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Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編

9.1.3 監視するアプリケーションを登録する

監視するアプリケーションを登録します。登録には、以下の方法があります。

監視するアプリケーションが、Solaris 10の運用管理サーバ/部門管理サーバ/業務サーバのアプリケーションの場合、以下のような異なるZoneのアプリケーションを監視することはできません。

クラスタ共有ディスクに置かれているアプリケーションに対して、アプリケーション検出、アプリケーションの稼働監視はできません。

注意

監視対象のアプリケーションに関する注意事項

  • Solaris、HP-UX、およびLinuxでは、以下に示す条件のアプリケーションの稼働監視を行うことができません。これらのアプリケーションを監視対象として定義した場合は、アプリケーション状態表示は常に“停止中”と表示されます。

    OS

    稼働監視ができない条件

    Solaris

    • インストールディレクトリ名の長さ+実行ファイル名の長さが81バイト以上の場合

    • シェルプロセスの場合、シェルインタープリタ名の長さ+オプション+シェルスクリプト名の長さが81バイト以上の場合
      例)以下の場合は51バイト
      /bin/csh -f /opt/FJSVspmex/script/mpstat/mpstat.csh

    HP-UX

    • アプリケーションを起動したときの文字数(格納ディレクトリ名の長さ+実行ファイル名の長さ)が61文字以上の場合

    • 監視対象アプリケーションの格納ディレクトリ名または実行ファイル名に日本語文字が含まれている場合

    Linux

    • 監視対象アプリケーションの格納ディレクトリ名または実行ファイル名に半角カナが含まれている場合

    • Linux for Itanium版のサーバで、監視対象アプリケーションの格納ディレクトリ名または実行ファイル名に日本語文字が含まれている場合

注意

ゾンビ・プロセスに関する注意事項【UNIX

アプリケーション管理でゾンビ・プロセスの検知はできません。

監視対象のプロセスがゾンビ・プロセス(ps結果で"<defunct>"と表示される状態)となった場合、稼働状態は停止中と判断されます。

9.1.3.1 CSVファイルからアプリケーションを一括登録する

アプリケーションの自動検出を使用しないで、CSVファイルで作成したアプリケーション情報を、以下の手順でノード単位に一括登録することができます。なお、ワークユニットはこの方法で登録することができません。自動検出を行って[アプリケーション]ツリーに追加してください。

アプリケーションの一括登録

  1. 登録するアプリケーションに対するポリシーを[Systemwalkerコンソール]で作成します。

    稼働監視ポリシー、しきい値監視ポリシー作成時は、[配付先]タブには監視対象のノードは追加しないでください。

  2. 登録するアプリケーション情報をノード単位のCSVファイル(アプリケーション情報ファイル P_Mpapagt_aplinfo.csv)に定義し、手順1で設定した稼働監視ポリシー、しきい値監視ポリシーを対象のアプリケーション情報に設定します。

    ポイント

    登録するアプリケーション情報を簡単に定義する

    以下の手順で、登録に使用するCSVファイルを作成することができます。

    1. 登録したいアプリケーションを、被監視サーバ上で起動します。

    2. 被監視サーバ上でAPA_CSV_process_list(動作中プロセス情報のCSVファイルへの出力コマンド)を実行し、CSVファイルに動作中のアプリケーションの一覧を出力します。

    3. 出力された情報をアプリケーション情報ファイルに定義します。

    アプリケーション情報ファイル、およびAPA_CSV_process_list(動作中プロセス情報のCSVファイルへの出力コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

    すでに登録済みのアプリケーションをCSVファイルに記載した場合

    • 実行ファイル名とインストールディレクトリが同じ場合は、登録内容が更新されます。

    • 実行ファイル名とインストールディレクトリが同じで、CSVファイルに実行ファイル名とインストールディレクトリ以外の情報が記載されていない場合は、更新されません。

    • 上記以外の場合は、新規に追加されます。

    すでに別ポリシーの配付先に設定されているアプリケーションをCSVファイルに記載した場合

    • 別ポリシーの配付先の情報が「削除予定」となります。

      CSVファイルの定義情報にエラーがあった場合

    • 必須項目(実行ファイル名)が入力されていない場合、または実行ファイル名、インストールディレクトリ名の文字数が上限値を超えている場合は、そのアプリケーションは登録されません。

