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PRIMECLUSTER Wizard for Oracle (PRIMEQUEST) 4.3 導入運用手引書

2.2.7 userApplication の編集

2.2.4 Oracle リソースを含まない userApplication の作成」で作成した userApplication に Oracle 関連のリソースを追加登録します。 (下図の太枠のリソースの作成・追加を行います。)

  

注意

  • Oracle リソースの作成/設定作業は、Oracle インスタンス、リスナーを手動で起動・停止し、正しく動作することを確認してから行ってください。

  • Oracle リソースの作成/設定作業の前に、クラスタ内の全ノードで Oracle インスタンス、リスナーおよび RMS を停止してください。

  • 同一の Oracle インスタンスまたはリスナーに対して、複数のリソースを作成してはいけません(二重作成してはいけません)。

参照

詳しくは PRIMECLUSTER のマニュアルを参照してください。

  

  

  

2.2.7.1 Oracle リソースの作成と userApplication への登録

  

  1. hvw コマンドを実行し、RMS Wizard を起動します。
    (<RMS 構成定義名>には「2.2.4 Oracle リソースを含まない userApplication の作成」で指定した定義名を指定してください。)

    # hvw  -n  <RMS 構成定義名>

      

  2. 「Main Configuration menu」画面にて Application-Edit を選択します。

      

  3. 「Application selection menu」画面にて、「2.2.4 Oracle リソースを含まない userApplication の作成」で作成した userApplication を選択します。

      

  4. 「Settings of turnkey wizard "WIZSTANDBY"」画面から、Oracle を選択します。

      

  5. Oracle インスタンス、リスナーをリソースとして追加します。

    設定項目

    説明

    AdditionalInstance

    Oracle インスタンスリソースを追加します。

    AdditionalListener

    Oracle リスナーリソースを追加します。

    AdditionalRACInstance/Listener

    ※ここでは使用しません。

    AdditionalOracleClusterware

    ※ここでは使用しません。

    StartPriority

    Oracle インスタンスとリスナーの起動順序を設定します。
    デフォルトは「Same」(同時起動) です。

    StartPriority について

    共有サーバー構成や動的サービス構成など、Oracle インスタンスより先にリスナーを起動させる必要がある場合は、StartPriority に "Listener" を設定してください。

      

  6. Oracle インスタンスリソースを追加します。
    AdditionalInstance を選択し、更に FREECHOICE で ORACLE_SID を入力します。


    ASM インスタンスをリソース登録する場合、ここで "+ASM" など "+" で開始する ASM インスタンスの SID を入力してください。

    参考

    ここで入力された ORACLE_SID をもとに、RMS 上のリソース名は以下のように生成されます。(Oracle インスタンスリソース/ASM インスタンスリソースの場合)

    ORACLE_Ora_<ApplicationName>_<OracleSID>

    このリソース名には次の規約があります。

    • 39文字以内である必要があります。

    • 先頭の "ORACLE_Ora_" は固定文字です。

    • <ApplicationName> 部分については、「2.2.4.1 userApplication の作成」の手順“4”を参照してください。

      

  7. Oracle インスタンスリソースの詳細設定を行います。

    ポイント

    Oracle インスタンスリソース設定項目

    設定項目

    説明

    OracleSID

    ORACLE_SID

    OracleUser

    Oracle を制御する DBA ユーザー

    StartTimeout

    Oracle 起動処理のタイムアウト時間
    デフォルト 600s (300s - 86400s)

    StopTimeout

    Oracle 停止処理のタイムアウト時間
    デフォルト 180s (60s - 86400s)

    AbortTimeout

    Oracle 停止エラー時の強制終了処理のタイムアウト時間
    デフォルト 60s (60s - 86400s)

    StopModeStop

    正常時の Oracle 停止モード
    デフォルト immediate (abort, immediate, transactional)

    StopModeFail

    異常時の Oracle 停止モード
    デフォルト abort (abort, immediate)

    Interval

    Oracle インスタンスの監視間隔
    デフォルト 30s (5s - 86400s)

    WatchTimeout

    Oracle 応答なしと見なす時間
    デフォルト 300s (30s - 3600s)

    PreOnlineScript

    オンライン処理の前に実行されるスクリプト

    PostOnlineScript

    オンライン処理の後に実行されるスクリプト

    PreOfflineScript

    オフライン処理の前に実行されるスクリプト

    PostOfflineScript

    オフライン処理の後に実行されるスクリプト

    FaultScript

    Fault 発生時に実行されるスクリプト

    Flags

    NullDetector
    (D)

    リソース監視を行うかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、リソース監視を行いません。
    デフォルトは無効です。

    AutoRecover
    (A)

    リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバ前にリソースの再起動を試みるかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、再起動を試みます。
    デフォルトは無効です。

    MonitorOnly
    (M)

    リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバさせるかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、フェイルオーバしません。
    デフォルトは無効です。

