スクリプトを単体で実行する運用について説明します。
概要
スクリプトとして扱える資源の種類を、“スクリプトとして扱える資源”に示します。
資源の種類 | 資源種別 | 備考 |
---|---|---|
UNIXのシェルスクリプト | sh | 資源反映の延長でシェルスクリプトを実行します。適用結果はシェルスクリプトが“0”復帰した場合に適用正常とします。 |
PCのバッチプログラム | pc#bat | 資源反映の延長でバッチプログラムを実行します。適用結果はバッチプログラム内で実行結果を復帰値“0”と通知した場合に適用正常とします。 |
備考) 資源種別は、資源の種類を表し資源登録時に指定します。
PCのスクリプトについては、スクリプトの実行結果を反映するために、資源配付の処理結果通知コマンドをスクリプト内に記述しておく必要があります。スクリプトの実行結果の通知には、資源配付の資源配付の処理結果通知コマンド(drmscmp)を使用します。
運用方法
スクリプトを単体で実行する運用には、以下の2とおりの方法があります。
世代管理を行い、スクリプトの配付と適用を行う方法
世代管理を行わずに、スクリプトの配付と適用を行う方法
世代管理を行い、スクリプトの配付と適用を行う方法
スクリプト以外のユーザ資源の運用方法と同じです。資源登録時に資源種別として“sh”または“pc#bat”を指定してください。資源適用時に資源反映の延長でスクリプトを実行し、その実行結果を適用結果とします。
世代管理を行わずに、スクリプトの配付と適用を行う方法
スクリプトを世代管理しないで、1つの世代を用いてスクリプトを実行させることができます。下記のa)~c)を繰り返すことで、同一世代を用いスクリプトを実行することができ、世代管理をしない簡単なスクリプトの実行が可能となります。ただし、この方式はサーバ-サーバ間でだけ可能です。世代管理をしない簡単なスクリプトの運用例を、“世代管理をしない簡単なスクリプトの運用例”に示します。
運用管理サーバでの前回スクリプトの削除とスクリプトの登録
1つの世代を指定し、前回実行のスクリプトを削除し、今回実行予定のスクリプトを登録します。(資源種別として“sh”または“pc#bat”を指定)
運用管理サーバからのスクリプトの配付
以下に示す指定で、特定世代のスクリプトをダウンロードします。受信側では同一世代のスクリプトを受信した時点で、特定世代の前回の適用結果を削除します。
drmssndコマンドで“-c no”を指定 |
スクリプトの適用と適用結果確認
1つの世代のスクリプトを実行し、その実行結果を適用結果として確認します。
図2.1 世代管理をしない簡単なスクリプトの運用例
注意事項
スクリプトを扱う場合の注意事項を以下に説明します。
複数のスクリプトを登録し、実行することはできません。
作成するスクリプトは、実行場所を意識しないスクリプトとしてください。
資源配付の起動、停止コマンドおよびシステムの再起動のコマンドは記述しないでください。
資源配付の自システムへの資源適用コマンドおよび削除コマンドは記述しないでください。
PCのスクリプトについては、資源配付の処理結果通知コマンド(drmscmp -a script)を必ず使用して、適用したシステムの資源配付に実行結果を通知してください。
資源配付の処理結果通知コマンドを使用してPCスクリプトを終了しない場合は、以下の動作となります。
V13.0.0以前の環境では適用異常となります。
V13.1.0以降の環境では適用正常となりますが、設定されたPCスクリプトの実行結果は保証されません。
スクリプトを使用する場合は必ず作成したスクリプトに資源配付の処理結果通知コマンドを記述してください。“スクリプトの作成例”にPCのスクリプトの作成例を示します。
UNIXのシェルスクリプトの場合、シェルスクリプトの復帰コード"7"を「起動したシェルスクリプトの実行失敗」として扱います。シェルスクリプトの復帰コードは"7" 以外になるよう、シェルスクリプトを作成してください。
実行プログラムを記述 |
スクリプトの呼び出し時に、資源配付が以下の環境変数を設定します。必要に応じて参照してください。
DRMSAPL
DRMSRSG
DRMSVL
DRMSGEN
PCスクリプトの場合、バッチファイル内でネットワークドライブアクセスする処理(例:net useコマンド)を記述しないでください。
UNIXのシェルスクリプトは、born shellで記述してください。
UNIXのシェルスクリプトに適用完了通知コマンド(drmscmp -a script)を記述した場合は、“シェルスクリプトに適用完了通知コマンドを記述した場合に通知される値”に示す値が通知されます。
drmscmp | シェルスクリプトの復帰コード | ||
---|---|---|---|
0 | 7 | 0、7以外 | |
0 | 00080番のメッセージの復帰コードに、0が入ります。 | 復帰コード"7"でシェルスクリプトが終了した場合、シェルスクリプトの実行失敗と判断され、00081番メッセージが出力されます。 |
即時適用の場合: 00403番 |
0以外 | 00080番メッセージの復帰コードに、-cオプションで指定した値が入ります。 | 00080 番メッセージの復帰コードに、-cオプションで指定した値が入ります。 |