AdvancedCopy Managerのエージェントのインストールについて説明します。
インストールの種類
インストールには、以下の2種類の方法があります。
カスタムインストール
デフォルトインストール
カスタムインストールとデフォルトインストールについて以下に説明します。
カスタムインストール
各インストール情報(インストール先/スタートアップアカウント名/各サービスに使用するポート番号など)を、画面に入力して行うインストール方法です。
デフォルトインストール
デフォルトインストール情報を使用してインストールする方法です。画面による入力作業が省略できます。
デフォルトインストール情報
【インストール先】
プログラムディレクトリ
<システムドライブ>:\Win32app\AdvancedCopyManager\ |
環境設定ディレクトリ
<システムドライブ>:\Win32app\AdvancedCopyManager\ |
作業用ディレクトリ
<システムドライブ>:\Win32app\AdvancedCopyManager\ |
【スタートアップアカウント名】
アカウント名: acmuser
パスワード: acmuser (Windows Server 2008またはWindows Server 2008 R2の場合、acm!123)
注意
OSのセキュリティポリシーによって、上記のアカウントまたはパスワードが使用できない場合は、カスタムインストールを用いて、インストールしてください。
【各サービスに用いるポート番号】
通信サービス: 1226
エラーチェック
デフォルトインストール情報は、自動的に以下のエラーチェックが行われます。
エラーチェックで、エラーが検出された場合、警告ダイアログが表示され、[ようこそ]画面(インストールオプションの選択画面)に戻ります。
【インストール先】
インストールに必要なディスク容量が空いていること。
【アカウント名/パスワード】
デフォルトのアカウント名がシステムにすでに存在する場合、パスワードがデフォルトのパスワードと一致していること。
注) デフォルトのアカウント名がシステムに存在しない場合、デフォルトのアカウント名およびパスワードで新規ユーザーが作成されます。
【ポート番号】
デフォルトのポート番号が他で使用されていないこと。
注意
AdvancedCopy Managerのサービス名を別名(エイリアス)で定義している場合、警告ダイアログが表示され、ポート番号の登録が行われません。[OK]ボタンをクリックすると、インストール処理が継続されます。
参照
Storageサーバをクラスタ運用する場合
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager クラスタ適用ガイド』の「AdvancedCopy Managerエージェント機能のインストール方法」を参照してください。
データベースとAdvancedCopy Managerのエージェントの組み合わせ
Windows Server 2008 にインストールできるAdvancedCopy Managerのエージェントは、以下の3種類です。
AdvancedCopy Manager (32bit) for Windows Server 2008(x86,x64)
AdvancedCopy Manager (64bit) for Windows Server 2008(x64)
AdvancedCopy Manager (64bit) for Windows Server 2008 for Itanium-Based Systems
データベースによって、インストールするAdvancedCopy Managerのエージェントとの組み合わせが異なります。
Symfoware Serverデータベースのバックアップとリストアを行うサーバには、AdvancedCopy Manager(32bit) for Windows Server 2008(x86,x64)がインストールされます。
Exchange Server 2007データベースのバックアップとリストアを行うサーバには、AdvancedCopy Manager(64bit) for Windows Server 2008(x64)がインストールされます。
Windows Server 2008 R2にインストールできるAdvancedCopy Managerのエージェントは、以下の2種類です。
AdvancedCopy Manager (32bit) for Windows Server 2008 R2
AdvancedCopy Manager (64bit) for Windows Server 2008 R2
Symfoware Serverデータベースのバックアップとリストアを行うサーバには、AdvancedCopy Manager(32bit) for Windows Server 2008 R2をインストールしてください。
スタートアップアカウントの決定
AdvancedCopy Managerを新規にインストールする場合、どのユーザーを“スタートアップアカウント”として使用するかの問い合わせがあります。この時に指定したユーザーは、AdvancedCopy Managerの各種サービスを起動するときのアカウントとして使用されます。すでに存在するユーザーをスタートアップアカウントとして指定する場合、そのユーザーが、以下の条件を満たしていることをあらかじめ確認しておいてください。
ローカルコンピュータのAdministratorsグループに所属していること
無期限パスワードが設定されていること
なお、AdvancedCopy Managerのインストール時に指定したスタートアップアカウントがAdministratorsグループに所属していない場合は、自動的にAdministratorsグループに所属させます。
また、スタートアップアカウントは、AdvancedCopy Managerの各種サービスの起動アカウントとして使用するため、以下の権限がインストール時に付加されます。
サービスとしてログオン
オペレーティングシステムの一部として機能
クォータの追加
プロセスレベルトークンの置き換え
注意
アカウント名とパスワードには、以下の条件があります。
オペレーティングシステムで指定できるユーザー名、パスワード
インストールの流れを以下に示します。
以下の手順でAdvancedCopy Managerのエージェントのインストールを行います。
