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Interstage Application Server/Interstage Web Server J2EE ユーザーズガイド

10.3 Message-driven Beanの実行環境

Message-driven Beanとは

ここでは、Message-driven Beanの実行環境について説明します。

EJB2.0規約から追加されたEnterprise JavaBeansが、Message-driven Beanです。
Message-driven Beanは、JMSメッセージもしくはリソースアダプタのメッセージを受信して処理するオブジェクトであり、受信メッセージをEJBアプリケーションで処理できます。

コンテナは、メッセージを受信してから“Message-driven Bean”のインスタンスにマッピングを行い、ビジネスロジックを実現します。
“Message-driven Bean”に記述されたメッセージリスナメソッド(JMSの場合はonMessageメソッド)でメッセージを処理します。Message-driven Beanは、Session BeanまたはEntity Beanを呼び出すか、DBMSが提供するデータベース操作命令(JDBCドライバ)を直接呼び出してデータベース処理を行います。

以下にMessage-driven Beanの位置づけを示します。以下はJMSメッセージを受信する場合の構成図です。



Message-driven Beanはメッセージを受信する対象(これを受信対象種別と呼びます)としてJMSからメッセージを受信するか、リソースアダプタからメッセージを受信するか選択できます。

受信対象種別がJMSの場合

メッセージモデル

Message-driven Beanは、以下のJMSメッセージングモデルを実現しています。
それぞれのモデルには、以下の特長があります。

Point-To-Pointモデル

特定の受信者に対してメッセージを配信する1対1のメッセージングモデルです。

Publish/Subscribeモデル

複数の受信者に対して同一のメッセージを配信する1対nのメッセージングモデルです。


JMS DestinationとJMS ConnectionFactoryの定義

Message-driven Beanを動作させるには、Interstage管理コンソールの[ワークユニット] > [IJServer名] > [EJBアプリケーション] > [アプリケーション環境定義] > [Message-driven Bean拡張情報]で“Destination名”と“JMSコネクションファクトリ”を定義してください。

各定義に何も指定しなかった場合は以下が有効になります。

定義名

デフォルト値

JMSコネクションファクトリ名

Topicの場合

TopicCF001

Queueの場合

QueueCF001

Destination名

EJBアプリケーション名

受信対象種別がリソースアダプタの場合

Message-driven Beanを動作させるには、Interstage管理コンソールの[ワークユニット] > [IJServer名] > [EJBアプリケーション] > [アプリケーション環境定義] > [Message-driven Bean拡張情報]で“リソースアダプタ名”を定義してください。
何も指定しなかった場合は以下が有効になります。

定義名

デフォルト値

リソースアダプタ名

EJBアプリケーション名