NAS上に存在するデータのバックアップ方法を説明します。
テープサーバ上のコマンドラインからの要求(コマンドライン)
以下のバックアップコマンドの詳細は『Tivoli Storage Manager for Solaris 管理者ガイド』で、「NASファイル・サーバに対するオペレーションでのNDMPの使用」の「NDMPを使用したNASファイル・サーバーのバックアップおよびリストア」と、『Tivoli Storage Manager for Solaris 管理者解説書』で、「BACKUP NODE」の説明をご覧ください。
# cd /opt/tivoli/tsm/client/ba/bin # ./dsmadmc -id=<TSMの管理者ID> -password=<TSM管理者パスワード> backup node <ノード名> <NASボリューム名> toc=<TOC取得指示> |
TSMの管理者ID
TSMの管理者IDを指定します。
TSM管理者パスワード
TSM管理者パスワードを指定します。
ノード名
「9.1.2.1 NASバックアップのための設定」の8.で作成したNASバックアップ用ノード名です。
バックアップ対象が存在するNAS装置に対応するノード名を指定します。
NASボリューム名
バックアップを指示するデータが存在するNASボリュームの名前です。
バックアップ対象がNASディレクトリの場合は「9.1.2.2 NASディレクトリ単位バックアップを実施する場合の設定」で作成した仮想ファイルスペースマッピング名を指定します。
TOC取得指示
本バックアップコマンドで取得したデータを、ディレクトリ単位またはファイル単位でリストアする場合はTOCを取得する必要があります。
TOC取得を指示する場合の種別を説明します。
「toc=yes」 : NASバックアップ中にTOC取得を指示します。
ただし、TOC取得が失敗すると、バックアップ処理は失敗します。
「toc=no」 : NASバックアップ中にTOCを取得しない事を指示します。
ボリューム単位でのみリストアする場合はTOCは必要ありませんので、本パラメーターを指定します。
「toc=preferred」 : NASバックアップ中にTOC取得を指示します。
ただし、TOC取得が失敗しても、バックアップ処理は失敗しません。「toc=preferred」はデフォルトです。
以下にTSMの管理者IDに「admin」、TSM管理者パスワードに「admnpass」、ノード名に「NASHOST1_NAS_NODE」、NASボリューム名に「/vol/vol1」、TOC取得指示に「no」の場合の例を示します。
# cd /opt/tivoli/tsm/client/ba/bin # ./dsmadmc -id=admin -password=admnpass backup node NASHOST1_NAS_NODE /vol/vol1 toc=no |
TSM Web バックアップ/アーカイブ クライアントからの要求(GUI)
TSM Web バックアップ/アーカイブ クライアント(GUI)からのバックアップ要求方法を説明します。
バックアップ方法の詳細は、『Tivoli Storage Manager for Windows バックアップ/アーカイブ・クライアント インストールとユーザーのガイド』または『Tivoli Storage Manager for UNIX and Linux バックアップ/アーカイブ・クライアント インストールとユーザーのガイド』で、「データのバックアップ」の「NAS ファイル・システムのバックアップ」の「WebクライアントGUIを使用したNASファイル・システムのバックアップ」を参照してください。
以下に、"/vol/vol1"をバックアップする例を説明します。
TSM Webクライアントの起動
WebブラウザからTSM Webクライアントにアクセスします。
詳細は、「9.1.2.4 TSM Webバックアップ/アーカイブ・クライアントの設定」を参照してください。
「IBM Tivoli Storage Manager」GUI画面で「バックアップ」ボタンをクリックします。
「IBM Tivoli Storage Manager - [バックアップ]」GUI画面からバックアップ指示します。
TAPESERVER1_NAS_NODE配下にある、/vol/vol1を選択します。
[バックアップ]ボタンをクリックします。
処理が完了した後、処理完了画面を閉じます。