名前
rdbalmdsi -- DSIに対するアラームポイントおよび自動容量拡張の定義
形式(アラームポイントの定義)
rdbalmdsi -i データベース名.DSI名 -a アラームポイント
形式(自動容量拡張の定義)
rdbalmdsi -i データベース名.DSI名 -c 拡張契機 -e 割付け量 -p データベース名.データベーススペース名 [{ ;データベース名.データベーススペース名}...]
形式(アラームポイントと自動容量拡張の定義)
rdbalmdsi -i データベース名.DSI名 -a アラームポイント [ -c 拡張契機 ] -e 割付け量 -p データベース名.データベーススペース名 [{ ;データベース名.データベーススペース名}...]
形式(アラームポイントと自動容量拡張の変更)
rdbalmdsi -i データベース名.DSI名 [ -a アラームポイント] [ -c 拡張契機 ] [ -e 割付け量 ] [ -p データベース名.データベーススペース名 ] [{ ;データベース名.データベーススペース名}...]
機能説明
アラームポイントを定義します。 (記述形式(アラームポイントの定義)、記述形式(アラームポイントと自動容量拡張の定義))
DSIの使用ページ容量をアラームポイントとして定義しておくことで、使用するページがその容量に達した場合、アラームポイントのメッセージを出力します。
メッセージは、イベントログおよびRDBREPORTで指定したメッセージログファイルへ表示します。
DSIの種類 | 格納構造 | 指定方法 | アラーム |
---|---|---|---|
表のDSI | RANDOM | オーバフロー部 | オーバフロー部 |
SEQUENTIAL | データ部 | データ部の | |
OBJECT | データ部 | データ部の | |
インデックス | BTREE | ベース部 | ベース部の |
XML | ベース部 | ベース部の |
DSIの容量を自動容量拡張することを定義します。 (記述形式(自動容量拡張の定義)、記述形式(アラームポイントと自動容量拡張の定義))
DSIの空きページ容量を拡張契機として定義しておくことで、空きページ容量がこの契機に達した時点で割付け量で指定した領域を自動的に拡張します。
拡張する領域は、データべーススペース名で指定した領域を利用します。
DSIの種類 | 格納構造 | 指定方法 | 拡張内容 |
---|---|---|---|
表のDSI | RANDOM | オーバフロー部 | 割付け量を |
SEQUENTIAL | データ部の | 割付け量を | |
OBJECT | データ部の | 割付け量を | |
インデックス | BTREE | ベース部の | 割付け量を ベース部の |
XML | ベース部の | 割付け量を ベース部の |
注)インデックスのDSIに対して自動容量拡張の指定を行った場合には、インデックス部に対しても拡張契機として“0”が設定されます。
定義済のアラームポイント、自動容量拡張を変更します。(アラームポイントと自動容量拡張の変更)
アラームポイントおよび自動容量拡張を定義した内容を変更します。
変更したいオプションを指定します。
オプション
アラームポイントおよび自動容量拡張したいDSI名を指定します。
アラームポイントの契機をDSIの使用容量で指定します。
使用容量は、キロバイト(単位はK)およびメガバイト(単位はM)で、単位のKまたはMを付加した形式で指定します。
自動容量拡張の拡張契機をDSIの空きページ容量で指定します。
空きページ容量は、キロバイト(単位はK)およびメガバイト(単位はM)で、単位のKまたはMを付加した形式で指定します。
(アラームポイントと自動容量拡張の定義)または(アラームポイントと自動容量拡張の変更)の形式で本オプションを省略した場合、“DSIの容量 - アラームポイント”の値になります。
DSIの拡張領域の割付け量を指定します。
割付け量は、キロバイト(単位はK)およびメガバイト(単位はM)で、単位のKまたはMを付加した形式で指定します。
指定できる値は、2097151K以下または2047M以下です。
自動容量拡張するデータベーススペース名を指定します。
複数のデータベーススペースを指定した場合には、指定順に利用します。
スケーラブルログ運用を行っている場合、自動容量拡張するデータベーススペースは、DSIを割り付けているデータベーススペースと同一のロググループでなければなりません。
また、データベーススペース名を複数指定する場合は、同一ロググループのデータベーススペースでなければなりません。
使用例
在庫管理DBに定義されたRANDOM構造のDSI“会社表DSI”にアラームポイントを定義します。