    • 以下の項目において、文字数が上限値を超えた項目が存在する場合、その項目は登録されませんが、アプリケーションは登録されます。

      • 起動コマンド

      • 起動コマンドパス

      • 起動コマンドパラメタ

      • 停止コマンド

      • 停止コマンドパス

      • 停止コマンドパラメタ

      • 稼働ポリシー

      • しきい値ポリシー

  3. P_Mpapagt(CSVファイルによるアプリケーション情報移入コマンド)を実行し、CSVファイル(P_Mpapagt_aplinfo.csv)に定義したアプリケーション情報を運用管理サーバへ登録します。

    →[Systemwalkerコンソール]の[アプリケーション]ツリーに追加されます。

    P_Mpapagt(CSVファイルによるアプリケーション情報移入コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

  4. 手順1で作成したポリシーを配付します。

  5. 登録したアプリケーションを業務フォルダに追加し、監視を行います。

9.1.3.2 手動でアプリケーションを登録する

アプリケーションの自動検出を使用せずに、手動でアプリケーションを作成する場合、以下の手順でアプリケーションを登録します。なお、ワークユニットは、手動で登録することはできません。自動検出を行って[アプリケーション]ツリーに追加してください。

1. 実行ファイルを登録する

呼び出し方法

  1. [Systemwalkerコンソール[編集]]で、[ツリー選択]コンボボックスから[アプリケーション一覧]を選択します。

  2. [アプリケーション]ツリー上で[実行ファイル一覧]フォルダを選択します。

  3. [オブジェクト]メニューから[実行ファイルの作成]を選択します。

    →[実行ファイル作成]ダイアログボックスが表示されます。

インストールディレクトリ/実行ファイル名の確認

以下のコマンドを実行し、動作しているプロセス情報を表示します。

実行ファイル作成

以下の項目を設定し、[OK]ボタンをクリックします。

  1. [基本情報]タブを選択し、実行ファイルの[表示名]、[実行ファイル名]、[パッケージ名]、[バージョン]を入力します。

    [実行ファイル名]と[バージョン]は作成時だけ入力することができます。

    実行ファイル名は、“インストールディレクトリ/実行ファイル名の確認”の結果より指定します。

    監視対象となる実行ファイルの条件は以下のとおりです。

    UNIXの場合

    • 実行権があること、かつ

    • 実行可能形式であること(fileコマンドで確認できます)

    Windows(R)の場合

    • ファイル拡張子がexeであること

    監視対象となる実行ファイルは、あらかじめシステム内に実在するものを登録してください。

    なお、バッチファイルを監視することはできません。

    シェルスクリプトは、Systemwalker Centric Manager 11.0以降の被監視サーバであれば、sh、csh、ksh、tcshについて監視できます。これら以外のシェルインタープリタ(例えば、jsh)については監視できません。

  2. [操作]タブを選択し、以下の情報を指定します。

    項目名

    項目の説明

    [起動コマンド名]

    アプリケーションを起動するコマンド(起動コマンド)を指定します。コマンドに拡張子(".exe"、".bat"など)がある場合は、拡張子も付加します。起動コマンド名には、パス名を指定しないでください。(例:start.exe)

    [起動コマンドパス]

    起動コマンドが格納されているディレクトリのフルパスを指定します。起動コマンド名は、付加しないでください。

    [起動コマンドパラメタ]

    アプリケーションを起動する際に、起動コマンドに渡すパラメタを指定します。

    [停止コマンド名]

    アプリケーションを停止するコマンド(停止コマンド)を指定します。コマンドに拡張子(".exe"、".bat"など)がある場合は、拡張子も付加します。停止コマンド名にはパス名を指定しないでください。(例:stop.exe)

    [停止コマンドパス]

    停止コマンドが格納されているディレクトリのフルパスを指定します。停止コマンド名は、付加しないでください。

    [停止コマンドパラメタ]

    アプリケーションを停止する際に、停止コマンドに渡すパラメタを指定します。

    起動コマンドの指定例  停止コマンドについても同様です。

    UNIXの場合

    アプリケーションを起動するコマンドが、/usr/local/bin/restartの場合は、以下のように指定します。

    [起動コマンド名] : restart
    [起動コマンドパス] : /usr/local/bin

    Windows(R)の場合

    アプリケーションを起動するコマンドが、d:\Systemwalker\program\start.exeの場合は、以下のように指定します。

    [起動コマンド名] : start.exe
    [起動コマンドパス] : d:\Systemwalker\program

  3. [アイコン]タブを選択し、マップで表示する実行ファイルのアイコン情報を入力します。

    [参照]ボタンをクリックすると、イメージファイルの一覧から、アイコンを選択できます。独自のアイコンを選択する場合は、運用管理サーバの以下のディレクトリに、イメージファイルを追加してください。イメージファイル名はすべて半角英数字(英字は小文字だけ)で指定し、jpeg形式(拡張子“jpg”)、bitmap形式(拡張子“bmp”)または、png形式(拡張子“png”)としてください。

