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Interstage Application Server/Interstage Web Server J2EE ユーザーズガイド

2.1 J2EEアプリケーションのモデル

ここではJ2EEアプリケーションの標準的なモデルについて説明します。J2EEプラットフォームでシステムを構築する場合は、次のようなモデルを意識して設計します。


J2EEのモデル

J2EEでは、以下のようなリファレンスモデルを推奨しています。



※J2EEシステムを構築する場合、システム設計者はInterstageが提供するJ2EEのコンポーネントを組み合わせて自由にシステムを構築する事ができます。以降でJ2EEのコンポーネントを用いた代表的なモデルを紹介します。


4層モデル



上図は4層モデルを示しています。これは大/中規模システムを構築するユーザ向けのモデルです。
このモデルでは、各層における役割分担が明確になります。通常クライアント層はWebのブラウザになります。プレゼンテーション層では、クライアントに対するビューの提供とクライアントからの要求をビジネスロジック層に引き渡す役割を担います。ビジネスロジック層では、プレゼンテーション層からの要求に応じてEIS層にあるリソースとのやり取りなどの固有ビジネスロジックを実行し、その結果をプレゼンテーション層に戻します。EIS層にはユーザの資産であるDBや既存システムが存在し、ビジネスロジック層からの利用を考慮して既存資産との接続を可能にするためのドライバプログラムなどの部品が提供されます。
4層モデルでは、各層で個別の機能に特化した開発が行いやすく、開発効率/保守性が高くなり再利用性の高い部品開発も容易になります。


3層モデル



上図は3層モデルで、小/中規模システムを構築するユーザ向けのモデルです。
このモデルは、4層モデルからビジネスロジック層を除いたような構成になります。このため中間層であるプレゼンテーション層でビジネスロジックを実装する必要があり、DBへのアクセスなど比較的単純な要求を処理するシステムに適用される事が多くなります。クライアント層は通常Webのブラウザになります。



上図は3層モデルで、小/中規模システムを構築するユーザ向けのモデルです。
このモデルは、4層モデルからプレゼンテーション層を除いたような構成になります。クライアント層のアプリケーションは通常Javaアプリケーションとなり、必要に応じて利用者へのビューを実装します。クライアント層のJavaアプリケーションでは、複雑なビューを提供する事がきますが各クライアント端末に対してJavaアプリケーション配布が必要となります。


2層モデル



上図は2層モデルで、小規模システムを構築するユーザ向けのモデルです。
このモデルは、3層/4層モデルにおけるプレゼンテーション層やビジネスロジック層の機能をクライアント層で提供する必要があります。このため、2層モデルでは、単一の機能のみを処理するようなごく小規模なシステムで使用されます。