名前
rdbdmp -- データベース内のDSIのデータを外部ファイルにバックアップ
形式(DSI指定の場合)
rdbdmp -i データベース名.DSI名 -f { 退避先名@デバイス名[{; デバイス名} ...] | バックアップ制御ファイル名 } [ -c [ -d インターバル値 ] ] [ -e ] [ -N ] [ -y ]
形式(ファイル指定の場合)
rdbdmp -t ファイル名 [ -c [ -d インターバル値 ] ] [ -e ] [ -N ] [ -y ]
機能説明
データベース内のDSIのデータを外部ファイルにバックアップします。
オプション
DSI単位でデータをバックアップする場合に、データのバックアップを行うDSI名を指定します。
退避先名には、データの退避先となるファイル名またはデータのバックアップに使用するパイプ名を指定します。
退避先名の後を、“@”で区切り、バックアップ先のデバイス名を指定します。
退避先名にデータのバックアップ先となるファイル名を指定した場合、デバイス名には、ファイルのディレクトリへの絶対パス名を指定します。
デバイス名を“;”で区切ることにより複数指定できますが、複数記述の際には空白をはさむことはできません。
退避先名にデータのバックアップに使用するパイプ名を指定した場合、デバイス名には、“\\.\pipe”を指定します。
退避先名に指定できる長さは、120バイトまでです。
デバイス名に指定できる長さは、120バイトまでです。
エクステント形式の退避データを取得する場合、バックアップ先を記述したファイル名を指定します。
ファイル名に指定できる長さは、OSで定義される最大バイト数までです。
以下にファイル内の形式を説明します。
# コメント
データベース名.データベーススペース名
エクステント形式の退避データを配置するディレクトリ名
<改行>
先頭に“#”がある行は、コメント行として読みとばされます。
このとき“#”は必ず行の先頭に記述する必要があります。
ファイル内には空行を含むことができます。
退避データを作成するデータベースのデータベーススペース名を指定します。
ファイル内に異なるデータベースのデータベーススペースは記述できません。
エクステント形式の退避データを配置するディレクトリの絶対パス名を指定します。
エクステント形式の退避データを配置するディレクトリ名に指定できる長さは、144バイトまでです。
本コマンドはこのディレクトリ配下に以下のファイル名の退避データを作成します。
データベース名.DSI名.データベーススペース名
なお、このファイル名は変更しないでください。
もし、変更した場合、rdbrcvコマンドが退避ファイルを認識しなくなります。
退避データのサイズを削減する場合に指定します。
アーカイブログ運用を行っている場合に指定することができます。
本オプションを指定した場合、本オプションを指定しない場合と比較して、退避データのサイズを削減できます。
リカバリ時は、本オプションを指定して取得した退避データとアーカイブログを用いたリカバリ(rdbrcvコマンドのFWモード)を行ってください。
rdbrcvコマンドのLOADモードによるリカバリはできなくなるため注意してください。
本オプションは、-Nオプションと同時に指定することはできません。
rdbdmpコマンドと業務を同時に実行し、業務への影響を軽減させる場合に指定します。
本オプションを指定した場合、rdbdmpコマンドによるデータベースへのアクセスの間に待ち時間を設定し、単位時間あたりのアクセス回数の削減を行います。
待ち時間が追加されるため、指定したインターバル値に比例して、rdbdmpコマンドの処理時間は増加します。
インターバル値は、1回のアクセスにかかる時間と待ち時間の合計が1回のアクセスにかかる時間の何倍に相当するかを示す値です。
インターバル値は、符号なし整数で0以上100以下の値を指定することができます。
本オプションで指定するインターバル値の目安と、指定した時の本コマンドの処理時間は、以下の式で求めることができます。
検索処理主体の場合 : 40
更新処理主体の場合 : 70
コマンド予想時間 = -dコマンド指定なし時の実行時間 * (-dオプションで指定したインターバル値/10 + 1)
本オプションを指定する場合は、-cオプションを同時に指定してください。
また、本オプションは、-Nオプションと同時に指定することはできません。
指定したバックアップ先がすでに存在していた場合に、利用者に既存である旨を通知して判断の入力要求を行います。
この入力要求に“y”と答えた場合は、バックアップ先が初期化された後にデータの書込みが行われます。
“n”と答えた場合、本コマンドは何も行わずに終了します。
本オプションを省略した場合で指定したバックアップ先がすでに存在していた場合には、既存である旨を通知して、本コマンドを終了します。
アーカイブログ運用を行っていない場合、アーカイブログ運用を行っていてバッチ業務などでリカバリを適用しない運用の場合、および、OBJECT構造のDSIの退避データを取得する場合に指定します。
本オプションを指定する場合は、本コマンドの前後で、更新抑止の設定と解除を行ってください。ただし、この方法で取得した退避データでは、rdbrcvコマンドのFWモードによって、最新状態にまでリカバリすることはできません。
更新抑止の利用規定の設定はrdbrtrコマンド、解除はrdbrlsコマンドにより行います。
デバイス名に磁気テープ装置を指定し、かつ、本オプションを指定した場合、入力要求のメッセージを出力せずに、セットされている磁気テープを処理対象として処理を行います。
磁気テープがセットされていない場合は、処理を行わずにコマンドを終了します。
退避データが複数の磁気テープにまたがる場合は、2本目以降の磁気テープがセットされているかの確認が行われます。
デバイス名にファイルのディレクトリへの絶対パス名を指定し、かつ、-eオプションを指定していない場合、本オプションは無視されます。
-eオプションを指定し、かつ、本オプションを指定した場合、書込みの確認要求は行わず、無条件に退避ファイルを作成します。
バックアップするDSI名およびバックアップ先を記述したファイル名を指定します。
