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Symfoware Server V10.0.0 トラブルシューティング集

3.1.1 Symfoware/RDBの起動・停止時の異常

Symfoware/RDBの起動・停止時に発生したトラブルの事例、およびその対処方法について説明します。

Symfoware/RDBを何回か停止および起動したら、共用バッファプールが見れなくなった

共用バッファプールの開設は、Symfoware/RDBを起動するごとに必要になります。ユーザが開設、登録した共用バッファプールは、以下のタイミングで閉鎖されます。

WindowsSymfoware/RDBを起動しようとしたらエラーが発生した(Windowsの場合)

エラーメッセージ
プロシージャエントリーポイントNTapi_getrdblangがダイナミックリンクライブラリf3cwuapi.dllから見つかりません
【原因】

再配布モジュール(DLLファイル)のレベルが合っていません。以下の原因が考えられます。

  1. インストール、バージョンアップまたは応急修正の適用作業中に、何らかのトラブルが発生して、適用が正常に行われていない。

  2. 環境変数PATHに指定しているフォルダに、古いレベルの再配布モジュール(DLLファイル)が残っている。

【対処方法】

以下の作業を実施後にSymfoware/RDBを起動してください。

  • 原因1の場合
    再度、インストール、バージョンアップまたは応急修正を適用してください。

  • 原因2の場合
    以下の手順で、古いレベルの再配布モジュール(DLLファイル)を削除してください。

    1. ファイル名に“f3cwuapi.dll”を指定して、古いレベルの再配布モジュール(DLLファイル)を検索します。

    2. 検索された古いレベルの再配布モジュール(DLLファイル)を削除します。

    3. システムのプロパティで、環境変数PATHに指定しているフォルダの中から、2.で検索された古いレベルの再配布モジュール(DLLファイル)が存在したフォルダを削除します。

    4. Windows(R)を再起動します。

Symfoware/RDBを起動しようとしたらメッセージqdg12230uが出力された

Symfoware/RDBの起動に失敗した場合、メッセージログファイルまたはイベントログに以下のメッセージが出力されることがあります。

qdg12230u: サービスファイルにポート番号が指定されていません
【対処方法】

以下のサービスファイルにSymfoware Serverのサービスを登録していないことが原因だと考えられます。


SolarisLinuxSolaris/Linuxの場合

/etc/services

WindowsWindows(R) 2000の場合

\WINNT\system32\drivers\etc\services

Windows Server(R) 2003Windows Server(R) 2008またはWindows Server(R) 2008 R2の場合

\WINDOWS\system32\drivers\etc\services

アプリケーションからSymfoware Serverに接続する方法として、システム内通信によるRDA-SV連携と、Symfoware Serverの独自プロトコルであるRDB2_TCP連携の2種類があります。RDB2_TCP連携を利用する場合には、システム用の動作環境ファイルにMAX_CONNECT_TCPパラメタを設定する必要がありますが、このパラメタを指定するとサービス起動時に対応するポート番号をチェックします。サービスファイルにSymfoware Serverのサービスを登録していないと、本エラーが発生します。

RDB2_TCP連携を利用する場合は以下の設定が必要です。

  • システム用の動作環境ファイルに以下の値を設定

    MAX_CONNECT_TCP=(接続数)
  • サービスファイルに以下の値を設定

    サービス名 ポート番号

    RDBII 26551/tcp
  • クライアント用の動作環境ファイルに以下の値を設定(クライアント-サーバの形態の場合)

    SERVER_SPEC=(通信方法,SQLサーバ名,データ資源名,ホスト名,ポート番号)

    通信方法:RDB2_TCPを指定

    SQLサーバ名:CONNECT文で指定したSQLサーバ名を指定

    データ資源名:アクセスするデータベース名を指定

    ホスト名:アクセスするホスト名を指定

    ポート番号:サービスファイルに設定したポート番号を指定

    注意

    ODOSドライバを利用する場合、RDB2_TCPの設定は必要ですが、クライアント用の動作環境ファイルの設定は不要です。

参照

詳細は、“セットアップガイド”の“ポート番号の定義”、“システム用の動作環境ファイルによる定義”、および“アプリケーション開発ガイド(共通編)”の“クライアント用の動作環境ファイル”を参照してください。

WindowsSymfoware/RDBを停止しようとしたら、メッセージqdg60003uが出力された(Windowsの場合)

Symfoware/RDBの停止に失敗した場合、イベントログに以下のメッセージが出力されることがあります。

qdg60003u: RDBIIの停止に失敗しました 詳細はイベントログを参照してください
【対処方法】

エラーメッセージが指している「イベントログ」とは、Windows(R)のイベントビューアで参照できる「アプリケーションのイベントログ」を指しています。

「アプリケーションのイベントログ」の最後のエラーより出現順序が1つ手前の原因で停止できないと考えられます。

おもな原因としては、「アプリケーションが動作中となっていて、セションが開始中のものがあるために停止できない」という状況が考えられます。

この場合、rdbpsコマンドを実行することにより、現在動作中のセションが存在するかを確認できます。

また、強制的に終了させたい場合は、rdbstopコマンドにeオプションを付加して実行することにより、Symfoware/RDBを停止できます。その時点で動作中だったトランザクションは、すべてキャンセル(ロールバック)されます。

rdbstop -e