Systemwalker Service Quality Coordinator ユーザーズガイド - Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003/Solaris(TM) オペレーティングシステム/Linux - V12L11 - Windows版/Windows for Itanium版 -
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第2部 導入(基本編)> 第6章 連携製品、及びその他補足/注意事項

6.11 その他補足・注意事項

6.11.1 V11とV12の混在運用について 

当製品のV11とV12のバージョン混在運用について説明しています。

以下にV11およびV12の製品を一覧で示します。

V11

V11.0L10 Windows版

V11.0L10 Linux版

11.0 Solaris版

V12

V12.0L10 Windows版

V12.0L10 Linux版

12.0 Solaris版

V12.0L10 Linux for Itanium版

12.1 Solaris版

V12.0L11 Windows版

V12.0L11 Windows for Itanium版

混在可能な組み合わせは以下になります。

以降で、V12からV11にデータを送る場合に必要な対処を説明します。

6.11.1.1 V12からV11にデータを送る場合の対処 

以下の対処は、V12のデータを受け取るV11のManagerまたはEnterprise Managerで必要です。

V11のAgent/Proxy Manager − V12のManager − V11のEnterprise Managerの組み合わせの場合も、一度V12のManagerを経由することにより、V11のEnterprise Managerでの対処が必要となります。

  1. 常駐プロセスの停止

    Managerの常駐プロセスを停止します。

    第5章 常駐プロセス、起動と停止」を参照してください。

  2. V12対応コンポーネントの適用

    V12の情報を受け取るための、V12対応コンポーネントを適用します。

    コンポーネントは、Windows, Solaris,およびLinuxのプラットフォームごとに、アーカイブファイルとしてCD-ROMに格納されています。

    以下に格納場所およびアーカイブファイル名を示します。

    対応するプラットフォームのアーカイブファイルを、任意のディレクトリにコピーし、解凍します。

    SolarisおよびLinuxで解凍を行う場合は、スーパ・ユーザで行ってください。

    以下に解凍してできるディレクトリツリーおよびコンポーネントの一覧を示します。

    解凍してできたディレクトリツリー内のコンポーネントを、上記コンポーネント一覧の適用場所で示すディレクトリに上書きします。

    この際、パッチを当てていることにより、現状の環境に存在するファイルが、解凍したファイルより作成日付が新しかった場合、上書きする必要はありません。

    Solaris/Linux版のCD-ROMをWindowsマシンから直接参照する場合は、以下の手順を行います。

    1. WindowsマシンのCD-ROM装置に本製品のSolaris/Linux版CD-ROMをセットします。
    2. 以下のファイルを任意のディレクトリにコピーします。

    3. 2でコピーしたファイルは自己解凍形式です。ダブルクリックして解凍します。

      解凍すると、CD-ROMと同じディレクトリ構成が作成されます。

  3. DSAconfigration.txtファイルの編集

    本ファイルの格納場所を以下に示します。

    <可変ファイル格納ディレクトリ>\control\DSAconfigration.txt

    本ファイルに、以下のセクションを追加します。

    [ConvertV12toV11]

    path=<インストールディレクトリ>\bin\dsa_file.exe

    out_dir=<可変ファイル格納ディレクトリ>\log

    out_file=ConvertV12toV11.txt

    check_interval=60

    operation=swap

    new_file_interval=86400

    input=19200

    input=19201

    input=19202

    input=19203

    input=19204

    input=19205

    input=19206

    input=19207

    input=19208

    上記例の <インストールディレクトリ> および <可変ファイル格納ディレクトリ> は、インストールされている環境に合わせて指定してください。

    本ファイルの格納場所を以下に示します。

    /opt/FJSVssqc/control/DSAconfigration.txt

    本ファイルに、以下のセクションを追加します。

    [ConvertV12toV11]