    Windows(R)の場合

    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\mpbcmgui\server\var\java\classes\com\fujitsu\systemwalker\bcmgui\mtoelib\image\icon

    UNIXの場合

    /var/opt/FJSVfwgui/java/classes/com/fujitsu/systemwalker/bcmgui/mtoelib/image/icon

    イメージファイルは48ピクセル×48ピクセルの大きさで作成してください。

使用するダイアログボックスの詳細は、“Systemwalker Centric Manager オンラインヘルプ”を参照してください。

2. アプリケーションを定義する

呼び出し方法

  1. [Systemwalkerコンソール[編集]]で、[ツリー選択]コンボボックスから[アプリケーション一覧]を選択します。

  2. [アプリケーション]ツリーで[実行ファイル一覧]フォルダ配下の実行ファイルを選択します。

  3. [オブジェクト]メニューから[アプリケーションの作成]を選択します。

    →[アプリケーション作成]ダイアログボックスが表示されます。

アプリケーション作成

以下の項目を設定し、[OK]ボタンをクリックします。

  1. [基本情報]タブを選択し、作成するアプリケーションの名前を入力します。[実行ファイル名]、[バージョン]は入力できません。

  2. [インストール情報]タブを選択し、アプリケーションのインストール情報を設定します。

    [インストールディレクトリ]

    アプリケーションが起動されるディレクトリを指定します。通常はアプリケーションがインストールされているディレクトリのフルパスを指定します。

    [インストール先ホスト名]

    アプリケーションがインストールされているホスト名を指定します。

    [参照]ボタンをクリックすると、[ノード選択]ダイアログボックスからホストを選択できます。

    [ディレクトリの指定例]

    Windows(R)の場合

    監視を行うアプリケーションが、d:\usr\appli\appli100.exeの場合、以下のように指定します。

    d:\usr\appli

    UNIXの場合

    監視を行うアプリケーションが、/usr/local/app/appli100の場合、以下のように指定します。

    /usr/local/app/

    UNIXサーバでカレントディレクトリまたは相対パスでアプリケーションが起動される場合は、以下の設定をします。

    カレントディレクトリで起動される場合

    カレントディレクトリでアプリケーションが起動される場合、インストールディレクトリは指定しないでください。

    相対パスで起動される場合

    相対パスでアプリケーションが起動される場合は、インストールディレクトリに相対パスを指定してください。

    例えば、applというアプリケーションが“../app/appl”で起動される場合、インストールディレクトリには“../app”と指定します。

    "インストールディレクトリ/実行ファイル名の確認"の結果より、インストールディレクトリを取得し、指定します。

  3. [動作情報]タブを選択し、アプリケーションの[実行ホスト名]を指定します。[参照]ボタンをクリックすると、[ノード選択]ダイアログボックスからホストを選択できます。

  4. [操作]タブを選択し、以下の情報を指定します。

    項目名

    項目の説明

    [起動コマンド名]

    アプリケーションを起動するコマンド(起動コマンド)を指定します。コマンドに拡張子(".exe"、".bat"など)がある場合は拡張子も付加します。

    起動コマンド名にはパス名を指定しないでください。(例:start.exe)

    [起動コマンドパス]

    起動コマンドが格納されているディレクトリのフルパスを指定します。起動コマンド名は付加しないでください。

    [起動コマンドパラメタ]

    アプリケーションを起動する際に、起動コマンドに渡すパラメタを指定します。

    [停止コマンド名]

    アプリケーションを停止するコマンド(停止コマンド)を指定します。コマンドに拡張子(".exe"、".bat"など)がある場合は拡張子も付加します。

    停止コマンド名にはパス名を指定しないでください。(例:stop.exe)

    [停止コマンドパス]

    停止コマンドが格納されているディレクトリのフルパスを指定します。停止コマンド名は付加しないでください。

    [停止コマンドパラメタ]

