アプリケーションを実行するためには、以下のパラメタの設定が必要です。
アプリケーションの接続先のサーバ、サーバとの接続時間やサーバからのデータ待ち時間など、アプリケーションの接続や通信に関するパラメタを設定します。以下の実行パラメタを設定します。
注意
DEFAULT_CONNECTIONおよびSERVER_SPECは、埋込みSQL連携の場合のみ設定することができます。
アプリケーションにCONNECT文を記述しない場合
CONNECT文にキーワード“DEFAULT”を指定した場合
CONNECT文のユーザ指定を省略した場合
接続するデータベースに対するアクセス方法により、指定形式が異なります。
ローカルアクセスの場合
DEFAULT_CONNECTION = ([RDBシステム名.]データベース名)
リモートアクセスの場合
DEFAULT_CONNECTION = (SQLサーバ名,認可識別子,パスワード)
サーバがマルチRDB運用をしている場合に結合するRDBシステム名を指定します。省略した場合は、環境変数RDBNAMEに設定されたRDBシステム名が指定されたとみなします。
接続するデータベース名を指定します。
接続するSQLサーバ名を指定します。
OSのログイン名、または、CREATE USER文で登録されている利用者名を指定します。
OSのパスワード、または、CREATE USER文で登録されているパスワードを指定します。
ローカルアクセスの場合、もしくはリモートアクセスで接続先ホスト名に“localhost”、またはループバックアドレスが指定された場合は、実行時のログイン名および実行時のパスワードが使用されます。リモートアクセスで接続先ホスト名に“localhost”、またはループバックアドレスが指定された場合は、ログイン名およびパスワードの指定は不要です。ログイン名およびパスワードは、各サーバでは以下のように扱われます。
ログイン名
ログイン名のパスワード
ユーザ名(ログオン名)
ユーザ名のパスワード
CONNECT文でSQLサーバ名を指定した場合、サーバとの通信状態を確立するために必要な情報を記述します。このため、CONNECT文で接続するSQLサーバ名は、アプリケーションの実行時にすべてSERVER_SPECに記述しておく必要があります。ローカルのデータベースだけにアクセスする場合は、この実行パラメタは指定しません。
SERVER_SPEC = (通信方法,SQLサーバ名,データ資源名,ホスト名,ポート番号[,[接続サーバ種別]])
1つのトランザクションで使用可能な時間を指定します。
TRAN_TIME_LIMIT = (最大トランザクション実行時間)
最大トランザクション時間を、0~32767で指定します。単位は秒です。0を指定すると無制限になります。省略した場合は、0が指定されたとみなします。指定時間を経過した場合には、トランザクションをロールバックして、接続中のコネクションを切断します。
アプリケーションを実行するためには、ソート処理用の領域や作業用の領域など、資源に関するパラメタの設定が必要です。以下のパラメタを設定します。
ソート処理のために作業用ソート領域としてサーバ側で使用するメモリの大きさを指定します。この領域は、RDBプロセスのローカルメモリにセション単位に獲得されます。
SORT_MEM_SIZE = (メモリサイズ)
メモリの大きさを、64~2097150の範囲で指定します。単位はキロバイトです。省略した場合は、システム用の動作環境ファイルにおけるSORT_MEM_SIZEの指定に従います。
作業用ソート領域および作業用テーブルとしてサーバ側で使用するファイルサイズの初期量、増分量、最大量、保持指定を指定します。初期量、増分量、最大量、保持指定のいずれかの値が省略された場合は、その値のデフォルト値が指定されたものとみなします。
WORK_ALLOC_SPACESIZE = ([初期量][,[増分量][,[最大量][,[保持指定]]]])
以下に指定例を示します。
WORK_ALLOC_SPACESIZE = (10000,50000)
WORK_ALLOC_SPACESIZE = (,50000,100000)
作業用ソート領域および作業用テーブルとして外部ファイルを作成する場合の初期量を5000~1000000の範囲で指定します。単位はキロバイトです。省略した場合は10000が指定されたとみなします。