    path=/opt/FJSVssqc/bin/dsa_file

    out_dir=/var/opt/FJSVssqc/log

    out_file=ConvertV12toV11.txt

    check_interval=60

    operation=swap

    new_file_interval=86400

    input=19200

    input=19201

    input=19202

    input=19203

    input=19204

    input=19205

    input=19206

    input=19207

    input=19208

  4. collect.txtファイルの編集

    本ファイルの格納場所を以下に示します。

    <可変ファイル格納ディレクトリ>\control\collect.txt

    本ファイルに、以下の行を追加します。

    CnvV12|0|0|0|0|127|2|NULL|DCA_CMD.DLL|-c"ConvertV12toV11.cmd" -rConvertV12toV11.trd -tConvertV12toV11.ttd

    本ファイルの格納場所を以下に示します。

    /opt/FJSVssqc/control/Collect.txt

    本ファイルに、以下の行を追加します。

    CnvV12|0|0|0|0|127|2|NULL|dca_cmd|-c"ConvertV12toV11" -rconvertV12toV11 -tconvertV12toV11

    ポリシー適用コマンド(sqcSetPolicy)を実行した場合、この行は削除されますので、再度追加する必要があります。

  5. 常駐プロセスの起動

    Managerの常駐プロセスを起動します。

    第5章 常駐プロセス、起動と停止」を参照してください。

6.11.2 V12のレベルの混在運用について 

V12製品のレベルの混在運用について説明しています。

V12製品でのレベルの混在運用を説明するために、便宜上、製品を以下のようにグループとして分けて説明しています。

製品

グループ

V12.0L10 Windows版

V12.0L10/12.0

V12.0L10 Linux版

12.0 Solaris版

V12.0L10 Linux for Itanium版

12.1 Solaris版

12.1

V12.0L11 Windows版

V12.0L11

V12.0L11 Windows for Itanium版

以下に、上で示したグループ単位での、AgentまたはProxy ManagerとManager、および、ManagerとEnterprise Managerの接続を、マトリックスで示します。

 

Manager

V12.0L10/12.0

12.1

V12.0L11

Agent

または

Proxy Manager

V12.0L10/12.0

12.1

V12.0L11

○:問題なく接続可能

△: Managerで対処を行うことにより接続可能。

対処の方法は「6.11.2.1 レベル混在時のManagerまたはEnterprise Managerでの対処」を参照してください。

 

Enterprise Manager

V12.0L10/12.0

12.1

V12.0L11

Manager

V12.0L10/12.0

12.1

V12.0L11

○:問題なく接続可能

△:Enterprise Managerで対処を行うことにより接続可能。

対処の方法は「6.11.2.1 レベル混在時のManagerまたはEnterprise Managerでの対処」を参照してください。

運用管理クライアントのレベルは、接続するManagerまたはEnterprise Managerのレベルと合わせてください。ただし、運用管理クライアントとManagerまたはEnterprise Managerのレベルが、データを取得するAgentまたはProxy Managerより古かった場合、(ManagerまたはEnterprise Managerで接続の対処を行っていても、)新しいレベルのAgentまたはProxy Managerで新規サポートした情報は表示できません。新しいレベルで新規サポートする情報の表示を行いたい場合は、運用管理クライアントとEnterprise ManagerまたはManagerを、新しいレベルで揃えてください。

6.11.2.1 レベル混在時のManagerまたはEnterprise Managerでの対処

対処の方法は、ManagerでもEnterprise Managerでも同様です。

  1. 常駐プロセスの停止

    ManagerまたはEnterprise Managerの常駐プロセスを停止します。

    第5章 常駐プロセス、起動と停止」を参照してください。

  2. レベル対応コンポーネントの適用

    レベル対応コンポーネントを適用します。

    コンポーネントは、Windows版、Solaris版、Linux版および Linux for Itanium版ごとに、アーカイブファイルとしてCD-ROMに格納されています。

    以下に格納場所およびアーカイブファイル名を示します。

    対応するプラットフォームのアーカイブファイルを、任意のディレクトリにコピーし、解凍します。

    SolarisおよびLinuxプラットホームで解凍を行う場合は、スーパ・ユーザで行ってください。

    以下に解凍してできるディレクトリツリーおよびコンポーネントの一覧を示します。

    (Linux版)

