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ETERNUS SF Storage Cruiser 14.1 インストールガイド

A.4.3 マネージャ業務セットアップ作業詳細

以下の手順で、マネージャをクラスタサービス(クラスタアプリケーション)としてセットアップします。以降の操作は、管理者権限で行います。
マネージャのインストール後にシステムの再起動を行った場合、以下の手順を行う前に、マネージャを停止してください。

  1. マネージャを既存の業務(クラスタアプリケーション)に追加する場合は、クラスタシステムの運用管理ビュー(Cluster Admin)を使用して業務(クラスタアプリケーション)を停止します。

  2. PRIMECLUSTER GDS を使用して、共用ディスクを設定します。

    参照

    詳細は、各OS版の『PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書』を参照してください。

  3. 管理サーバ用共用データディスクをプライマリノードにマウントします。

  4. 管理サーバで使用するポート番号を両ノードの /etc/services に登録します。

  5. 4.1.4.2 管理者用ログインアカウント作成」(Solaris OSの場合)または「4.2.4.2 管理者用ログインアカウント作成」(Linuxの場合)をプライマリノードだけに行います。作成したログインアカウント情報はクラスタセットアップコマンド実行時に共用データディスク上にセットされます。

  6. 4.1.4.3 システムの言語設定」(Solaris OSの場合)または「4.2.4.3 システムの言語設定」(Linuxの場合)を両ノードに行います。

  7. プライマリノードでクラスタセットアップコマンドを実行します。

    管理サーバ用共用データディスクに他のユーザーがアクセスしないようにしたうえで、プライマリノードにおいて次のクラスタセットアップコマンドを実行します。

    # /opt/FJSVssmgr/cluster/esc_clsetup -k Primary -m 管理サーバ用共用データディスクのマウントポイント -i 管理サーバ用引継ぎIPアドレス
  8. セットアップ対象を確認します。

    コマンドで指定した情報が表示されます。表示された内容を確認のうえ、"y" を入力します。セットアップを中止する場合は、"n" を入力します。

    # /opt/FJSVssmgr/cluster/esc_clsetup -k Primary -m /zzz -i 10.10.10.10
    ETERNUS SF Storage Cruiser settings are as follows.
    
          Cluster system : PRIMECLUSTER
    
          Node type      : Primary
    
          Mount point    : /zzz
    
          IP Address     : 10.10.10.10
    
    Manager cluster setup : Are you sure? [y,n,?]
  9. プライマリノードのセットアップが実行されます。

    FJSVrcx:INFO:27700:esc_clsetup:primary node setup completed

    本コマンドの実行によって、クラスタ用セットアップに加え、共用ディスク上の /etc/opt/FJSVssmgr/current/sanma.conf の LOGICAL_MANAGER_IP 設定が、sanma.conf にセットされます。

    LOGICAL_MANAGER_IP=”10.10.10.10”;
  10. 管理サーバ用共用データディスクをプライマリノードからアンマウントします。

  11. 管理サーバ用共用データディスクをセカンダリノードにマウントします。

  12. セカンダリノードでクラスタセットアップコマンドを実行します。

    管理サーバ用共用データディスクに他のユーザーがアクセスしないようにしたうえで、セカンダリノードにおいて次のクラスタセットアップコマンドを実行します。

    # /opt/FJSVssmgr/cluster/esc_clsetup -k Secondary -m 管理サーバ用共用データディスクのマウントポイント
  13. セットアップ対象を確認します。

    コマンドで指定した情報が表示されます。表示された内容を確認のうえ、"y" を入力します。セットアップを中止する場合は、"n" を入力します。

    # /opt/FJSVssmgr/cluster/esc_clsetup -k Secondary -m /zzz
    ETERNUS SF Storage Cruiser settings are as follows.
    
          Cluster system : PRIMECLUSTER
    
          Node type      : Secondary
    
          Mount point    : /zzz
    
          IP Address     : 10.10.10.10
    
    Manager cluster setup : Are you sure? [y,n,?]
  14. セカンダリノードのセットアップが実行されます。

    FJSVrcx:INFO:27701:esc_clsetup:secondary node setup completed
  15. 管理サーバ用共用データディスクをセカンダリノードからアンマウントします。

  16. クラスタサービス (クラスタアプリケーション) を作成します。

    参照

    詳細は、各OS版の『PRIMECLUSTER 導入運用手引書』を参照してください。

    Solaris OS の場合

    クラスタシステムの userApplication Configuration Wizard を使用して、クラスタサービス(クラスタアプリケーション)上に以下の必要な PRIMECLUSTER のリソースを作成します。以下の a ~ d のリソースを作成後、クラスタサービス(クラスタアプリケーション)を以下の設定で作成します。

