サーバまたはクライアントで、ディスク障害などが発生した場合、退避データからシステムを復元することが必要となります。この場合、退避を実施した以降に配付した資源を上位システムに保有することで、資源配付で最新の資源まで確実にレベルアップすることができます。
レベルダウンリカバリの方法を、以下に説明します。
部門管理/業務サーバのレベルダウン時
運用管理サーバから部門管理/業務サーバに適用状況検索を行い、復元後の各サーバ資源のレベル(世代および修正レベル)を確認します。
復元後の状態から最新の資源までの差分資源を、運用管理サーバから部門管理/業務サーバに後刻適用指定でダウンロードします。
サーバを再起動し、差分資源の適用を行い、資源を最新の状態にレベルアップします。
運用管理サーバから部門管理/業務サーバに適用状況検索を行い、部門管理/業務サーバは最新の資源となっていることを確認します。
備考)
最新との差分資源のデータ量が多く、ディスクの最大容量を超える場合、ダウンロードと適用を分割して行います。
“部門管理/業務サーバのレベルダウンリカバリ”に、部門管理/業務サーバのレベルダウンリカバリを示します。
図12.2 部門管理/業務サーバのレベルダウンリカバリ
部門管理/業務サーバ上に多数の世代が管理されている状態でレベルダウンが発生し、上記手順の2)~3)の作業が困難である場合、レベルダウンした世代のステータス情報を“適用完了”ステータスに設定することができます。ただし、サーバとクライアントそれぞれのステータス情報設定を行う場合は、以下の点で注意する必要があります。以下の設定を行っていない場合は、クライアントからのダウンロード要求で世代の不整合が発生します。
部門管理/業務サーバで設定した世代と同じ世代をクライアントに設定する。
部門管理/業務サーバ側のステータス情報設定をクライアントの設定より先に行う。
ステータスの変更については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”の“drmsstsr(資源の適用状況変更コマンド)”を参照してください。
クライアントのレベルダウン時
復元したクライアントの電源を投入し、差分資源のダウンロードと適用を行い、資源を最新の状態にレベルアップします。
運用管理サーバから部門管理/業務サーバに適用状況検索を行い、クライアントは最新の資源となっていることを確認します。
備考)
レベルダウンのリカバリの途中で異常が発生した場合、リカバリ処理の最新の状態を確認できます。
“クライアントのレベルダウンリカバリ”に、クライアントのレベルダウンリカバリを示します。
図12.3 クライアントのレベルダウンリカバリ