    (Linux for Itanium版)

解凍してできたディレクトリツリー内のコンポーネントを、上記コンポーネント一覧の適用場所で示すディレクトリに上書きします。

この際、パッチを当てていることにより、現状の環境に存在するファイルが、解凍したファイルより作成日付が新しかった場合、上書きする必要はありません。

Solaris/Linux/Linux for Itanium版のCD-ROMをWindowsマシンから直接参照する場合は、以下の手順を行います。

  1. WindowsマシンのCD-ROM装置に本製品のSolaris/Linux/Linux for Itanium版CD-ROMをセットします。
  2. 以下のファイルを任意のディレクトリにコピーします。

  3. 2でコピーしたファイルは自己解凍形式です。ダブルクリックして解凍します。

    解凍すると、CD-ROMと同じディレクトリ構成が作成されます。

  1. PDBアップデートコマンドの実行

    以下の手順に従い、コマンドを実行します。

    SolarisおよびLinuxプラットフォームでコマンドを実行する場合は、スーパ・ユーザで行ってください。

    必ず bin ディレクトリに移動してから実行してください。

    >cd <インストールディレクトリ>\bin

    >pdbupdate121.bat

    Solaris/Linux/Linux for Itanium版共通です。

    # cd /opt/FJSVssqc/bin

    # ./pdbupdate121

  2. DSAconfigration.txtファイルの編集

    DSAconfiguration.txtを修正します。

    本ファイルはINI形式となっています。

    本ファイルの格納場所を以下に示します。

    <可変ファイル格納ディレクトリ>\control\DSAconfigration.txt

    DsaPDBWriterセクション内に以下の行を追加してください。

    create_rdf=%CONTROL_DIRECTORY/arm.trd

    create_rdf=%CONTROL_DIRECTORY/prstat.trd

    上記例の<可変ファイル格納ディレクトリ> は、インストールされている環境に合わせて指定してください。

    (Linux版)

    本ファイルの格納場所を以下に示します。

    /opt/FJSVssqc/control/DSAconfigration.txt

    DsaPDBWriterセクション内に以下の行を追加してください。

    create_rdf=%CONTROL_DIRECTORY/arm.trd

    create_rdf=%CONTROL_DIRECTORY/prstat.trd

    (Linux for Itanium版)

    本ファイルの格納場所を以下に示します。

    /opt/FJSVssqc/control/DSAconfigration.txt

    DsaPDBWriterセクション内に以下の行を追加してください。

    create_rdf=%CONTROL_DIRECTORY/prstat.trd

  3. 常駐プロセスの起動

    Managerの常駐プロセスを起動します。

    第5章 常駐プロセス、起動と停止」を参照してください。

6.11.3 プラットフォームの混在環境での運用管理クライアントについて 

本製品(V12)に同梱されるクライアントのバージョンは、出荷スケジュールの都合から以下のような関係となっています。

Windows版/Linux版 < Solaris版(12.0) < Linux for Itanium版 < Solaris版(12.1)

注)右に行くほど新しい。

これらのパッケージを混在して運用する場合、もっとも新しいバージョンのクライアントを使用してください。

なお、Windows版とLinux版には差異はありません。

6.11.4 syslogの設定について 

SSQCのエラーメッセージはsyslogの2つのfacilityでログ出力を行います。

メッセージのロギングを行うためには daemon.log および user.log を/etc/syslog.conf にてロギングする設定にする必要があります。

