以下の手順で、Storageサーバ業務をセットアップします。
アプリケーションの状態を示すコードを設定します。
以下のファイルを開き、MonitorProgramで決められているアプリケーションの状態を示すコードを設定します。状態を示すコードは、お使いのVERITAS Cluster Serverのマニュアルで確認してください。
ファイル名 | 設定するコード |
---|---|
/opt/FJSVswstf/cluster/smgr_vstart_OK | ONLINEを示すコード |
/opt/FJSVswstf/cluster/smgr_vstop_OK | OFFLINEを示すコード |
例
VERITAS Cluster Server 5.0での設定例
ファイル名 | 変更前 | 変更後 |
---|---|---|
/opt/FJSVswstf/cluster/smgr_vstart_OK | exit 1 | exit 110 |
/opt/FJSVswstf/cluster/smgr_vstop_OK | exit 0 | exit 100 |
ポイント
クラスタセットアップを実施する、プライマリノードおよびセカンダリノードの全ノードに対して実施してください。
システムを再起動します。
プライマリノード、セカンダリノードを再起動します。AdvancedCopy Managerのインストールの延長でシステムの再起動を実施した場合には、次の手順に進みます。
事前準備の確認をします。
設定するサービスグループについて、「3.3 項目の確認」の各項目を確認します。
プライマリノードで共有ディスクをマウントします。
AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクを、プライマリノードでマウントします。
業務を停止します。
VERITAS Cluster Serverの機能を利用して、Storageサーバ業務を既存のサービスグループに追加する場合、該当サービスグループを停止します。
ユーザーサービスグループの停止方法は、『VERITAS Cluster Server User's Guide』を参照してください。
# hagrp -offline ユーザーサービスグループ -sys システム名 |
システム名は、ユーザーサービスグループが起動されているノード名
ポート番号を登録します。
事前準備した業務用通信デーモンのポート番号を/etc/servicesに以下のサービス名で登録します。OSのviコマンドなどを使用して/etc/servicesに登録してください。
業務用通信デーモン:stgxfws_論理ノード名
注意
プライマリノード、すべてのセカンダリノードで同じポート番号を登録してください。
プライマリノードでクラスタセットアップコマンドを実行します。
AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクに他のユーザーがアクセスしないようにした上で、プライマリノードにおいて次のクラスタセットアップコマンドを実行します。
入力例)
# /opt/swstorage/bin/stgclset_hpvcs -k Primary -m /STGAGTMNT -n nodeAGT -s agent_service |
コマンドの詳細は、「8.2.6 stgclset_hpvcs(HP版VERITAS Cluster Server 環境設定コマンド)」を参照してください。
セットアップ対象を確認します。
コマンドで指定した論理ノードに関する情報が表示されます。表示された内容を確認の上、Enterキーを押します。
# /opt/swstorage/bin/stgclset_hpvcs -k Primary -m /STGAGTMNT -n nodeAGT -s agent_service AdvancedCopy Manager settings are as follows. Cluster system : VERITAS Cluster Server Node type : Primary Mount point : /STGAGTMNT Node name : nodeAGT Service : agent_service Function : Server Do you want to continue with setting of AdvancedCopy Manager cluster? [default:y] |
クラスタ環境設定処理を中断する場合は“n”、処理を継続する場合は“y”を入力するかそのままEnterキーを押します。
プライマリノードのクラスタセットアップコマンドを終了します。
クラスタセットアップコマンドの完了画面が表示されます。
swstf8100 プライマリノードのクラスタ設定は正常に終了しました。引き続きセカンダリノードのクラスタ環境を作成してください。 # |
プライマリノードで共有ディスクをアンマウントします。
AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクをプライマリノードでアンマウントします。
セカンダリノードで共有ディスクをマウントします。
AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクを、セカンダリノードでマウントします。
セカンダリノードでクラスタセットアップコマンドを実行します。
AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクに他のユーザーがアクセスしないようにした上で、セカンダリノードにおいて次のクラスタセットアップコマンドを実行します。
入力例)