    • 運用形態は Standby を選択します。

    • 属性値の設定は AutoStartUp を "yes"、AutoSwitchOver を "HostFailure|ResourceFailure|ShutDown"、HaltFlag を "yes" に設定します。

    a. Cmdline リソース(ESC用の Cmdline リソースの作成)

    userApplication Configuration Wizard の Resource の作成で "Cmdline" を選択してパス入力による作成方法を選択し、パス入力メニューで以下の設定を行います。

    種類

    入力するパス名

    Start スクリプト

    /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclstartcmd

    Stop スクリプト

    /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclstopcmd

    Check スクリプト

    /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclcheckcmd

    Flag (属性値) の設定 : クラスタサービス (クラスタアプリケーション) の属性値 StandbyTransitions について NO 以外を設定している場合は、ALLEXITCODES を "yes"、STANDBYCAPABLE を "yes" に設定します。

    ポイント

    Systemwalker Centric Manager の運用管理サーバ、または部門管理サーバと兼用する場合は、Systemwalker Centric Manager のあとに起動するように設定してください。

    b. Ipaddress リソース(クラスタシステムで使用する引継ぎ用論理 IP アドレスの設定)

    userApplication Configuration Wizard の Resource の作成で Ipaddress を選択して引継ぎ論理 IP アドレスを設定します。引継ぎ用論理 IP アドレスは、クライアント側の NIC に対して設定します。引継ぎネットワークの種別は "IP アドレス引継ぎ" を選択します。

    c. Fsystem リソース(管理サーバ用共用データディスクのマウントポイントの設定)

    userApplication Configuration Wizard の Resource の作成で Fsystem を選択してファイルシステムを設定します。マウントポイントの定義を行っていない場合は、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 (Solaris(TM) オペレーティングシステム版)』を参照して定義を行ってください。

    d. Gds リソース(管理サーバ用共用データディスク用に作成した設定の指定)

    userApplication Configuration Wizard の Resource の作成で Gds を選択して共用ディスクを設定します。管理サーバ用共用データディスク用に作成した設定を指定します。

    Linuxの場合

    クラスタシステムの RMS Wizard を使用して、クラスタサービス (クラスタアプリケーション) 上に以下の必要な PRIMECLUSTER のリソースを作成します。

    新規にクラスタサービス (クラスタアプリケーション) を作成する場合は、Application-Create を選択して Machines[0] にプライマリノード、Machines[1] にセカンダリノードを指定して作成します。Machines+Basics の設定では、AutoStartUp を "yes"、AutoSwitchOver の値を "HostFailure|ResourceFailure|ShutDown"、HaltFlag を "yes" に設定します。

    その後、作成したクラスタサービス (クラスタアプリケーション) 上に以下の a ~ d のリソースを作成します。

    RMS Wizard による設定はクラスタを構成するどれかのノードに対して行います。

    a. Cmdline リソース(ESC用の Cmdline リソースの作成)

    RMS Wizard で "CommandLines" を選択して以下の設定を行います。

    種類

    入力するパス名

    Start スクリプト

    /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclstartcmd

    Stop スクリプト

    /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclstopcmd

    Check スクリプト

    /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclcheckcmd

    Flag (属性値) の設定: クラスタサービス (クラスタアプリケーション) の属性値 StandbyTransitions について値なし以外を設定している場合は、ALLEXITCODES(E)、STANDBYCAPABLE(O) の Flag を有効に設定します。

    ポイント

    Systemwalker Centric Manager の運用管理サーバ、または部門管理サーバと兼用する場合は、Systemwalker Centric Manager のあとに起動するように設定してください。

    b. Gls リソース(クラスタシステムで使用する引継ぎ用論理 IP アドレスの設定)

    RMS Wizard で "Gls:Global-Link-Sevices" を選択して引継ぎ論理 IP アドレスを設定します。引継ぎ用論理 IP アドレスは、クライアント側の NIC に対して設定します。引継ぎ用論理 IP アドレスの構成情報を作成していない場合は、『PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 (伝送路二重化機能編) (Linux版)』を参照して作成してください。

    c. Fsystem リソース(管理サーバ用共用ディスクのマウントポイントの設定)

    RMS Wizard で "LocalFileSystems" を選択してファイルシステムを設定します。マウントポイントの定義を行っていない場合は、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書 (Linux版)』を参照して定義を行ってください。

    d. Gds リソース(管理サーバ用共用ディスク用に作成した設定の指定)

    RMS Wizard で "Gds:Global-Disk-Sevices" を選択して共用ディスクを設定します。管理サーバ用共用ディスク用に作成した設定を指定します。

  17. 両ノードで「4.1.4.4 システムの再起動」(Solaris OSの場合)または「4.2.4.4 システムの再起動」(Linuxの場合)を実行してください。