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Symfoware Server V10.0.0 アプリケーション開発ガイド(.NET Data Provider編)

B.2 tuneparamキーワード

tuneparamキーワードには、Symfoware Serverのクライアント用の動作環境ファイルの実行パラメタを指定することができます。

tuneparamキーワードへの実行パラメタの指定形式と、使用可能な実行パラメタ一覧を説明します。

指定形式

tuneparam='<param>'
  <param>...tuneparamキーワードに指定する実行パラメタ

記述例

MAX_SQLとWAIT_TIMEを指定した場合

tuneparam='MAX_SQL=(255);WAIT_TIME=(30)'

注意

tuneparamキーワードに複数の実行パラメタを指定する場合、値を“;”(セミコロン)で区切って設定します。

実行パラメタ

Symfoware .NET Data Providerを利用するアプリケーションから指定可能な実行パラメタは以下のとおりです。

表B.4 tuneparamキーワードで使用可能な実行パラメタ一覧

分類

実行パラメタ

概要

通信

SERVER_ENV_FILE

使用するサーバ用の動作環境ファイル

TRAN_SPEC

SQLエラー発生時のトランザクション

TRAN_TIME_LIMIT

1つのトランザクションの最大使用可能時間

WAIT_TIME

通信時の待ち時間

作業領域など

MAX_SQL

同時に操作できるオブジェクトの数

OPL_BUFFER_SIZE

SQL文の実行手順を格納しておくバッファのサイズ

SORT_MEM_SIZE

作業用ソート領域として使うメモリサイズ

WORK_ALLOC_SPACESIZE

作業用ソート領域および作業用テーブルとして使うファイルサイズ

WORK_MEM_SIZE

作業用テーブルとして使うメモリのサイズ

WORK_PATH

作業用テーブルおよび作業用ソート領域のパス

データ処理

CAL_ERROR

代入処理でオーバフローが起きた場合の処理

表・インデックス

DEFAULT_DSI_TYPE

格納構造定義を簡略化した表を定義する場合、Symfoware/RDBが自動的に生成する表のDSOの格納構造の選択

DEFAULT_INDEX_SIZE

格納構造定義を簡略化したインデックスを定義する場合のインデックスのデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など

DEFAULT_OBJECT_TABLE_SIZE

格納構造定義を簡略化した表を定義する場合のOBJECT構造の表のデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など

DEFAULT_TABLE_SIZE

格納構造定義を簡略化した表を定義する場合の表のデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など

DSI_EXPAND_POINT

DSIの容量拡張を起動するか否か

INCLUSION_DSI

アプリケーションで使用するDSIを限定する

TEMPORARY_INDEX_SIZE

一時表にインデックスを定義する場合のインデックスのデータ格納域の初期量、拡張量など

TEMPORARY_TABLE_SIZE

一時表を定義する場合の表のデータ格納域の初期量、拡張量など

アクセスプラン

ACCESS_PLAN

アプリケーション単位でアクセスプランを取得するか否かおよびSQL文に対するアドバイスを出力するか否か

性能情報

IGNORE_INDEX

インデックスを使用しないアクセスプランを選択するか否か

JOIN_RULE

ジョインする方法

JOIN_ORDER

結合表と他の表のジョイン順

SCAN_KEY_ARITHMETIC_RANGE

四則演算の検索範囲について、インデックスの範囲検索、または、クラスタキー検索を行うか否か

SCAN_KEY_CAST

探索条件のCASTオペランドに指定した列でインデックスの範囲検索、または、クラスタキー検索を行うか否か

SORT_HASHAREA_SIZE

ソート処理がレコードをハッシングして格納するための領域サイズ

SQL_TRACE

アプリケーション単位でSQL性能情報を取得するか否か

SS_RATE

述語ごとの検索範囲の選択率の値

TID_SORT

インデックス検索と表データ取得のアクセスモデルでTIDソートを利用するか否か

TID_UNION

TIDユニオンマージのアクセスモデルを有効にするか否か

USQL_LOCK

UPDATE文:探索またはDELETE文:探索の更新標的レコードを位置づける部分の占有モード

排他

ISOLATION_WAIT

占有待ちの方式

R_LOCK

占有の単位を行とする

トランザクション

DEFAULT_ACCESS_MODE

トランザクションアクセスモードの初期値を指定する

DEFAULT_ISOLATION

独立性水準の初期値を指定する

デバッグ

ROUTINE_SNAP

ストアドプロシジャのルーチンのトレースを出力するか否か

メッセージ

MSG_LANG

表示するメッセージの言語種を設定する

リカバリ

RCV_MODE

アプリケーションのリカバリ水準を指定する

予約語とSQL機能

SQL_LEVEL

アプリケーションの予約語とSQL機能のレベルを設定する

並列クエリ

MAX_PARALLEL

データベースを並列に検索する場合の多重度

PARALLEL_SCAN

アプリケーション単位またはコネクション単位にデータベースを並列に検索するか否か

その他

ARC_FULL

アーカイブログ満杯時にエラー復帰するか否か

ACCESS_PLAN
【指定形式】

ACCESS_PLAN = ({ON | OFF},ファイル名[,[出力レベル][,[SQLアドバイザ出力レベル]]])