作業用ソート領域および作業用テーブルとして作成した外部ファイルを拡張する場合の増分量を1000~1000000の範囲で指定します。単位はキロバイトです。省略した場合は、50000が指定されたとみなします。
作業用ソート領域および作業用テーブルとして作成する外部ファイルの最大量を5000~2000000の範囲で指定します。単位はキロバイトです。省略した場合は、WORK_PATHで指定したパス名のディスク容量となります。
以下の中から1つを選択します。省略した場合は、HOLDが指定されたものとみなします。
初期量として獲得した作業用ソート領域および作業用テーブルの外部ファイルは、DISCONNECT文の実行時に解放します。
拡張量として獲得した作業用ソート領域および作業用テーブルの外部ファイルは、その領域を使用したSQL文の実行完了時に解放します。
作業用ソート領域および作業用テーブルとして作成した外部ファイルは、DISCONNECT文の実行時に解放します。
作業用テーブルとしてサーバ側で使用するメモリのサイズを指定します。この領域は、RDBプロセスのローカルメモリにセション単位に獲得されます。
WORK_MEM_SIZE = (メモリサイズ)
メモリのサイズを、64~2097150の範囲で指定します。単位はキロバイトです。省略した場合は、システム用の動作環境ファイルにおけるWORK_MEM_SIZEの指定に従います。
サーバ側で使用する作業用ソート領域および作業用テーブルとして、サーバ側での獲得先ディレクトリを指定します。
作業用ソート領域および作業用テーブルの見積りについては“C.1 ソート作業域の見積り”を参照してください。
WORK_PATH = (ワークパス名[,ワークパス名]・・・)
サーバ側での獲得先ディレクトリを指定します。省略した場合は、システム用の動作環境ファイルにおけるWORK_PATHの指定に従います。
アプリケーションのデバッグおよび性能分析に関する設定を行うために、以下の実行パラメタを設定します。
ROUTINE_SNAP機能を利用するかどうかを指定します。
ROUTINE_SNAP機能は、SQL手続き文の実行情報をファイルに出力する機能です。
参照
ROUTINE_SNAP機能の詳細および使用方法については、“アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL 編)”の“アプリケーションのデバッグ”を参照してください。
ROUTINE_SNAP=({ON|OFF},ルーチンスナップファイル名[,出力レベル])
ROUTINE_SNAP機能を利用する場合に指定します。
ROUTINE_SNAP機能を利用しない場合に指定します。省略した場合は、OFFが指定されたとみなします。
SQL手続き文の実行情報の出力先のサーバ側のファイル名を、絶対パスで指定します。指定されたファイルがすでに存在する場合は、情報を追加して出力します。
複数のアプリケーションが動作する場合は、クライアント用の動作環境ファイルの実行パラメタ(DIV_TRACE_FILE)の指定により、出力ファイル名の後にプロセスIDなどの情報を付加して、個別のトレース情報を出力します。
アプリケーションがマルチスレッド環境で動作する場合は、DIV_TRACE_FILEの指定に関係なく、出力ファイル名の後にプロセスIDやセションIDなどの情報を自動的に付加して、個別のトレース情報を出力します。
出力する情報のレベルとして、1または2を指定します。省略した場合は、2が指定されたとみなします。
参照
出力レベルの指定と出力情報の対応については、“アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL編)”の“ROUTINE_SNAP機能の利用方法”を参照してください。
SQL_SNAP機能を利用するかどうかを指定します。
SQL_SNAP機能は、アプリケーションが実行したSQL文の情報をファイルに出力する機能です。
参照
SQL_SNAP機能の詳細および使用方法については、“アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL編)”の“アプリケーションのデバッグ”を参照してください。
SQL_SNAP = ({ON | OFF}[,[スナップファイル名][,[出力レベル][,[繰り返し幅]]]])
SQL_SNAP機能を利用する場合に指定します。