ファイル名に指定できる長さは、OSで定義される最大バイト数までです。
以下にファイル内の形式を説明します。
バックアップ先を直接指定する場合
# コメント
データベース名.DSI名
退避先名@デバイス名 [ {;デバイス名} ... ]
<改行>
データベース名.DSI名
退避先名 [ @デバイス名 [ {;デバイス名} ... ] ]
<改行>
先頭に“#”がある行は、コメント行として読みとばされます。
このとき“#”は必ず行の先頭に記述する必要があります。
ファイル内には空行を含むことができます。
DSI単位でデータをバックアップする場合に、データのバックアップを行うDSI名を指定します。
ファイル内に異なるデータベースのDSIは記述できません。
また、ファイル内に異なるロググループのDSIも記述できません。
退避先名に、データのバックアップ先となるファイル名を指定した場合
退避先名には、データのバックアップ先となるファイル名を指定します。
退避先名の後を、“@”で区切り、バックアップ先のデバイス名を指定します。
デバイス名の記述は“;”で区切ることにより複数指定できますが、複数記述の際には空白をはさむことはできません。
2行目以降のデバイス名は省略可能です。
省略した場合は、省略する直前に指定したデバイス名が指定されたものとみなします。
退避先名に指定できる長さは、120バイトまでです。
デバイス名に指定できる長さは、120バイトまでです。
退避先名に、データのバックアップに使用するパイプ名を指定した場合
退避先名には、データのバックアップに使用するパイプ名を指定します。
退避先名の後を、“@”で区切り、バックアップ先のデバイス名を指定します。
デバイス名には、“\\.\pipe”を指定します。
2行目以降のデバイス名は省略可能です。
省略した場合は、省略する直前に指定したデバイス名が指定されたものとみなします。
デバイス名を複数指定することはできませんので、注意してください。
退避先名に指定できる長さは、120バイトまでです。
デバイス名に指定できる長さは、120バイトまでです。
バックアップ制御ファイルを指定する場合
# コメント
データベース名.DSI名
バックアップ制御ファイルの絶対パス名 <改行>
データベース名.DSI名
[ バックアップ制御ファイルの絶対パス名 ] <改行>
先頭に“#”がある行は、コメント行として読みとばされます。
このとき“#”は必ず行の先頭に記述する必要があります。
ファイル内には空行を含むことができます。
DSI単位でデータをバックアップする場合に、データのバックアップを行うDSI名を指定します。
ファイル内に異なるデータベースのDSIは記述できません。
また、ファイル内に異なるロググループのDSIも記述できません。
バックアップ制御ファイルの絶対パス名を指定します。
バックアップ制御ファイルの絶対パス名に指定できる長さは、255バイトまでです。
バックアップ制御ファイルの内容は、-fオプションのバックアップ制御ファイル指定の説明を参照してください。
なお、直前のバックアップ制御ファイルと同じファイルを使用する場合、この指定は省略することができます。
使用例
在庫管理DBに属する在庫表DSIのデータをc:\rdb\save、退避先名stockにバックアップします。
rdbdmp -i 在庫管理DB.在庫表DSI -f stock@c:\rdb\save -e -y
ファイル指定により複数のDSIのデータを一括して外部ファイルにバックアップします。
rdbdmp -t c:\rdb\backup\dsi.txt -e -y
在庫管理DB.在庫表DSI1 dmp1@tape0 在庫管理DB.在庫表DSI2 dmp2 在庫管理DB.在庫表DSI3 dmp3
バックアップ制御ファイル指定によりエクステント形式の退避データをバックアップします。
rdbdmp -i 在庫管理DB.在庫表DSI -f c:\rdb\backup\backup.txt -e -y
在庫管理DB.DBSP_1 c:\rdb\backup\backup1 在庫管理DB.DBSP_2 c:\rdb\backup\backup2 在庫管理DB.DBSP_3 c:\rdb\backup\backup3
終了ステータス
以下の終了ステータスが返されます。
0 : 正常終了
0以外 : 異常終了
注意
退避先名には、“@”は使用できません。
アーカイブログ運用されていないRDBシステムでは、-Nオプションを指定した場合にのみ、本コマンドは動作可能です。
-Nオプションで取得された退避データは、rdbrcvコマンドのLOADモードまたはREFモードのリカバリで使用が可能です。REFモードのリカバリを実行する場合は、退避データをエクステント形式で取得してください。
rdbrcvコマンドの-tオプションで指定するファイルを流用することが可能です。この場合、本コマンドの-tオプションの記述に記載されていないオプションは無視されます。
デバイス名に磁気テープ装置を指定した場合は、コマンド開始時に磁気テープが巻き戻されている必要があります。
ファイル指定の場合、どれか1つでもDSIのバックアップに失敗した場合には、コマンドを終了します。
バックアップ制御ファイルには、DSIに対して割り付けられたすべてのデータベーススペースを記述しておく必要があります。
バックアップ制御ファイルにDSIに対して割り付けられていないデータベーススペースを記述した場合、本コマンドはこれを無視します。
-tオプションを指定してDSIのデータをバックアップする場合、バックアップ先の直接指定とバックアップ制御ファイル指定を同時に記述することはできません。
インデックスのDSIは、エクステント形式でバックアップすることはできません。
-Nオプションを指定していない場合、以下の注意事項があります。
実際のバックアップ処理は、コマンド開始時点で動作中のバックアップ対象のDSIに対するトランザクションが完了してから開始します。
コマンド開始以降に動作したバックアップ対象のDSIに対するトランザクションは、実際のバックアップ処理と並行して実行します。
コマンドは、実際のバックアップ処理が終了した時点で動作中のトランザクションの完了を待って復帰します。