Interstage HTTP Server 運用ガイド
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第2章 機能

2.7 サーバステータスの監視機能

 Interstage HTTP Serverでは、アクセス数、転送量、通信プロセス(スレッド)の状態など、Webサーバに関するさまざまな動作状態を表示し、確認することができます。


 サーバステータスの監視機能を運用する場合、Webサーバの動作が遅くなることがあります。


 ihsdispコマンドを使用してWebサーバの運用中の動作状態を表示することもできます。詳細については、“動作状態表示”を参照してください。

 表示内容、設定方法、および運用手順について、以下に示します。

表示内容

 サーバステータスの監視機能では、以下の項目の動作状態を表示します。

Webサーバ全体の動作状態

 Webサーバ全体の動作状態が以下の例のように表示されます。

 上記で表示された各項目の意味を以下に示します。

項目名

意味

備考

Server Version

Interstage HTTP Serverのサーババージョン

 

Server Built

Interstage HTTP Serverのコンパイル日時

 

Current Time

現在の日時

 

Restart Time

起動日時

 

Parent Server Generation

再起動回数

(注1)

Server uptime

連続稼働時間

 

Total accesses

起動時からの総アクセス数

(注2)

Total Traffic

総転送量

(注2)


CPU Usage

u

通信プロセスが消費したCPU時間(秒)

(注2)

s

通信プロセスによりシステムが消費したCPU時間(秒)

(注2)

cu

CGIアクセスにおいて生成した子プロセスが消費したCPU時間(秒)

(注2)

cs

CGIアクセスにおいて生成した子プロセスによりシステムが消費したCPU時間(秒)

(注2)


CPU load

CPU使用率(%)

(注2)

requests/sec

平均毎秒リクエスト数

(注2)

B/second

平均毎秒転送量

(注2)

B/request

リクエストあたりの転送量

(注2)

requests currently being processed

処理中のリクエスト数

 

idle servers

待機中の通信プロセス(スレッド)数

 

注1)Interstage HTTP Serverでは、サポートしていないため、無効です。

 常に“1”と表示されます。

 常に“0”と表示されます。
注2)サーバステータス情報の拡張表示を行う場合(環境定義ファイル(httpd.conf)のExtendedStatusディレクティブに“On”を指定した場合)に表示されます。

通信プロセス(スレッド)の状態一覧

 Webサーバが生成した通信プロセス(スレッド)の状態一覧が以下の例のように表示されます。この表示は、スコアボードと呼ばれます。
 スコアボードには、通信プロセス(スレッド)の番号(Srv)の順に、Windows(R)の場合は2048個、Solaris /Linuxの場合は4096個の通信プロセス(スレッド)の状態がキーによって1つずつ表示されます。

 上記のスコアボードの例の場合は、通信プロセス(スレッド)が以下の状態であることを意味します。

 通信プロセス(スレッド)の状態を示すスコアボードのキーとその意味を以下に示します。

スコアボードのキー

意味

"_" Waiting for Connection

待機中


"S" Starting up

通信プロセスの生成中

"R" Reading Request

リクエストの読込み中

"W" Sending Reply

リクエストの応答中

"K" Keepalive (read)

Keep-Alive接続中

"D" DNS Lookup

DNSでホスト名を検索中

"C" Closing connection

コネクションクローズ中

"L" Logging

ログファイルの書込み中

"G" Gracefully finishing

− (注)

"I" Idle cleanup of worker

− (注)

"." Open slot with no current process

未起動

注)Interstage HTTP Serverでは、サポートしていないため、無効です。

通信プロセス(スレッド)ごとの動作状態

 通信プロセス(スレッド)ごとの動作状態が以下の例のように表示されます。

 上記で表示された各項目の意味を以下に示します。

項目名

意味

備考

Srv (Child Server number - generation)

通信プロセス(スレッド)の番号 - 再起動した回数

(注1) (注2)

PID (OS process ID)

通信プロセスのプロセスID

(注3)

Acc (Number of accesses this connection / this child / this slot)

Number of accesses this connection

同一コネクション内でのアクセス数

(注1)

this child

通信プロセス(スレッド)あたりの総アクセス数

this slot

通信プロセス(スレッド)あたりの総アクセス数

M (Mode of operation)

通信プロセス(スレッド)の状態 (“通信プロセス(スレッド)の状態”を参照)

 


CPU (CPU usage, number of seconds)

CPU消費時間(秒)

(注1)

SS (Seconds since beginning of most recent request)

最新リクエストからの経過時間(秒)

(注1)

Req (Milliseconds required to process most recent request)

最新リクエストの処理時間(ミリ秒)

(注1) (注3)

Conn (Kilobytes transferred this connection)

同一コネクション内での転送量(Kバイト)

(注1)

Child (Megabytes transferred this child)

通信プロセス(スレッド)あたりの総転送量(Mバイト)

(注1)

Slot (Total megabytes transferred this slot)

通信プロセス(スレッド)あたりの総転送量(Mバイト)

(注1)

Client

クライアントまたはプロキシサーバなどのIPアドレス

(注1)

VHost

最新リクエストを受け付けたWebサーバのホスト名

(注1) (注4)

Request

最新リクエストの内容

(注1)

注1)サーバステータス情報の拡張表示を行う場合(環境定義ファイル(httpd.conf)のExtendedStatusディレクティブに“On”を指定した場合)に表示されます。
注2)Interstage HTTP Serverでは、再起動処理をサポートしていないため、“再起動した回数”は無効です。常に“0”と表示されます。
注3)Windows(R)の場合は、無効です。常に“0”と表示されます。
注4)Windows(R)の場合は、無効です。常に“(unavailable)”と表示されます。

設定方法

 サーバステータスの監視機能は、環境定義ファイル(httpd.conf)で設定します。設定方法については、“サーバステータスの監視”を参照してください。


 サーバステータス監視機能を運用する場合、ネットワーク上の悪意のある人(またはマシン)がそのサーバステータスをのぞき見る脅威があります。このような脅威に備え、以下のように設定することをお勧めします。

運用手順

 サーバステータスの監視機能を運用する場合、クライアントからWebブラウザで任意のURLにアクセスすることで、上記の表示内容の動作状態を表示します。

URLの形式

http://ホスト名:ポート番号/パス


 ホスト名
 Webサーバのホスト名またはIPアドレス。
 ポート番号
 ポート番号。ホストのポート番号が80である場合は、省略可(省略する場合、コロン(:)は不要)。
 パス
 環境定義ファイル(httpd.conf)の<Location>セクションで設定したURL。

表示例


 Webブラウザ(クライアント)でWebサーバのIPアドレス“192.168.1.1”と<Location>セクションに指定したURL“/server-status”を指定して、サーバステータス情報を表示する場合


 Webブラウザ(クライアント)でWebサーバのIPアドレス“192.168.1.1”と<Location>セクションに指定したURL“/server-status”を指定して、サーバステータス情報を表示する場合


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