共通メンテナンス版数の運用について説明します。
共通メンテナンス版数とは
共通メンテナンス版数は、全システムで1つだけ作成でき、全システムに均一に配付する業務に適しています。
共通メンテナンス版数のイメージを“共通メンテナンス版数”に示します。
図10.17 共通メンテナンス版数
共通メンテナンス版数の作成
共通メンテナンス版数は、運用管理サーバで定義、登録します。
共通メンテナンス版数を指定する
[メンテナンス版数の追加]ウィンドウで、[共通]をクリックします。
共通メンテナンス版数に含める[業務]を指定する
まだどのメンテナンス版数にも含まれていない業務が指定できます。すでに個別メンテナンス版数に含まれている業務を重複して指定することはできません。
[属性情報]を設定する
[属性情報]は必須の設定項目ではありません。DRMS編集ファイルの指定値を利用せず、資源ごとに指定値を変更したい要件がある場合に[属性情報]を設定してください。
共通メンテナンス版数に属性情報を設定します。資源グループごとに属性情報を設定していても、メンテナンス版数に指定した属性情報が有効になります。
[属性情報]には、以下の内容を設定します。
自システム資源を受信した場合に、資源および受信・適用ステータスを何世代まで管理ファイルに保持しておくかを指定します。
省略した場合は、DRMS編集ファイルのown_gennumオプションの指定値が有効になります。
中継資源を受信した場合にそれらの資源および受信ステータスを何世代まで管理ファイルに保持しておくかを指定します。
省略した場合は、DRMS編集ファイルのother_gennumオプションの指定値が有効になります。
自システム資源を適用したあともそれらの資源を削除しないで管理ファイル内に保持しておく場合に指定します。
省略した場合は、DRMS編集ファイルのapply_gennumオプションの指定値が有効になります。
サーバからクライアントに資源をダウンロードするときに、最新世代だけをダウンロードするかどうかを指定します。
省略した場合は、DRMS編集ファイルのnewgenオプションの指定値が有効になります。
注意
[属性情報]に設定した値は、メンテナンス版数の送信時に有効になるのではなく、メンテナンス版数の適用後に有効になります。
スケジュール結果通知の設定
共通メンテナンス版数の適用結果は、必ずスケジュール結果通知により行ってください。
中継サーバおよび部門管理/業務サーバでスケジュール結果通知を行う場合は、スケジュール情報ファイルを設定します。
メンテナンス版数による運用を行う場合は、rsc(rms),rmsversion(rmsall)を指定することをお勧めします。
スケジュール情報ファイルの設定項目および書式については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
クライアントの設定
資源配付クライアントの[資源配付クライアント設定]ウィンドウで業務を指定します。
指定した業務の資源がダウンロードされます。
注意
クライアントに設定されていない業務については、共通メンテナンス版数に含まれていてもダウンロードされません。
共通メンテナンス版数に含められない資源について
以下の資源については、共通メンテナンス版数に含めずに個別メンテナンス版数に含めるか、個別資源として運用してください。
分割事前デリバリの資源(事前配付指定の資源)
上記資源を共通メンテナンス版数に含めた場合は、クライアントに緊急で配付したい資源がある場合でも、即時にクライアントにダウンロードされないことがあります。
これは、クライアント側での資源のダウンロードが、以下の順序で行われるためです。
共通メンテナンス版数
個別資源
個別メンテナンス版数
事前配付指定の資源はクライアントのダウンロード時に分割転送の指定が行えるため、分割指定された資源を受信完了するまで、次の資源のダウンロードが行われません。 事前配付指定の資源は、個別メンテナンス版数に含めることをお勧めします。