# /opt/swstorage/bin/stgclset_hpvcs -k Secondary -m /STGMGRDISK |
コマンドの詳細は、「8.2.6 stgclset_hpvcs(HP版VERITAS Cluster Server 環境設定コマンド)」を参照してください。
セットアップ対象を確認します。
コマンドで指定した論理ノードに関する情報が表示されます。表示された内容を確認の上、Enterキーを押します。
# /opt/swstorage/bin/stgclset_hpvcs -k Secondary -m /STGAGTMNT AdvancedCopy Manager settings are as follows. Cluster system : VERITAS Cluster Server Node type : Secondary Mount point : /STGAGTMNT Node name : nodeAGT Service : agent_service Function : Server Do you want to continue with setting of AdvancedCopy Manager cluster? [default:y] |
クラスタ環境設定処理を中断する場合は“n”、処理を継続する場合は“y”を入力するかそのままEnterキーを押します。
セカンダリノードのクラスタセットアップコマンドを終了します。
クラスタセットアップコマンドの完了画面が表示されます。
swstf8101 セカンダリノードのクラスタ設定は正常に終了しました。 # |
セカンダリノードで共有ディスクをアンマウントします。
AdvancedCopy Manager共有データ用の共有ディスクをセカンダリノードでアンマウントします。
サービスグループの作成/登録
VERITAS Cluster Serverの機能を利用して、ユーザーサービスグループを作成し、登録します。
AdvancedCopy Managerのリソースとして以下のタイプを追加してください。
Application
StartProgramには“/opt/FJSVswstf/cluster/clproc/vcsStart_論理ノード名”を指定してください。
StopProgramには、“/opt/FJSVswstf/cluster/clproc/vcsStop_論理ノード名”を指定してください。
MonitorProgramには、“/opt/FJSVswstf/cluster/clproc/vcsMoni_論理ノード名”を指定してください。
MountPoint
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクを登録してください。
IP
AdvancedCopy Manager用の論理IPアドレスを登録してください。すでに業務で使用している論理IPアドレスを使用する場合、新規に登録する必要はありません。
Applicationは、MountPointとIPの後にオンラインになるよう、依存関係を設定してください。
ユーザーサービスグループおよびリソースの作成/登録方法は、『VERITAS Cluster Server User's Guide』を参照してください。
VERITAS Cluster Serverのコマンドによるユーザーサービスグループおよびリソースの作成/登録例は以下のとおりです。本例では、ユーザーサービスグループ名を“STGMGRSRV”、運用系ノード名を“node1”、待機系ノード名を“node2”、リソース(アプリケーション)名を“AdvancedCopy_Manager_appl”とします。
VCS定義ファイルを別名で保存します。(すべてのノードで実行してください)
# mv /etc/VRTSvcs/conf/config/main.cf /etc/VRTSvcs/conf/config/main.cf.bk |
VCSの設定を読込み/書込み可能な状態にします。
# haconf -makerw |
フェイルオーバ時に使われるシステムのリストを設定します。
すでに、ユーザーサービスグループで設定されている場合は、設定する必要はありません。
以下のコマンドで確認します。
# hagrp -display STGMGRSRV -attribute SystemList # hagrp -display STGMGRSRV -attribute AutoStartList |
ユーザーサービスグループを新規作成します(すでに、ユーザーサービスグループで設定されている場合は、不要です)。システム優先度は運用系、待機系の順番になります。
# hagrp -add STGMGRSRV # hagrp -modify STGMGRSRV SystemList node1 0 node2 1 # hagrp -modify STGMGRSRV AutoStartList node1 node2 |
アプリケーションを登録します。
リソース(アプリケーション)をユーザーサービスグループに登録します。
# hares -add AdvancedCopy_Manager_appl Application STGMGRSRV |
リソースをEnableにします。
# hares -modify AdvancedCopy_Manager_appl Enabled 1 |
StartProgram, StopProgram, MonitorProgramを起動させるスーパーユーザー(root)を設定します。
# hares -modify AdvancedCopy_Manager_appl User root
起動用アプリケーションを設定します。
論理ノード名がnodeagtの場合、起動用アプリケーションのパスは“/opt/FJSVswstf/cluster/clproc/vcsStart_nodeagt”になります。
