名前
rdbadjrcv -- テンポラリログファイルの入出力障害発生時のデータベースのリカバリ
形式
rdbadjrcv [ { -a アーカイブログ退避先名@デバイス名 [{ ;アーカイブログ退避先名@デバイス名}...] | -l ファイル名} ] -w ワークファイルパス名 [{ ;ワークファイルパス名 } ...] [ -y ] [ -g ロググループ名 ]
機能説明
テンポラリログファイルの入出力障害が発生した場合にアーカイブログファイルを用いてデータベースのリカバリを行います。
オプション
アーカイブログ退避先名には、リカバリで必要なすべてのアーカイブログ退避ファイル名を指定します。
アーカイブログ退避先名の後を、“@”で区切り、退避先のデバイス名を指定します。
アーカイブログ退避先名@デバイス名の記述は“;”で区切ることにより複数指定できます。
複数指定する場合は、アーカイブログ退避ファイルを取得した順番に指定してください。このとき、空白をはさむことはできません。
アーカイブログ退避先名に指定できる長さは、120バイトまでです。
デバイス名に指定できる長さは、120バイトまでです。
スケーラブルログ運用を行っていて-gオプションを指定した場合は、指定したロググループのアーカイブログ退避ファイルを指定してください。
スケーラブルログ運用を行っていて-gオプションを省略した場合は、システムロググループのアーカイブログ退避ファイルを指定してください。
リカバリで必要なすべてのアーカイブログ退避先名を以下の形式で列挙したファイルを絶対パス名で指定します。
アーカイブログ退避先名@デバイス名
[{;| 改行}アーカイブログ退避先名@デバイス名]
アーカイブログ退避先名には、リカバリで必要なアーカイブログ退避ファイル名を指定します。
アーカイブログ退避先名@デバイス名を、改行または“;”で区切り、複数指定できます。
この時、改行と“;”は混在してもかまいません。
また、改行または“;”からのアーカイブログ退避先名@デバイス名までの空白あるいはアーカイブログ退避先名@デバイス名から改行または“;”までの空白は、読みとばされます。
アーカイブログ退避先名に指定できる長さは、120バイトまでです。
デバイス名に指定できる長さは、120バイトまでです。
スケーラブルログ運用を行っていて-gオプションを指定した場合は、指定したロググループのアーカイブログ退避ファイルを指定してください。
スケーラブルログ運用を行っていて-gオプションを省略した場合は、システムロググループのアーカイブログ退避ファイルを指定してください。
作業用ファイルを獲得するすべてのパス名を、絶対パス名で指定します。
この記述も-aオプションと同様に“;”で区切ることにより複数指定できますが、複数記述の際には空白をはさむことができません。
複数記述を行う際にはすべてのパスに対して、そのパスが存在することと、書込み権があることを確認してください。
ワークファイルパス名に指定できる長さは、130バイトまでです。
作業用領域として必要な容量は、以下のとおりです。
テンポラリログファイルのAIログ域見積りサイズ * 2
テンポラリログファイルのAIログ域見積りについての詳細は、“RDB運用ガイド”を参照してください。
デバイス名に磁気テープ装置を指定し、かつ、本オプションを指定した場合、入力要求メッセージを出力しないで、セットされている磁気テープを処理対象として処理を行います。
磁気テープがセットされていない場合は、処理を行わずにコマンドを終了します。
退避データが複数の磁気テープにまたがる場合は、2本目以降の磁気テープがセットされているかの確認が行われます。
デバイス名にファイルへの絶対パス名を指定した場合、本オプションは無視されます。
スケーラブルログ運用を行っている場合に、リカバリ対象のロググループ名を指定します。
スケーラブルログ運用を行っていて本オプションを省略した場合または“system”を指定した場合は、システムロググループが処理の対象となります。
使用例
テンポラリログファイルの媒体障害時にアーカイブログを用いてデータベースをリカバリします。
rdbadjrcv -a arc0001@c:\rdb\save;arc0002@c:\rdbsave -w c:\rdb\tmp -y
終了ステータス
以下の終了ステータスが返されます。
0 : 正常終了
0以外 : 異常終了
注意
本コマンドはSymfoware/RDB停止状態で実行してください。
デバイス名に磁気テープ装置を指定した場合は、コマンド開始時に磁気テープが巻き戻されている必要があります。
本コマンドではリカバリ不可能な資源に関してはアクセス禁止状態に設定します。アクセス禁止状態に設定された資源が表のDSIの場合は、rdbrcvコマンドのFWモードにより資源のリカバリを行ってください。インデックスのDSIの場合には表のDSIのリカバリ時に自動的にリカバリされます。表のDSIが閉塞されていない場合はダンプレス機能を利用してリカバリを行ってください。
RDBディクショナリの更新操作中にテンポラリログファイルの入出力障害が発生した場合、RDBディクショナリのリカバリに失敗し、本コマンドが異常終了する場合があります。この場合、rdbrcvdicコマンドのFWモードかつ-zオプションの指定により、RDBディクショナリとRDBディクショナリ用のRDBディレクトリファイルのリカバリを行った後に、本コマンドを再度実行してください。また、Symfoware/RDBを再起動した後には、rdbdmpdicコマンドによりRDBディクショナリの退避データを採取し直してください。
本コマンドを利用する場合、アーカイブログファイル内のアーカイブログ量によっては、本コマンドが異常終了する場合があります。その場合には、さらに以前の退避アーカイブログファイルを併せて指定して本コマンドを再実行してください。
本コマンドでは、非活性状態のインデックスのDSIはリカバリ対象になりません。本コマンド終了後、rdbinfコマンドでインデックスの状態を確認してください。インデックスの状態が非活性状態の場合は、rdbsloaderコマンドの-xオプション(インデックスの創成)を実行してください。rdbsloaderコマンドを実行することで、インデックスがリカバリされ、インデックスの状態が活性状態に変更されます。
ネットワークファイルを使用したデータベーススペースのアクセス権限エラーが発生した場合は、“SymfoWARE RDB(システム名)”サービスに登録したユーザアカウントで本コマンドを再実行してください。
本コマンドは、“Administrators”グループに属するユーザのみ実行可能です。
Windows Server(R) 2008またはWindows Server(R) 2008 R2の場合は、以下のいずれかの方法でコマンドを実行してください。
OSで用意されている管理者(OSのデフォルトはAdministrator)で、“コマンド プロンプト”から実行する。
OSで用意されている管理者以外の“Administrators”グループに属するユーザで、“管理者: コマンドプロンプト”から実行する。
“管理者: コマンドプロンプト”は、[コマンドプロンプト]を右クリックして表示されるメニューから[管理者として実行]を選択し、起動してください。