ジョブの構成設計にもとづいて、バッチアプリケーションを設計します。
バッチアプリケーションの設計時のポイントについて説明します。
生産性を考慮した設計
異常検出時におけるトラブル調査を考慮した設計
また、以下の観点での設計が必要です。
マルチジョブコントローラを使用する場合の設計
生産性を考慮した設計
バッチアプリケーションの生産性の向上のために、以下を観点にして設計することを推奨します。
処理の共通部品化
入力パラメタ、環境変数によるデータや処理の切り分け
複数のバッチアプリケーションで共用できる処理が存在する場合は、共通処理をバッチアプリケーションとは別のプログラム(サブプログラム)にします。これにより、処理を部品化でき、バッチアプリケーション開発の生産性を向上できます。
同じバッチアプリケーションで、部分的に異なった処理を行いたい場合などは、アプリケーションのインタフェースの“入力パラメタ”および“環境変数”を利用します。入力パラメタや環境変数に処理の切り分けに必要な情報を指定し、バッチアプリケーションでこの情報を取り込みます。これにより、部分的に異なった処理を同じバッチアプリケーションのソースプログラムに書き込むことができ、バッチアプリケーションの汎用性が向上します。
異常検出時におけるトラブル調査を考慮した設計
バッチアプリケーションで異常を検出したときのトラブル調査を容易にするため、以下を観点にして設計することを推奨します。
異常検出時における調査情報の取得
バッチアプリケーションで検出した各種異常については、異常の原因となったエラー情報をファイルもしくはジョブログに出力することをお勧めします。ジョブログに出力する場合は、バッチアプリケーションの標準出力または標準エラー出力に、異常の原因となった情報を出力します。
ジョブログへ出力できる標準出力および標準エラー出力のデータ長には上限があります。詳細は、“2.5.2.3 COBOLアプリケーションの注意事項”、“2.5.3.3 C言語アプリケーションの注意事項”または“2.5.4.3 コマンド/スクリプトの注意事項”を参照してください。