# hares -modify AdvancedCopy_Manager_appl StartProgram /opt/FJSVswstf/cluster/clproc/vcsStart_nodeagt |
停止用アプリケーションを設定します。
論理ノード名がnodeagtの場合、停止用アプリケーションのパスは“/opt/FJSVswstf/cluster/clproc/vcsStop_nodeagt”になります。
# hares -modify AdvancedCopy_Manager_appl StopProgram /opt/FJSVswstf/cluster/clproc/vcsStop_nodeagt |
監視用アプリケーションを設定します。
論理ノード名がnodeagtである場合、監視用アプリケーションのパスは“/opt/FJSVswstf/cluster/clproc/vcsMoni_nodeagt”になります。
# hares -modify AdvancedCopy_Manager_appl MonitorProgram /opt/FJSVswstf/cluster/clproc/vcsMoni_nodeagt |
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウント情報を登録します。本例では、リソース(マウント)名を“AdvancedCopy_Manager_mount”、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイントを“/STGMGRDISK”とします。
リソースをユーザーサービスグループに登録します。
# hares -add AdvancedCopy_Manager_mount Mount STGMGRSRV |
リソースをEnableにします。
# hares -modify AdvancedCopy_Manager_mount Enabled 1 |
リソースにマウントポイントを設定します。
# hares -modify AdvancedCopy_Manager_mount MountPoint /STGMGRDISK |
マウントするブロックデバイスを設定します。本例では、共有ディスクのブロックデバイスを“/dev/dsk/c2t0d0s4”とします。
# hares -modify AdvancedCopy_Manager_mount BlockDevice /dev/dsk/c2t0d0s4 |
共有ディスクのファイルシステムタイプを設定します。本例では、ファイルシステムタイプをvxfsとします。
# hares -modify AdvancedCopy_Manager_mount FSType vxfs |
論理アドレスを登録します。
すでに、ユーザーサービスグループで設定されている場合は、設定する必要はありません。
本例では、リソース(IPアドレス)名を“sybase_ip”とします。
リソースをユーザーサービスグループに登録します。
# hares -add sybase_ip IP STGMGRSRV |
リソースをEnableにします。
# hares -modify Sybase_ip Enabled 1 |
デバイスを設定します。本例では、デバイスをhme0とします。
# hares -modify Sybase_ip Device hme0 |
アドレスを設定します。本例では、IPアドレスを“10.10.10.10”とします。
# hares -modify sybase_ip Address "10.10.10.10" |
リソースの依存関係を指定します。
# hares -link AdvancedCopy_Manager_appl AdvancedCopy_Manager_mount # hares -link AdvancedCopy_Manager_appl sybase_ip |
VCSの設定を反映し、読取り専用に設定します。
# haconf -dump -makero |
業務とAdvancedCopy Managerを起動します。
VERITAS Cluster Serverの機能を利用して、新規に作成したユーザーサービスクループまたは手順5で停止したユーザーサービスグループを起動します。
ユーザーサービスグループの起動方法は、『VERITAS Cluster Server User's Guide』を参照してください。
VERITAS Cluster Serverのコマンドによるユーザーサービスグループの起動例は以下のとおりです。本例では、ユーザーサービスグループ名を“STGMGRSRV”、運用系ノード名を“node1”とします。
# hagrp -online STGMGRSRV -sys node1 |
環境のバックアップを行います。
不測の事態に備え、以下の環境のバックアップを行います。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク上のデータ
OSのcpコマンドなどを使用して、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク上の以下のディレクトリをバックアップしてください。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント/etc
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのマウントポイント/var
Storageサーバ業務の環境を作成します。
AdvancedCopy ManagerのGUIなどを利用して、Storageサーバ業務の環境を作成します。
注意
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(HP-UX版)』を参照し、Storageサーバ業務の環境を作成してください。