Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編)
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26.6 ijsrestore
名前
ijsrestore − IJServerの資源のリストア・移入
形式
ijsrestore -d directory [-h host_table]
機能説明
ijsrestoreコマンドは、IJServerの資源をIJServerの運用環境にリストア・移入します。
リストア先にIJServerの資源が存在する場合は、削除した後にリストア・移入します。そのため、バックアップ対象外のログファイルなどはリストア・移入を行うと削除されます。
以下に、本コマンドの引数を説明します。
-d directory
IJServer資源をバックアップしたディレクトリ名を絶対パスで指定します。
指定したディレクトリが存在しない場合、もしくはディレクトリでない場合は、エラーとなります。
-h host_table
以下の場合は、移入時に、IPアドレスを変換する必要があります。
- スタンドアロンサーバである場合、かつ
- IJServerとWebサーバを分離して運用している場合、かつ
- 移入元と移入先で、ServletコンテナやWebサーバのIPアドレスが異なる場合
このような場合、変更前と変更後のIPアドレスを記述したファイル名(絶対パス)を指定します。本指定により、移入処理時に、ServletコンテナやWebサーバのIPアドレスを自動的に変換することができます。
変換対象のIPアドレスはInterstage管理コンソールの以下の項目です。
- [ワークユニット] > “ワークユニット名” > [環境設定] > [詳細設定] > [Webサーバコネクタ(コネクタ)設定] > [要求を受け付けるWebサーバのIPアドレス]
- [ワークユニット] > “ワークユニット名” > [環境設定] > [詳細設定] > [Servletコンテナ設定] > [ServletコンテナのIPアドレス]
- [Webサーバ] > “Webサーバ名” > [Webサーバコネクタ] > “ワークユニット名” > [環境設定] > [ServletコンテナのIPアドレス:ポート番号]
指定するファイルは、以下のように記述します。
−コメント行には、各行の先頭にハッシュマーク(#)を記述します。
−半角スペース、タブは、無視します。
(変換前のIPアドレス) > (変換後のIPアドレス) [(IJServerワークユニット名)]
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変換前のIPアドレス:移入元の環境でのServletコンテナやWebサーバのIPアドレスを指定します。
変換後のIPアドレス:移入後の環境でのServletコンテナやWebサーバのIPアドレスを指定します。
IJServerワークユニット名:特定のIJServerに対してのみIPアドレスの変換をしたい場合に、対象とするIJServerワークユニット名を指定します。省略した場合にはすべてのIJServerに対してIPアドレスの変換を行います。
例)IPアドレスを以下のように変換する場合
−変換前:IPアドレス“192.168.0.1”、変換後:IPアドレス“192.168.0.3”
−変換前:IPアドレス“192.168.0.2”、変換後:IPアドレス“192.168.0.4”、変換対象IJServer:“IJServer01”
192.168.0.1 > 192.168.0.3
192.168.0.2 > 192.168.0.4 IJServer01 |
注意事項
- 本コマンドは、管理者権限で実行してください。
- 本コマンドは、Interstageを停止した状態で実行してください。
- 本コマンドを実行する前に、Interstageセットアップ資源(注)、コンポーネントトランザクションサービス資源、CORBAサービス資源とJ2EE共通資源のリストアを行う必要があります。
注) Interstage Application Server Enterprise Edition、Interstage Application Server Standard-J Editionの場合のみ。
- Interstage 8.0以前のIJServer資源をリストアする場合には、事前にTomcat4.1ベースのServletサービスがインストールされている必要があります。
- Interstage HTTP Serverを使用して運用していた環境からリストアを行う場合は、本コマンドを実行する前に、Interstage HTTP Serverの資源のリストアを行ってください。
- Interstage 8.0以前のバージョンで、Webサーバコネクタのログ出力先をデフォルトで設定していた環境から資源を移入した場合、ログ出力先は以下のようになります。

Interstageインストールディレクトリ\F3FMjs5\logs\jk2\FJapache

/opt/FJSVjs5/logs/jk2/FJapache
- 本コマンドは、ijsbackup実行時と同じディレクトリにInterstage Application Serverがインストールされた環境で実行してください。
- -h オプションを指定してIPアドレスを変更する場合、変換前のIPアドレスに同じIPアドレスを複数行記述した時は、IPアドレスの変換はエラーになります。
- -h オプションを指定してIPアドレスを変更する場合、変換前のIPアドレスにWebサーバやServletコンテナで使用されていないIPアドレスが指定されている時は、変換対象となるIPアドレスがみつからないため、IPアドレスの変換は行いません。
- -h オプションを指定してIPアドレスを変更する場合、変換が正常に行われた時は、IJServer10141の更新情報メッセージが出力されます。
- “サーバ上の任意の位置で実行するWebアプリケーション”は、ijsrestoreコマンドではリストアされません。別途、リストアしてください。なお、Webアプリケーションの展開先はIJServerの定義情報に定義されていますので、バックアップ元と同じパスにWebアプリケーションをリストアしてください。
- セションリカバリ機能使用時、以下の項目はIPアドレスの変換対象になりませんので、必要に応じて値を更新してください。
- Interstage管理コンソールの[ワークユニット] > “ワークユニット名” > [環境設定] > [詳細設定] > [セションリカバリ設定] > [セションのバックアップ先Session Registry Serverのアドレス:ポート]
使用例

IJServer資源を“X:\Backup”ディレクトリからリストアします。
C:\Interstage\bin\ijsrestore -d X:\Backup |

IJServer資源を“/backup”ディレクトリからリストアします。
/opt/FJSVj2ee/bin/ijsrestore -d /backup |
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