syslog.confの記述方法およびsyslogdについては syslog.conf(4) および syslogd(1M)のマニュアルを参照ください。

facility.level

プロセス

deamon.err

dcmd

user.err

dsa_*

以下にsyslog.confの設定例を示します。

daemon.err /var/adm/messages

user.err /var/adm/messages

6.11.5 サービス稼情報での -1 表示について  

コンソールのモニタ表・ドリルダウン表、およびレポート画において各種サービスの稼動情報を表示することができます。

その際、稼動情報として表示される数値と意味は以下のとおりとなっています。

サービス

数値

意味

HTTP、DNS、SMTP

0以上

各サービスの応答時間です。

-1

サービスが停止中、もしくは管理対象構成情報ファイルの定義内容に誤りがあります。

任意ポート

0

ポートは稼動中です。

-1

ポートが停止中、もしくは管理対象構成情報ファイルの定義内容に誤りがあります。

監視対象サービスが起動されているはずなのに、-1が表示されている場合は、管理対象構成情報ファイルの定義内容に誤りがあることが考えられます。

16.2 レスポンス・稼動情報収集ポリシー作成」および「16.3 ポリシー適用」を参照して、管理対象構成情報ファイルを正しく設定し直してください。

監視対象となるサービスの詳細については「第12章 サービス稼動状況を管理する」を参照してください。

6.11.6 コンテンツ表示エラーについて 

コンソールのモニタ表・ドリルダウン表、およびレポート画において、表示ボタンや作成ボタンにより目的のコンテンツ(グラフや表)を表示しようとすると、以下のような現象が発生する場合があります。

この現象は、原因として運用管理クライアントのDesktop heapが不足していることが考えられます。この場合、以下の方法で、Desktop heapを拡張してください。

6.11.6.1 Desktop heapの拡張方法

レジストリの編集を誤ると、Windows が起動しなくなるなどの影響が発生する場合があります。レジストリの編集には注意してください。

  1. レジストリエディタを起動 (REGEDT32.EXE)
  2. HKEY_LOCAL_MACHINE のサブツリーから以下のキーを表示

    \System\CurrentControlSet\Control\Session Manager\SubSystems


  3. Windowsの値の中の、SharedSectionパラメタ(下記例の太字部分) を修正する。

    カンマで区切られた3番目の数値を、256K または 512K ずつ、1024〜2048の範囲で拡張する。

    システムによっては、値が大きすぎると、コンソール起動時に「abnormal program termination」などのエラーメッセージが表示され、画面が動作しません。その場合は指定の範囲で調整を行ってください。

    カンマで区切られた数値は、システムにより3つの場合と4つの場合があります。どちらの場合も3番目の数値を拡張してください。

  4. マシンの再起動

6.11.7 tclsh84.exeのアプリケーションエラーについて 

ManagerやAgentで、tcl84.exeが以下のようなアプリケーションエラーを発生する場合があります。

この現象は、原因としてManagerやAgentのDesktop heapが不足していることが考えられます。この場合、「6.10.4.1 Desktop heapの拡張方法」で説明する方法で、ManagerやAgentのDesktop heapを拡張してください。

6.11.8 イベントID2003が表示されることについて 

Microsoft Windows 2000 ServerおよびWindows 2000 Advanced Serverにおいて、イベント ID 2003 の警告メッセージがアプリケーション イベント ログに表示されることがあります。

この現象は、Windowsの問題で、Microsoft社から回避する方法が広報されています。詳細については、以下のページを参照してください。

http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;267831

6.11.9 サーバ性能情報の未取得について 

コンソール画面の各種表示機能において、サーバ性能情報が表示されなくなる(性能情報が未取得となる)事があります。この現象は、Windowsの問題で、Microsoft 社から回避する方法が広報されています。詳細については、以下のページを参照してください。

http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;JA;248993

6.11.10 PDBメンテナンス処理について 

2.4 Manager」で記載されているPDB内の保持期間を超えたデータは、毎日午前2:00に実行されるPDBのメンテナンス処理でPDBから削除されます。

PDBのメンテナンス処理中は、コンソールでのモニタ/ドリルダウン/レポート表示、PDBコマンドの実行等PDBへのアクセスが一時的にできなくなることがあります。

その場合は、PDBメンテナンス処理終了後に再度操作を行ってください。


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