ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server/Interstage Web Server Java EE運用ガイド

12.2 ijrestore

名前

ijrestore  -  IJServerクラスタの資源のリストア・移入

形式

ijrestore -d directory [-h hostname] [-f filename]

機能説明

ijrestoreコマンドは、IJServerクラスタの資源をIJServerクラスタの運用環境にリストア・移入します。
リストア先にIJServerクラスタの資源が存在する場合は、削除した後にリストア・移入します。そのため、バックアップ対象外のログファイルなどはリストア・移入を行うと削除されます。
以下に、本コマンドの引数を説明します。

オプション

オプション名

説明

-d

IJServerクラスタ資源をバックアップしたディレクトリ名を絶対パスで指定します。
指定したディレクトリが存在しない場合、またはディレクトリでない場合、コマンドの実行は失敗し資材はリストア・移入されません。

-h

資源移入時に、移入元と移入先のマシンでホスト名が異なる場合に移入先のマシンのホスト名を指定します。
このオプションで指定したホスト名は、Interstage Java EE DASサービスおよびInterstage Java EE Node Agentサービスのホスト名として使用されます。asadminコマンドやInterstage Java EE 管理コンソールで設定する項目は、-fオプションで指定するIPアドレス・ホスト名設定ファイルで設定してください。

-f

資源移入時に、移入元と移入先のマシンでホスト名またはIPアドレスが異なる場合にIPアドレス・ホスト名設定ファイルを指定します。

IPアドレス・ホスト名設定ファイルの記述形式

# コメント行↑
定義項目名1=値↑
定義項目名2=値↑
定義項目名3=値↑

↑: 改行区切り


※#から始まる行はコメント行として扱われます。
※行頭/行末の空白は無視されます。
※=の両側には空白を指定しないでください。

IPアドレス・ホスト名設定ファイルに記述する定義項目
  • HTTPサービスのネットワークアドレス
    HTTPサービスのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、移入元のマシンと移入先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、HTTPサービスのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。

    default-config.http-service.http-listener.${http-listener-id}.address
    server-config.http-service.http-listener.${http-listener-id}.address
    ${clusterName}.http-service.http-listener.${http-listener-id}.address


    定義項目の詳細については、「9.8.3 HTTPサービスの定義項目」を参照してください。

  • IIOPサービスのネットワークアドレス
    IIOPサービスのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、移入元のマシンと移入先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、IIOPサービスのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。

    default-config.iiop-service.iiop-listener.${iiop-listener-id}.address
    server-config.iiop-service.iiop-listener.${iiop-listener-id}.address
    ${clusterName}.iiop-service.iiop-listener.${iiop-listener-id}.address


    定義項目の詳細については、「9.8.4 IIOPサービスの定義項目」を参照してください。

  • 管理サービスのネットワークアドレス
    管理サービスのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、移入元のマシンと移入先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、管理サービスのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。

    default-config.admin-service.jmx-connector.${name}.address
    server-config.admin-service.jmx-connector.${name}.address
    ${clusterName}.admin-service.jmx-connector.${name}.address


    定義項目の詳細については、「9.8.5 管理サービスの定義項目」を参照してください。


  • JMSサービスのホスト
    システムの形態によってメッセージブローカが存在するホストが変わる場合に、メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。

    • 移入元のマシン内にIJServerとメッセージブローカが存在する場合
      メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。

    • 移入元のマシン内のIJServerが別のマシンのメッセージブローカを使用する形態で、メッセージブローカのホスト名が変更になる場合
      メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。

    • 移入元のマシン内のIJServerが別のマシンのメッセージブローカを使用する形態で、メッセージブローカのホスト名に変更がない場合
      メッセージブローカのホスト名は変更する必要ありません。

    メッセージブローカのホスト名は、以下の定義項目で設定します。

    default-config.jms-service.jms-host.${jms_host_name}.host
    server-config.jms-service.jms-host.${jms_host_name}.host
    ${clusterName}.jms-service.jms-host.${jms_host_name}.host


    定義項目の詳細については、「9.8.10 JMSサービスの定義項目」を参照してください。

IPアドレス・ホスト名設定ファイルの記述例

各定義項目のIPアドレスを192.168.1.1に設定する場合の記述例

# HTTPサービスのネットワークアドレス
default-config.http-service.http-listener.default.address=192.168.1.1
server-config.http-service.http-listener.default.address=192.168.1.1
IJServer001.http-service.http-listener.default.address=192.168.1.1
IJServer002.http-service.http-listener.default.address=192.168.1.1

# IIOPサービスのネットワークアドレス
default-config.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.address=192.168.1.1
server-config.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.address=192.168.1.1
IJServer001.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.address=192.168.1.1
IJServer002.iiop-service.iiop-listener.orb-listener-1.address=192.168.1.1

# 管理サービスのネットワークアドレス
default-config.admin-service.jmx-connector.system.address=192.168.1.1
server-config.admin-service.jmx-connector.system.address=192.168.1.1
IJServer001.admin-service.jmx-connector.system.address=192.168.1.1
IJServer002.admin-service.jmx-connector.system.address=192.168.1.1

# JMSサービスのホスト
default-config.jms-service.jms-host.default_JMS_host.host=192.168.1.1
server-config.jms-service.jms-host.default_JMS_host.host=192.168.1.1
IJServer001.jms-service.jms-host.default_JMS_host.host=192.168.1.1
IJServer002.jms-service.jms-host.default_JMS_host.host=192.168.1.1

戻り値

0: 正常終了
1: 異常終了

注意事項

使用例


IJServerクラスタ資源を「X:\Backup」ディレクトリからリストアします。

> ijrestore -d X:\Backup
ijrestore: INFO: ISJEE_OM4003: Restore of cluster resources has started.
ijrestore: INFO: ISJEE_OM4004: Restore of cluster resources is complete.


IJServerクラスタ資源を「/backup」ディレクトリからリストアします。

> ijrestore -d /backup
ijrestore: INFO: ISJEE_OM4003: Restore of cluster resources has started.
ijrestore: INFO: ISJEE_OM4004: Restore of cluster resources is complete.