Interstage Application Server ディレクトリサービス運用ガイド
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付録C 負荷分散環境(レプリケーション形態)の作成> C.2 Symfoware/RDBを使用する場合

C.2.6 スレーブサーバの設定

 スレーブサーバのリポジトリと接続するSymfoware/RDB、およびリポジトリの設定方法を説明します。

スレーブサーバのリポジトリと接続するSymfoware/RDBのセットアップ

 スレーブサーバのリポジトリと接続するSymfoware/RDBのセットアップは、スタンドアロン運用のときと同じ手順です。“Symfoware/RDBセットアップ”を参照して、Symfoware/RDBをセットアップしてください。

レプリケーション管理者用ユーザの設定

 Symfoware/RDBのセットアップ作業の、“リポジトリ用データベース接続ユーザの登録”で登録したユーザアカウントを、レプリケーション管理者用ユーザとします。


 レプリケーション管理者用ユーザは、Linkexpressのインストール時に指定したグループIDに属している必要があります。レプリケーション管理者用ユーザが、このグループIDに属していない場合は、レプリケーション管理者用ユーザの一次グループに、このグループIDを設定してください。

 レプリケーション管理者用のユーザの詳細は、“Linkexpress Replication option 説明書”の“オープンサーバ間:Symfoware抽出レプリケーション”-“レプリケーション運用のためのセットアップ”-“ユーザIDの準備”を参照してください。

スレーブサーバのリポジトリ作成

 スレーブサーバのリポジトリを作成する方法を説明します。
 スレーブサーバを構築するマシンのInterstage管理コンソールを使用します。
 Interstage管理コンソールの操作方法はInterstage管理コンソールのヘルプを参照してください。

  1. [システム] > [サービス] > [リポジトリ] > [新規作成]タブ(管理サーバの場合は、[一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [セキュリティ] > [リポジトリ] > [新規作成]タブ)を選択します。

     

  2. 以下のように、各項目を指定し、[作成]ボタンをクリックします。

    [簡易設定]

     

    [詳細設定]接続設定

     その他の項目については、設定されている初期値を、通常変更する必要はありません。必要に応じて変更してください。
     各項目の値に指定できる文字、文字数、範囲など定義詳細については、Interstage管理コンソールのヘルプを参照してください。

     リポジトリの作成が完了すると、[システム] > [サービス] > [リポジトリ]の[リポジトリ:状態]画面(管理サーバの場合は、[一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [セキュリティ] > [リポジトリ]の[リポジトリ:状態]画面)に作成したリポジトリが追加されます。


     作成したリポジトリは、下記の名前でWindows(R)のサービスにも追加されます。

    Interstage Directory Service(リポジトリ名)

     リポジトリ作成時に、[公開ディレクトリ]に指定したトップエントリ配下に初期ツリーが作成されています。各サービスで共通に使用できる初期のツリー構造です。
     初期のツリー構造は、以下のサービスで使用できます。

     公開ディレクトリに“ou=interstage,o=fujitsu,dc=com”(初期値)が指定された場合に作成される初期ツリーは以下のようになります。[公開ディレクトリ]を初期値から変更した場合は“ou=interstage,o=fujitsu,dc=com”の部分が指定されたディレクトリとなります。

    作成されるツリー(DN形式)

    用途

    ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

    各サービス向けユーザ情報格納用ツリー

    ou=SSO ACI,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

    Interstageシングル・サインオン向けアクセス制御情報格納用ツリー

    ou=Resource,ou=SSO ACI,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

    Interstageシングル・サインオン向け保護リソース格納用ツリー

    ou=Role,ou=SSO ACI,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

    Interstageシングル・サインオン向けロール定義格納用ツリー


     リポジトリの作成には数分程度の時間が必要です。リポジトリ内部で使用するデータベース情報の作成が含まれます。作成に要する時間はマシン性能により多少異なります。

  3. マスタサーバのリポジトリ作成時に、パスワード暗号化方式を変更した場合は、リポジトリを起動する前に、irepadminコマンドを使用して、同じように変更してください。

    運用を開始したあとは、パスワード暗号化方式を変更することはできません。詳細は、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“Interstage ディレクトリサービス運用コマンド”を参照してください。

     

  4. irepadminコマンドを使用して、スレーブサーバのリポジトリを更新できないように参照専用に設定します。

    運用を開始した後は、参照専用に設定することも、設定を解除することもできません。詳細は、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“Interstage ディレクトリサービス運用コマンド”を参照してください。

     

  5. [リポジトリ:状態]画面から、作成したリポジトリを起動します。

 リポジトリの作成直後、リポジトリはOS起動時に自動起動するように設定されていますが、リポジトリを正常に起動するためには、リポジトリよりも先にSymfoware/RDBを起動しておく必要があります。リポジトリ、およびSymfoware/RDBの自動起動の設定は、“リポジトリの起動・停止”を参照してください。


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