【実行パラメタの意味】

アプリケーション単位でアクセスプランを取得するかどうかを指定します。省略した場合は、“OFF”が指定されたものとみなします。

【パラメタの意味】
ON:

アクセスプラン取得機能を利用する場合に指定します。

OFF:

アクセスプラン取得機能を利用しない場合に指定します。

ファイル名:

出力先のサーバ側のファイル名を、絶対パスで指定します。指定されたファイルがすでに存在する場合は、情報を追加して出力します。
また、指定するパスが存在することと、指定したユーザIDに対する書込み権があることを確認してください。

出力レベル:

出力レベルには1または2を指定します。1を指定すると、アクセスプランのセクション情報のみを出力します。2を指定すると、セクション内の各エレメント詳細情報も出力します。省略した場合は、2が指定されたものとみなします。

SQLアドバイザ出力レベル:

SQLアドバイザ出力レベルには、“ADVICE”または“NOADVICE”を指定します。“ADVICE”を指定すると、SQL文に対するアドバイスを出力します。“NOADVICE”を指定すると、SQL文に対するアドバイスを出力しません。省略した場合は、“NOADVICE”が指定されたものとみなします。

DEFAULT_ACCESS_MODE
【指定形式】

DEFAULT_ACCESS_MODE = ({READ_ONLY | READ_WRITE})

【実行パラメタの意味】

トランザクションアクセスモードの初期値を指定します。省略した場合は、READ_WRITEが指定されたとみなします。

【パラメタの意味】
READ_ONLY:

トランザクションアクセスモードの初期値をREAD ONLYとします。

READ_WRITE:

トランザクションアクセスモードの初期値をREAD WRITEとします。

DEFAULT_ISOLATION
【指定形式】

DEFAULT_ISOLATION = ({DEFAULT | READ_UNCOMMITTED | READ_COMMITTED | REPEATABLE_READ | SERIALIZABLE})

【実行パラメタの意味】

独立性水準の初期値を指定します。省略した場合は、DEFAULTが指定されたとみなします。

【パラメタの意味】
DEFAULT:

独立性水準の初期値をシステムの初期値とします。

READ_UNCOMMITTED:

独立性水準の初期値をREAD UNCOMMITTEDとします。

READ_COMMITTED:

独立性水準の初期値をREAD COMMITTEDとします。

REPEATABLE_READ:

独立性水準の初期値をREPEATABLE READとします。

SERIALIZABLE:

独立性水準の初期値をSERIALIZABLEとします。

注意

  • システム用の動作環境ファイルまたはtuneparamキーワードのR_LOCKがNOの場合、DEFAULT_ISOLATIONにREPEATABLE_READを指定しても、独立性水準はSERIALIZABLEになります。

  • システム用の動作環境ファイルまたはtuneparamキーワードのR_LOCKがYESの場合、DEFAULT_ISOLATIONにSERIALIZABLEを指定しても、独立性水準はREPEATABLE READになります。

R_LOCK
【指定形式】

R_LOCK = ({YES | NO})

【実行パラメタの意味】

占有の単位を行とするかどうかを指定します。省略した場合は、システム用の動作環境ファイルにおけるR_LOCKの指定に従います。

【パラメタの意味】
YES:

占有の単位を行とします。このパラメタを指定した場合、サーバ用の動作環境ファイルのDSO_LOCKは指定できません。

NO:

占有の単位は、DSO_LOCKの指定に従います。このパラメタを指定し、かつDSO_LOCKが指定されていない場合は、Symfoware Serverによって自動的に占有の単位が選択されます。

注意

  • システム用の動作環境ファイルまたはtuneparamキーワードのR_LOCKがNOの場合、tuneparamキーワードのDEFAULT_ISOLATIONにREPEATABLE_READを指定する、またはSymfowareConnectionクラスのBeginTransactionメソッドのIsolationLevelに“RepeatableRead”を指定しても、独立性水準はSERIALIZABLEになります。

  • システム用の動作環境ファイルまたはtuneparamキーワードのR_LOCKがYESの場合、tuneparamキーワードのDEFAULT_ISOLATIONにSERIALIZABLEを指定する、またはSymfowareConnectionクラスのBeginTransactionメソッドのIsolationLevelに“Serializable”を指定しても、独立性水準はREPEATABLE READになります。

SERVER_ENV_FILE
【指定形式】

SERVER_ENV_FILE = (SQLサーバ名,ファイル名)

【実行パラメタの意味】

使用するサーバ用の動作環境ファイル名を指定します。コネクションごとにサーバのアプリケーション実行環境を変更する場合に指定します。

【パラメタの意味】
SQLサーバ名:

接続するデータベース名を記述します。

ファイル名:

サーバ用の動作環境ファイル名を、絶対パスで指定します。

注意

サーバ用の動作環境ファイルにDSO_LOCKを指定した場合、最初のSQL文実行時(SymfowareCommandオブジェクトのExecuteNonQuery、ExecuteReaderまたはExecuteScalarメソッド実行時)にエラーが発生します。サーバ用の動作環境ファイルにDSO_LOCKを指定しないでください。

参照

上記以外の実行パラメタの詳細は、“アプリケーション開発ガイド(共通編)”を参照してください。