SQL_SNAP機能を利用しない場合に指定します。省略した場合は、OFFが指定されたとみなします。
SQL_SNAP機能が出力するSQL文の実行情報の出力先ファイル名を指定します。ファイル名を省略した場合は、アプリケーションのファイル名の拡張子を“.SNP”に変更したものとなります。ファイル名にディレクトリの指定がない場合は、カレントディレクトリが指定されたものとみなします。指定されたファイルがすでに存在する場合は、情報を追加して出力します。
複数のアプリケーションが動作する場合は、クライアント用の動作環境ファイルの実行パラメタ(DIV_TRACE_FILE)の指定により、出力ファイル名の後にプロセスIDなどの情報を付加して、個別のトレース情報を出力します。
アプリケーションがマルチスレッド環境で動作する場合は、DIV_TRACE_FILEの指定に関係なく、出力ファイル名の後にプロセスIDやセションIDなどの情報を自動的に付加して、個別のトレース情報を出力します。
出力する情報のレベルとして、1または2を指定します。省略した場合は、2が指定されたとみなします。
参照
出力レベルの指定と出力情報の対応については、“アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL編)”の“SQL_SNAP機能の利用方法”を参照してください。
出力する情報の繰り返し幅として、1から32767を指定します。1つのSQL文の出力を1とします。繰り返し幅を指定した場合は、その幅でサイクリックに情報を出力します。省略した場合は、先頭からの情報をすべて出力します。
アプリケーション単位でアクセスプランを取得するかどうかを指定します。
参照
アクセスプランについては、“3.1 アクセスプラン”を参照してください。
ACCESS_PLAN = ({ON | OFF},ファイル名[,[出力レベル][,[SQLアドバイザ出力レベル]]])
アクセスプラン取得機能を利用する場合に指定します。
アクセスプラン取得機能を利用しない場合に指定します。省略した場合は、OFFが指定されたものとみなします。
出力先のサーバ側のファイル名を、絶対パスで指定します。指定されたファイルがすでに存在する場合は、情報を追加して出力します。
また、指定するパスが存在することと、CONNECT文で指定したユーザIDに対する書込み権があることを確認してください。
出力レベルには1または2を指定します。1を指定すると、アクセスプランのセクション情報のみを出力します。2を指定すると、セクション内の各エレメント詳細情報も出力します。省略した場合は、2が指定されたものとみなします。
SQLアドバイザ出力レベルには、“ADVICE”または“NOADVICE”を指定します。“ADVICE”を指定すると、SQL文に対するアドバイスを出力します。“NOADVICE”を指定すると、SQL文に対するアドバイスを出力しません。省略した場合は、“ADVICE”が指定されたものとみなします。
アプリケーション単位でSQL性能情報を取得するかどうかを指定します。
SQL_TRACE = ({ON | OFF},性能情報ファイル名[,出力レベル])
SQL性能情報取得機能を利用する場合に指定します。
SQL性能情報取得機能を利用しない場合に指定します。省略した場合は、OFFが指定されたものとみなします。
出力先のサーバ側のファイル名を、絶対パスで指定します。指定されたファイルがすでに存在する場合は、情報を追加して出力します。
複数のアプリケーションが動作する場合は、クライアント用の動作環境ファイルの実行パラメタ“DIV_TRACE_FILE”の指定により、出力ファイル名の後にプロセスIDなどの情報を付加して、個別のトレース情報を出力します。
アプリケーションがマルチスレッド環境で動作する場合は、DIV_TRACE_FILEの指定に関係なく、出力ファイル名の後にプロセスIDやセションIDなどの情報を自動的に付加して、個別のトレース情報を出力します。
出力レベルには1または2を指定します。1を指定すると、DSOごとに集計された性能情報を出力します。2を指定すると、DSI単位の情報までも出力します。省略した場合は、2が指定されたものとみなします。
参照
出力レベルによる、出力内容の詳細については、“SQLTOOLユーザーズガイド”の“実行エレメント情報”を参照してください。