    参照

    注意

    • NullDetector を有効にすると、AutoRecover と MonitorOnly 属性は自動的に無効になります。

    • StartPriority に "Instance" または "Listener" を指定した場合、MonitorOnly を有効にすることはできません。MonitorOnly を有効にしたい場合は、StartPriority に "Same" を指定してください。

    • Flags に関しては、Flags=<略称>となっていれば、そのフラグの属性が有効であることを示します。

    • OracleUser には、Oracle の操作を行うための OSDBA グループに所属する OS ユーザー名を入力してください。

      

  8. SAVE+RETURN を選択し、Oracle インスタンスリソースの詳細設定を終了します。

      

  9. Oracle リスナーリソースを追加します。
    AdditionalListener を選択し、更に FREECHOICE でリスナー名を入力します。

    参考

    ここで入力された リスナー名をもとに、RMS 上のリソース名は以下のように生成されます。

    LISTENER_Ora_<ApplicationName>_<ListenerName>

    このリソース名には次の規約があります。

    • 39文字以内である必要があります。

    • 先頭の "LISTENER_Ora_" は固定文字です。

    • <ApplicationName> 部分については、「2.2.4.1 userApplication の作成」の手順“4”を参照してください。

      

  10. Oracle リスナーリソースの詳細設定を行います。

    ポイント

    Oracle リスナーリソース設定項目

    設定項目

    説明

    ListenerName

    Oracle リスナー名

    OracleUser

    Oracle を制御する DBA ユーザー

    TNSName

    Oracle リスナー監視で使用するネット・サービス名。TNSNameが設定されると Oracle リスナーの監視のために tnsping コマンドを実行します。tnsnames.ora で設定した値です。
    TNSName省略時は Oracle リスナーのプロセス監視のみ行います。(任意)

    StartTimeout

    Oracle リスナー起動処理のタイムアウト時間
    デフォルト 180s (120s - 86400s)

    StopTimeout

    Oracle リスナー停止処理のタイムアウト時間
    デフォルト 60s (60s - 86400s)

    Interval

    Oracle リスナーの監視間隔
    デフォルト 30s (5s - 86400s)

    WatchTimeout

    Oracle リスナー監視時に Oracle リスナー応答なしと見なす時間
    デフォルト 300s (30s - 3600s)

    PreOnlineScript

    オンライン処理の前に実行されるスクリプト

    PostOnlineScript

    オンライン処理の後に実行されるスクリプト

    PreOfflineScript

    オフライン処理の前に実行されるスクリプト

    PostOfflineScript

    オフライン処理の後に実行されるスクリプト

    FaultScript

    Fault 発生時に実行されるスクリプト

    Flags

    NullDetector
    (D)

    リソース監視を行うかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、リソース監視を行いません。
    デフォルトは無効です。

    AutoRecover
    (A)

    リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバ前にリソースの再起動を試みるかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、再起動を試みます。
    デフォルトは有効です。

    MonitorOnly
    (M)

    リソース異常が発生した場合に、フェイルオーバさせるかどうかを選択するフラグです。
    有効にすると、フェイルオーバしません。
    デフォルトは無効です。

    参照

    注意

    • NullDetector を有効にすると、AutoRecover と MonitorOnly 属性は自動的に無効になります。

    • StartPriority に "Instance" または "Listener" を指定した場合、MonitorOnly を有効にすることはできません。MonitorOnly を有効にしたい場合は、StartPriority に "Same" を指定してください。

    • Flags に関しては、Flags=<略称>となっていれば、そのフラグの属性が有効であることを示します。

      

  11. SAVE+RETURN を選択し、Oracle リスナーリソースの詳細設定を終了します。

      

  12. Oracle インスタンス、リスナーが登録されていることを確認し、SAVE+EXIT で設定を保存します。
    次の画面で Oracle(Ora_xxx) が設定されていることを確認してください。

      

      

      

2.2.7.2 その他必要なリソースや userApplication の作成

  

  1. その他必要なリソースがある場合は、「Setting of turnkey wizard "WIZSTANDBY"」画面から作成、登録を行ってください。

    参考

    Procedure リソースやバックアップソフトのリソース登録を行う場合は、ここで登録してください。
    詳しくは、各製品のマニュアルを参照してください(Procedure リソースについては「PRIMECLUSTER 導入運用手引書」を参照してください)。

      

  2. SAVE+EXIT で「Main Configuration menu」画面に戻ります。

      

  3. その他必要な userApplication がある場合は、「Main Configuration menu」から作成を行ってください。

  

  

  

2.2.7.3 RMS 構成定義の生成と配布

  

  1. Configuration-Generate および Configuration-Activate を順に実行して、環境設定が完了します。

      

  2. QUIT を選択し、RMS Wizard を終了します。

      

参考

userApplication 設定完了後、ここで設定した内容を clorainfo -c コマンドで確認することができます。詳しくは、「4.6 clorainfo - 設定情報や監視状態の表示」を参照してください。