リストアは、9.2.2.3 swstrestore(リストア実行コマンド)で行います。
差分スナップショット型高速バックアップ運用では、業務ボリュームからバックアップボリュームへのトラッキング処理が動作しています。
図6.6 差分スナップショット型高速バックアップ運用のトラッキング処理
リストアを実行すると、業務ボリュームからバックアップボリュームへのトラッキング状態を維持したまま、バックアップボリュームから業務ボリュームへの(通常の)OPCが起動されます。リストア用のOPCではバックアップ後の更新データのみが物理コピーされるため、バックアップの物理コピーだけでなく、リストアの物理コピー時間も短縮されます。
図6.7 バックアップボリュームから業務ボリュームへのリストア
業務ボリュームとバックアップボリュームの間でトラッキング処理が行われている場合、その他のボリュームへのリストアを実行することはできません。その他のボリュームへリストアを行う前に以下の作業を実施する必要があります。
業務ボリュームからバックアップボリュームへのOPC物理コピーが実行中の場合はその完了を待つ。
トラッキング処理を9.2.2.12 swstcanceltrk(トラッキングキャンセルコマンド)によって停止する。
図6.8 その他のボリュームへのリストア
注意
トラッキング処理を停止した場合、次回の差分スナップショット型高速バックアップでは業務ボリュームの全データが物理コピーされます。