本項では、Javaアプリケーションにおける新機能について説明します。
APIサポート範囲の拡張
JDBC4.0のサポートにより、JDBCインタフェース使用時に以下の機能の利用が可能となりました。これらにより、アプリケーションの移植性、生産性が向上します。
RowIdサポート
未サポートAPIの改善
文字ストリームのサポート
タイムゾーン機能
サポートするJavaのデータ型の拡張
フェッチサイズの指定機能
ResultSetの更新機能
複数のResultSetに対する同時操作機能
スクロール可能なResultSet機能のサポートAPI拡張
バッチ更新機能
RowIdに関するAPIをサポートしました。
これにより、行識別子を検索条件とするアクセスが可能となり、データベース中の単一行へ最速にアクセスすることができます。
参照
詳細は、“アプリケーション開発ガイド(JDBCドライバ編)”の“行識別子(SQL ROWID)を利用したデータ操作”を参照してください。
従来、未サポートAPIが呼び出された場合、SQLExceptionが返却されていましたが、JDBC4.0の規約に準拠し、SQLFeatureNotSupportedExceptionが返却されるように、未サポートAPIに対する動作を変更します。
参照
詳細は、“Java APIリファレンス”を参照してください。
従来、データベースと文字列データのやり取りを行う手段は、Stringオブジェクトのみでしたが、文字列データを文字ストリームとして扱った操作(取得、更新、挿入)ができるようになりました。
参照
詳細は、“アプリケーション開発ガイド(JDBCドライバ編)”の“国際化に対応したアプリケーションについて”を参照してください。
日時値データを、指定したタイムゾーンの日時値に変更して、設定および取得することができるようになりました。
これにより、複数のタイムゾーンにまたがるデータベースシステムを利用する場合など、容易にタイムゾーンを統一してデータベースに格納できます。
参照
詳細は、“アプリケーション開発ガイド(JDBCドライバ編)”の“国際化に対応したアプリケーションについて”を参照してください。
以下に示す、大きいサイズのオブジェクトを扱えるデータ型および外部データを扱えるJavaのデータ型に対応したAPIを利用することができるようになりました。
BLOB型
CLOB型
REF型
STRUCT型
ARRAY型
DATALINK/URL型
オブジェクト型
参照
詳細は、“Java APIリファレンス”を参照してください。
フェッチサイズ(1回のフェッチで取得される結果の件数)を指定できるようになりました。
参照
詳細は、“Java APIリファレンス”の“Statement”インタフェースの“setFetchSize”メソッドおよび“getFetchSize”メソッドを参照してください。
従来、データベースにデータを挿入、更新および削除する手段はSQL文のみでしたが、JDBCのAPIで操作できるようになりました。
参照
詳細は、“アプリケーション開発ガイド(JDBCドライバ編)”の“ResultSetの更新”を参照してください。
SQLの実行後に返却される複数のResultSetを同時に操作できるようになりました。
参照
詳細は、“アプリケーション開発ガイド(JDBCドライバ編)”の“ResultSetの同時複数操作”を参照してください。
ResultSet内の、現在のカーソル位置からの相対位置または指定の位置に、カーソルを進めたり戻したりする機能について、一部未サポートであったメソッドをサポートしました。
参照
詳細は、“Java APIリファレンス”の“ResultSet”インタフェースの“moveToCurrentRow”メソッドを参照してください。
バッチ更新に関するAPIをサポートしました。
これにより、複数の更新系SQL文を一度に送信し、まとめて結果を受信できるようになりました。
参照
詳細は、“アプリケーション開発ガイド(JDBCドライバ編)”の“バッチ更新機能について”を参照してください。