資源配付では、hostsファイルを用いたホスト名、IPアドレスの他に、DNS名、WINSのコンピュータ名をシステム名(ノード名)として扱えます。サーバ、クライアントのどちらもDNS名またはコンピュータ名で扱えます。
この機能を利用するためには、以下の設定が必要です。
資源配付を運用するネットワーク内に、DNSサーバまたはWINSサーバを組み込みます。
それぞれのシステムのネットワーク環境設定時に、DNSまたはWINSが利用できるようにします。
サーバ間の通信時は、DRMS編集ファイルのnametypeオペランドにHOSTを指定してください。
サーバ間の通信時は、あて先サーバのシステム名(ノード名)を定義してください。DNS名およびコンピュータ名を扱うために、資源配付のシステム名とノード名は128バイトまでの名前を指定できます(ASCII 128文字以内またはシフトJIS 64文字以内)。あて先サーバのシステム定義は、“drmsdfnコマンド”で定義します。drmsdfnコマンドの詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
サーバ定義をするときの名前解決方法とシステム名、およびノード名の対応を、“サーバ定義時のシステム名、ノード名の対応”に示します。
名前解決方法 | 定義方法 | 資源配付システム名 | 資源配付ノード名 |
---|---|---|---|
HOST名使用環境 | 自動 | ホスト名 | ホスト名 |
ウィンドウまたは | 資源配付システム名 | ホスト名 | |
DNS使用環境 | 自動 | DNS名 | DNS名 |
ウィンドウまたは | 資源配付システム名 | DNS名 | |
WINS使用環境 | 自動 | コンピュータ名 | コンピュータ名 |
ウィンドウまたは | 資源配付システム名 | コンピュータ名 |
クライアント定義をするときの名前解決方法とシステム名、およびノード名の対応を、“クライアント定義時のシステム名、ノード名の対応”に示します。
名前解決方法 | 定義方法 | 資源配付システム名 | 資源配付ノード名 |
---|---|---|---|
HOST名使用環境 | 自動またはコマンド | ホスト名 | IPアドレス |
DNS使用環境 | 自動またはコマンド | DNS 名 | IPアドレス |
WINS使用環境 | 自動またはコマンド | コンピュータ名 | IPアドレス |
DHCP使用環境 | 自動またはコマンド | コンピュータ名 | コンピュータ名 |
“DNS、WINS環境でのコンピュータ名利用方法” にDNS、WINS適用ネットワークにおけるコンピュータ名の利用方法を示します。
図8.7 DNS、WINS環境でのコンピュータ名利用方法
DNSを利用したクラスタ環境でのノード名識別
DNSを利用している環境でクラスタ運用を行う場合は、DNSの定義よりも先にhostsの定義を参照するように設定し、プライベートIPも含めてノード名を正しく認識できるようにする必要があります。そのためには、次の設定を行います。
hostsファイルにノードとIPを設定します。
物理ノードが識別できるように、物理ノードの識別名およびすべての論理ノード、プライベートIPをhostsファイルに設定します。
hostsとDNSの参照順番を設定します。
設定した内容が正しく反映されるように、hostsとDNSの参照順番を設定します。
ここでは、NIS(YP)やNIS+ は利用しておらず、DNSより先にhostsを参照する場合の例を示します。/etc/nsswitch.conf ファイルの hosts: で始まる行を次のように指定します。
hosts: files dns