資源配付が扱うユーザ資源について、どのような構成で管理するかを説明します。
ユーザ資源
資源グループ
資源グループとは、同じ資源種別で、かつ対象システムで同じファイルまたはディレクトリ配下に適用されるデータのグループです。
資源配付は、利用者が任意につけた“資源グループ名+バージョン・レベル”で資源グループを管理しています。“バージョン・レベル”は省略することができます。
世代
世代とは、ユーザ資源を配付する単位です。1つのファイルまたは複数のファイルに対して世代を1つ設定することができます。
資源配付は、利用者が任意につけた世代識別名で世代を管理しています。
データ
データとは、利用者が登録した個々の資源のことです。資源配付では、“資源配付が扱うユーザ資源”に示す資源を扱うことができます。
さらに資源配付では、管理システムからの資源の配付およびクライアント側の取り出し資源の定義を簡単にするため、業務という単位を用意しています。業務とは、複数の資源グループを利用者が使用する単位(業務)でグループ化したものです。業務では、一度に複数の資源グループを扱えるため、利用者の実際の業務に対応づけてグループ化することで、業務構成をソフトウェア構成と対応づけることができます。
業務構成の設定は、サーバの[資源配付]ウィンドウの環境設定画面の[業務構成]のページにおいて、以下のように行います。
[業務構成]
[業務名]は、ASCII(30文字以内)またはシフトJIS(15文字以内)で指定します。業務名に空白を含むことはできません。
[コメント]は、利用者の任意のコメントを指定します。コメントは、ASCII(30文字以内)またはシフトJIS(15文字以内)で指定します。空白を含むことはできますが、1文字目に空白は指定できません。
資源配付でのユーザ資源の管理例を“ユーザ資源の管理例”に示します。
図1.3 ユーザ資源の管理例
ポイント
世代管理の利点
資源を世代で管理することにより、以下の利点があります。
1回の指示で、指定世代以前の複数世代の資源を配付できます。
世代順に処理することにより、データの抜けは発生しません。
配付対象システム側も、それぞれの資源を世代管理しているため、必要な世代資源だけを配付します。
世代順に処理することにより、最新世代の状態確認を行うことで結果を把握できます。
資源配付の予約名
“資源配付の予約名”に示す名称は、資源配付が予約名として使用します。用途以外の予約名の使用は避けてください。
区分 | 予約名 | 用途 |
---|---|---|
資源グループ名 | 資源グループ名 : “RMSLEVEL” | 部門管理/業務サーバ配下全体の適用結果確認の簡易化に使用 |
資源グループ名 : “SYSLEVEL” | 各システムの適用結果確認の簡易化に使用 | |
資源グループ名 : “APLDIR” | クライアントの資源適用先ディレクトリのリモート設定に使用 | |
資源グループ名 : “#DEFxxxx” | クライアントの業務構成のリモート設定に使用。“xxxx”およびバージョン・レベルは任意の文字を指定 | |
資源グループ名 : “#DEF#POLICY” | 資源配付のポリシー設定に使用 | |
資源グループ名 : “#DELxxxx” | クライアントの適用済世代のリモート設定に使用。“xxxx”およびバージョン・レベルは任意の文字を指定 | |
データ | “drms_”で始まるファイルおよびディレクトリ | 資源配付の制御と作業用に使用 |
業務 | “#DOS適用データ#”で始まる業務名(全角) | 旧版でサポートしているWindows(R) 3.1クライアントのDOSモードの適用に使用 |
“#rmsjob” | 資源配付の制御に使用 | |
“INITJOB” | クライアントのポリシー設定に使用 | |
プロセス名 | "drms"を含むプロセス名 | 資源配付の制御に使用 |