトを容易に作成することができるように作られています。
それぞれの運用に合わせてユーザが作成したSystemwalkerスクリプトです。
サンプルスクリプトの所定の箇所を編集して作成するほかに、ユーザ独自の機能を新規に作成することもできます。ただし、メッセージ監視アクション型スクリプトはサンプルをもとにしたものしか作成できません。
ライブラリ型およびメッセージ監視アクション型のユーザスクリプトの登録が、スクリプトの文法エラーなどにより失敗していないかをチェックするスクリプトです。
提供するSystemwalkerスクリプトは、以下の型に分類されます。
メッセージ監視アクション型
イベントに対し、編集を行うスクリプトです。
スクリプト登録は必須です。
処理対象となるイベントは、[イベント監視の条件定義]ウィンドウで特定します。特定したイベントに対して実行するスクリプトは、[メッセージ監視(詳細)]ダイアログボックスの[メッセージの編集]で定義します。[メッセージ監視(詳細)]ダイアログボックスは、[イベント定義/アクション定義]ダイアログボックスの[メッセージ監視アクション]タブの[詳細設定]ボタンで表示されます。
提供されているサンプルとして、通知されるイベントのテキストを書き換えるものや、関係する複数のイベントの通知を抑止するものなどがあります。
新規にスクリプトを作成することはできません。
単体起動型
1つのコマンドとして動作するスクリプトです。
OSのコマンドラインやリモートコマンドからスクリプト実行コマンド“swctclsh”の引数としてスクリプトを指定して起動します。
例:swctclsh UsrScript1.swt
単体起動型のスクリプトには任意の名前を“実行名”としてつけることができ、スクリプトの指定に実行名を使用することでファイルの格納先を意識することなく呼び出しができます。また、swctclshコマンドによる手動起動のほかに、スクリプト自動起動の設定によりシステム起動時に自動起動させることもできます。
スクリプト登録は任意ですが、登録していないスクリプトは、実行名による起動、自動起動およびポリシーの配付ができません。
swctclsh(スクリプト実行コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
ライブラリ型
補助的な機能を定義するスクリプトです。
スクリプト登録は必須です。
定義された機能は、Systemwalkerスクリプトのコマンドとして、ほかのスクリプトから呼び出します。
提供されているサンプルは、イベントテキストの書き換えスクリプト(メッセージ監視アクション型)用のものです。
新規にスクリプトを作成することもできます。
Systemwalkerスクリプトの型と機能の関係を以下の表に示します。
機能 | Systemwalkerスクリプトの型 | ||
---|---|---|---|
メッセージ監視アクション型 | 単体起動型 | ライブラリ型 | |
サンプルスクリプトの有無 | ○ | ○ | ×(注1) |
新規作成の可否 | × | ○ | ○ |
スクリプト登録の必要性の有無 | ○ | ×(注2) | ○ |
スクリプト自動起動の設定の可否 | × | ○ | ― |
アクション定義 | ○ | × | ― |
アクション定義 | × | ○ | ― |
コマンドによる実行の可否 | × | ○ | ― |
コマンドによる停止の可否 | × | ○ | ― |
○:有、または可
×:無、または不可
―:該当機能ではない
注1)メッセージ監視アクション型と組み合わせたサンプルスクリプト(イベント切り分けテキスト変換)があります。
注2)単体起動型のスクリプト登録は任意ですが、登録をしないスクリプトは、実行名による起動、自動起動、およびポリシーの配付ができません。