    アプリケーションを停止する際に、停止コマンドに渡すパラメタを指定します。

    起動コマンドの指定例  停止コマンドについても同様です。

    Windows(R)の場合

    アプリケーションを起動するコマンドが、d:\Systemwalker\program\start.exeの場合は、以下のように指定します。

    [起動コマンド名] : start.exe
    [起動コマンドパス] : d:\Systemwalker\program

    UNIXの場合

    アプリケーションを起動するコマンドが、/usr/local/bin/restartの場合は、以下のように指定します。

    [起動コマンド名] : restart
    [起動コマンドパス] : /usr/local/bin

  5. [アイコン]タブを選択し、マップで表示するアプリケーションのアイコン情報を入力します。

    [参照]ボタンをクリックすると、イメージファイルの一覧から、アイコンを選択できます。独自のアイコンを選択する場合は、運用管理サーバの以下のディレクトリに、イメージファイルを追加してください。イメージファイル名はすべて半角英数字(英字は小文字だけ)で指定し、jpeg形式(拡張子“jpg”)、bitmap形式(拡張子“bmp”)または、png形式(拡張子“png”)としてください。

    Windows(R)の場合

    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\mpbcmgui\server\var\java\classes\com\fujitsu\systemwalker\bcmgui\mtoelib\image\icon

    UNIXの場合

    /var/opt/FJSVfwgui/java/classes/com/fujitsu/systemwalker/bcmgui/mtoelib/image/icon

    イメージファイルは48ピクセル×48ピクセルの大きさで作成してください。

使用するダイアログボックスの詳細は、“Systemwalker Centric Manager オンラインヘルプ”を参照してください。

注意

起動コマンドについての注意事項

以下の種類のアプリケーションを起動コマンドとして指定した場合は、“稼働監視の設定”で制御設定オプションを指定しても起動/停止の動作を保証することができません。

  • ユーザ固有の情報にアクセスするアプリケーション

    • ユーザ環境変数

    • ネットワークドライブ

    • ネットワークプリンタ

    • ショートカット

  • GUIを表示するアプリケーション

  • 対話型の操作を必要とするコマンド

  • Windows(R)のタスクスケジューラ、またはScheduleサービス(ATコマンド)から起動した場合に動作しないアプリケーション

  • 上記のようなアプリケーションを起動するバッチファイル

  • pauseコマンドを含むバッチファイル

注意

インストールディレクトリを変更する場合の注意事項

アプリケーションのインストールディレクトリを変更した場合、新規のアプリケーションとして登録されます。インストールディレクトリの変更後、不要となった古いアプリケーションは手動で削除してください。

9.1.3.3 アプリケーションを自動検出する

アプリケーショを自動検出する”で設定した内容に従い、アプリケーションを自動検出します。

  1. [Systemwalkerコンソール[編集]]の[ツリー選択]コンボボックスから、[業務管理]を選択します。

  2. [ファイル]メニューの[監視ツリーの選択]を選択します。

    →[監視ツリーの選択]ダイアログボックスが表示されます。

  3. 表示されるツリーの中から、目的のツリーを選択します。

  4. 選択したツリーの中から、アプリケーションを自動検出するノード(複数選択可能)またはサブネットフォルダ([ノード一覧]ツリーの場合)を選択します。

  5. [検出]メニューから[アプリケーションの検出]を選択します。

    →アプリケーション検出の確認画面が表示されます。

  6. アプリケーションの自動検出を開始する場合は、[OK]ボタンをクリックします。

  7. アプリケーション検出が完了すると、アプリケーション(()内は初期定義アプリケーション)、ワークユニット、ワークユニットオブジェクト、クラスタの新規検出個数が表示されます。

9.1.3.4 [アプリケーション]ツリーを編集する

アプリケーションを作成した後、以下のオブジェクト(実行ファイル、アプリケーションは作成済み)を作成して、[アプリケーション]ツリーに所属させます。なお、[アプリケーション]ツリーは、インストール時に作成されています。

作成するオブジェクト

オブジェクトの説明

実行ファイル

実行ファイルとは、いろいろな環境にインストールされている同一アプリケーション(同一ファイル名のファイル)を、集合として扱うためのグループです。

例えば、同じ“Appl0001.exe”というアプリケーションが異なるディレクトリやコンピュータにインストールされていても、すべて“Appl0001.exe”という1つの実行ファイルとして扱います。

アプリケーション

アプリケーションとは、実際にコンピュータにインストールされ、実行できる状態となった実行ファイルのことです。

パッケージ

パッケージとは、アプリケーションの集合体です。

ワークユニット

ワークユニットとは、トランザクションアプリケーションやEJBアプリケーション、ラッパーアプリケーション等が実行される実行環境の集合体です。

ワークユニットオブジェクト

ワークユニットオブジェクトとは、ワークユニットを構成するアプリケーションのことです。

クラスタサービス

クラスタサービスとは、クラスタソフトウェアが管理するグループのことです。

[アプリケーション]ツリーは以下のような構成です。