Interstage ディレクトリサービスとInfoDirectoryでは、エントリを管理するうえで、以下の点が異なりますので、InfoDirectoryからディレクトリ環境を移行する場合は、注意してください。
リポジトリのデータベースに標準データベースを使用するときの注意事項
Interstage Application Server Standard-J Editionでは、標準データベースだけを使用できます。
リポジトリのデータベース共通の注意事項
Interstage ディレクトリサービスでは、公開ディレクトリのDNを構成するRDNの属性値として指定できる文字は、半角英数字、マイナス(-)、ピリオド(.)、およびアンダーライン(_)です。
InfoDirectoryのトップエントリを構成するRDNの属性値に、これらの値以外を使用している場合は、データを修正してください。
Interstage ディレクトリサービスでは、RDNに特殊文字“=”を指定する場合は、エスケープしないで指定します。
InfoDirectoryでは、エスケープして指定します。
RDNに、特殊文字 “+”、“,”、“\”が含まれているエントリを検索した場合、特殊文字は以下の形式で通知されます。
| 特殊文字 | Interstage ディレクトリサービスでの検索結果 | InfoDirectoryでの検索結果 | 
|---|---|---|
| “+” | “\2B” | “\+” | 
| “,” | “\2C” | “\,” | 
| “\” | “\5C” | “\\” | 
なお、上記特殊文字をRDNに指定する際は、エスケープする必要があります。
リポジトリのデータベースに標準データベースを使用するときの注意事項
Interstage ディレクトリサービスでは、エントリの登録、更新、削除、および識別名の変更を行う場合は、DNの指定値と、RDNに指定されている属性値は大文字小文字が区別されます。このため、DNの指定値と、RDNに指定されている属性の属性値の文字列には、大文字、小文字も同じ文字列を指定する必要があります。
以下のような指定では、エントリを登録できません。
  dn: cn=USER001,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com  ←  cnの属性値が一致していない
  objectClass: top
  objectClass: person
  objectClass: organizationalPerson
  objectClass: inetOrgPerson
  cn: user001  ←  cnの属性値が一致していない
  sn: fujitsu
  telephoneNumber: 1234
InfoDirectoryでは、エントリの登録、更新、削除、および識別名の変更を行う場合は、DNの指定値と、RDNに指定されている属性の属性値は大文字小文字が区別されません。
Interstage ディレクトリサービスでは、属性値には、2つ以上連続して空白を指定できません。
InfoDirectoryでは、2つ以上連続して空白を指定することができます。
Interstage ディレクトリサービスでは、RDNに指定されている属性の属性値を変更する場合は、RDNが同名である場合のみ、大文字から小文字、または小文字から大文字へ変更を行うことができます。
InfoDirectoryでは、上記のRDNの変更を行うことができません。