rdbalmdsi -i 在庫管理DB.会社表DSI -a 400K
在庫管理DBに定義されたSEQUENTIAL構造のDSI“在庫表DSI”にアラームポイントを定義します。
また、空ページの容量が50キロバイト以下になった契機で自動容量拡張するように定義します。
rdbalmdsi -i 在庫管理DB.在庫表DSI -a 150K -c 50K -e 100K -p 在庫管理DB.DBSP_1;在庫管理DB.DBSP_2
在庫管理DBに定義されたRANDOM構造のDSI“会社表DSI”の拡張契機と、拡張するデータベーススペースを変更します。
rdbalmdsi -i 在庫管理DB.会社表DSI -c 10K -p 在庫管理DB.DBSP_3
終了ステータス
以下の終了ステータスが返されます。
0 : 正常終了
0以外 : 異常終了
注意
自動容量拡張の割付け量は、ページ長以上の容量が必要です。
自動容量拡張の割付け量は、ページ長単位に繰り上げますので、ページ長の倍数で指定してください。
自動容量拡張の拡張契機は、指定した値以下で、かつ対象のDSIのページ長の倍数となる値で処理されますので、ページ長の倍数で指定してください。
自動容量拡張を定義する時点で、指定した割付け量がデータベーススペース群内に空き領域として存在していなければなりません。また、拡張契機の時点で、割付け量の領域が存在していない場合、獲得可能な容量で拡張します。
自動容量拡張の対象となるのは、以下の機能です。
更新を行うSQL文
rdbuptコマンド
rdbsloaderコマンド
rdbsaloaderコマンド
rdbsuloaderコマンド
rdbgcdsiコマンド(-Eオプションかつ-cオプション指定時)
上記のうち、c、d、eおよびfでは、処理対象のDSIの容量不足を検出した契機で自動容量拡張を実施します。これらのコマンドでは、本コマンドで指定した拡張契機は無視されます。
自動容量拡張による拡張処理は、拡張処理を引き起こしたトランザクションとは非同期に行います。したがって、アプリケーションなどで大量のデータを挿入する場合には、拡張契機として十分な空き領域量を設定してください。
自動容量拡張した領域は、rdbgcdsiコマンドの-Eオプションまたはrdbfmtコマンドの-cオプションで解放することができます。
アラームポイントは、ページ長以上の値を指定してください。
アラームポイントは、指定した値以下で、かつ対象のDSIのページ長の倍数となる値で処理されますので、ページ長の倍数で指定してください。
定義したアラームポイントや自動容量拡張の定義情報は、rdbprtコマンドで参照することができます。データベーススペースから見た拡張状況は、rdbspcinfコマンドで参照することができます。
アラームポイントの使用ページ容量は、“割付け対象のページ長~割付け対象の割付け量”の範囲内で指定します。なお、“割付け対象の割付け量”とは、DSI定義時の割付け量またはrdbgcdsiコマンドの実行により拡張された割付け量です。
拡張契機の空きページ容量は、“0~(割付け対象の割付け量-割付け対象のページ長)”の範囲内で指定します。なお、“割付け対象の割付け量”とは、DSI定義時の割付け量またはrdbgcdsiコマンドの実行により拡張された割付け量です。
アラームポイントの対象となるのは、以下の機能です。
更新を行うSQL文
rdbuptコマンド
rdbsaloaderコマンド
rdbsuloaderコマンド
rdbsloaderコマンド
rdbgcdsiコマンド
アラームポイントは、1つのDSIに対して一度だけ通知されます。
ただし、その後に以下の操作を行った場合には、アラームポイントの通知が行われていない状態に変更します。(無効化)
Symfoware/RDBを停止(フェイルオーバ運用において運用ノードが停止した場合も含む)
rdbalmdsiコマンドによるアラームポイントの変更
rdbfmtコマンドを実行
rdbsloaderコマンドを実行
rdbgcdsiコマンドを実行
上記のうち、dおよびeでは、コマンドを実行した直後の使用ページ容量がアラームポイントに達していない場合は無効化のみ行い、コマンドを実行した直後の使用ページ容量がアラームポイントに達している場合には無効化してから再度メッセージ出力を行います。
自動容量拡張するデータベーススペースを指定した本コマンドを実行する場合、指定したすべてのデータベーススペースに対するALLOCATE権が必要です。
一度設定したアラームポイントおよび自動容量拡張の定義を無効にするためには、DSIを再定義する必要があります。詳細は、“トラブルシューティング集”の“容量拡張を行う”を参照してください。