メッセージセレクタ機能は、送信アプリケーションから送られる多様なメッセージの中から、受信アプリケーションが受信したいメッセージを指定して受け取ることができる機能です。
メッセージセレクタ機能の動作を以下に説明します。
送信アプリケーションでは、メッセージを識別/分類するための情報をメッセージのプロパティフィールドに設定し、メッセージを送信します。
受信アプリケーションでは、受信したいメッセージを特定するための条件式を受信開始時に指定します。以降、受信アプリケーションは、条件式に一致したプロパティを持つメッセージだけを受信します。
条件式については、“24.10.1 メッセージセレクタ条件式”を参照してください。
Publish/Subscribeメッセージングモデルでは、条件式に一致しないメッセージは破棄され、Point-To-Pointメッセージングモデルでは、条件式に一致しないメッセージは読み飛ばされます。
メッセージセレクタ機能を使用した場合の効果を以下に示します。
受信アプリケーションが興味のある情報だけを取得可能
送信アプリケーションが送信したすべてのメッセージを受信することなく、受信アプリケーションが興味のあるメッセージだけを受信でき、運用性が向上します。
たとえば、送信アプリケーションが国際/社会/政治/経済/天気予報/スポーツ/芸能等のジャンルのニュースを送信する場合、ある受信アプリケーションは、天気予報/スポーツなどの特定の情報だけを受信できます。
イベントチャネル数の削減およびシステム資源の削減
従来、あるメッセージを特定の拠点だけに送信する場合、拠点ごとにイベントチャネルを作成しておく必要があり、拠点が増加するにつれ、システム資源を使用してシステムを圧迫してきました。
メッセージセレクタ機能を使用して各拠点の受信アプリケーションが受信メッセージを選択できるようになるため、以下のようにイベントチャネルを1つにすることができます。これにより、拠点が増加した場合のシステム資源を削減できます。