ログオンします。
AdvancedCopy Managerをインストールするシステムにログオンします。ログオンの際は導入する端末のAdministrator権限を持つユーザーでログオンしてください。
Windows版 AdvancedCopy ManagerのCD-ROM(エージェントプログラム)をCD-ROMドライブに挿入します。この後、以下の初期画面が表示されます。[ストレージサーバ用機能をインストールする]をクリックします。
以下の画面で、ExchangeServer2007連携オンラインバックアップ機能を使用するか選択してください(Windows Server 2008 x64またはWindows Server 2008 R2の場合)。
Windows Server 2008 x64
ExchangeServer2007連携オンラインバックップ機能を使用する場合
チェックボックスをONにしてください。
ExchangeServer2007連携オンラインバックアップ機能の使用が可能ですが、Symfoware連携機能の使用が制限されます。
Symfoware連携機能を使用する場合
チェックボックスをOFFにしてください。
Symfoware連携機能の使用が可能ですが、ExchangeServer2007連携オンラインバックアップ機能の使用が制限されます。
ExchangeServer2007連携オンラインバックップ機能、Symfoware連携機能のどちらも使用しない場合
チェックボックスをONにしてください。
Windows Server 2008 R2
Symfoware連携機能を使用する場合
チェックボックスをOFFにしてください。
Symfoware連携機能を使用しない場合
チェックボックスをONにしてください。
なお、Windows Server 2008 R2では、ExchangeServer2007連携オンラインバックアップ機能を利用できません。
次の画面が表示されますので、表示されている内容を確認の上、[次へ]ボタンをクリックしてください。
[使用許諾契約]画面で、使用許諾の契約を行います。
表示されている内容を確認の上、[はい]ボタンをクリックしてください。
[ようこそ]画面で、インストールオプション(デフォルトまたはカスタム)を選択します。
[デフォルト]を選択した場合
以下の画面のインストール情報の設定が省略できます。(手順6~手順8の設定不要)
[インストール先の指定]画面
[スタートアップアカウントの登録]画面
[ポート番号の登録]画面
省略された画面のデフォルトインストール情報については、自動的にエラーチェックが行われます。
エラーが検出された場合
警告ダイアログが表示され、本画面に戻ります。
エラーが検出されなかった場合
[ファイル コピーの開始]画面が表示されます。
デフォルトインストール情報およびエラーチェックの内容については、4.1.4 インストールを参照してください。
[カスタム]を選択した場合
各インストール画面において、インストール情報の設定が必要です。
手順7以降の表示画面に従って、必要な情報を入力してください。
インストール先の指定を行います。
デフォルトで表示されているディレクトリ以外のディレクトリにインストールする場合は[参照]ボタンをクリックし、インストール先ディレクトリを変更してください。すべてのディレクトリの指定が完了した後、[次へ]ボタンをクリックしてください。インストール先のディレクトリには、空白を含むディレクトリ名(たとえばProgram Filesなど)は指定しないでください。
[参照]ボタンをクリックした場合は以下の画面が表示されます。
[スタートアップアカウントの登録]画面で、サービスのスタートアップアカウントを入力します。
Administratorsグループに所属するアカウントとパスワードを入力し、[次へ]ボタンをクリックしてください。アカウント名とパスワードには、以下の条件があります。
オペレーティングシステムで指定できるアカウント名、パスワード
注意
Winodws Server 2008またはWindows Server 2008 R2の場合
JIS X 0213:2004(以降、JIS2004と記述)で追加された環境依存文字(Unicode)はアカウント名に使用できません。
スタートアップアカウントについては、「4.1.4.1 事前準備」を参照してください。
なお、システムに登録されていないアカウント名を入力した場合は、新規アカウントとしてシステムに登録します。このとき、登録するアカウントに対して、自動的に無期限パスワードを設定し、ローカルコンピュータのAdministratorsグループに所属させます。また、以下のユーザー権限を自動的に設定します。
サービスとしてログオン
オペレーティングシステムの一部として機能
クォータの追加
プロセスレベルトークンの置き換え
参照
スタートアップアカウントのパスワード変更方法は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「スタートアップアカウントの変更について」を参照してください。
[ポート番号の登録]画面で、サービスに割り当てるポート番号を入力します。
推奨値から変更する場合は、以下の範囲で入力します。
5001以上、65535以下
最初に表示されている数値は非クラスタ環境での推奨値であり、必ずしも一意ではありません。
クラスタ運用する場合は、すべてのポート番号を上述の範囲に変更してください。
ポート番号の入力が完了した後、[次へ]ボタンをクリックしてください。なお、指定したポート番号がほかで割り当てられている場合は、再度、本画面が表示されます。
なお、AdvancedCopy Managerのサービス名を別名(エイリアス)定義している場合は、以下の画面が表示され、上記画面で指定したポート番号は無視されます。インストール処理は継続されます。
手動でポート番号を設定する場合は、以下のファイルを編集してください。
C:\WINDOWS\system32\drivers\etc\Services |
[ファイル コピーの開始]画面で、設定内容を確認します。
設定内容に誤りがなければ、[次へ]ボタンをクリックしてください。設定内容を変更する場合は、[戻る]ボタンをクリックしてください。
コピー処理が開始されます。
コピー中は、[セットアップステータス]画面により、進行状態が把握できます。
インストーラを終了します。
インストール処理を完了させるため、[完了]ボタンをクリックします。