受信するリクエストメッセージサイズ(添付ファイルおよびSOAPメッセージ込み)の上限指定
下記の方法で、Webサービスで受け付けるリクエストのサイズ(添付ファイルおよびSOAPメッセージの合計)を制限できます。
Webサービスを運用するIJServerクラスタのJava VMオプションで、以下のシステムプロパティを指定してください。
com.sun.xml.ws.transport.http.servlet.ServletConnectionImpl.maxRequestLength
処理を受け付ける最大のリクエストのサイズをbyte単位で指定してください。負の値、不正な値、またはint型の範囲を超えた値が指定された場合は、制限は無効(無制限)になります。
例
IJServerクラスタ 「MyIJServer」で運用されるWebサービスで処理するリクエスト上限サイズを1Mbyte(1048576byte)に制限する場合の設定例
> asadmin create-jvm-options --target MyIJServer -Dcom.sun.xml.ws.transport.http.servlet.ServletConnectionImpl.maxRequestLength=1048576
Command create-jvm-options executed successfully.
注意
処理されるリクエストサイズは、Webサーバによって制限される場合もあります。詳細は、「Interstage HTTP Server 運用ガイド」を参照してください。なお、上記の指定による制限は、Webサーバによる制限が無効な場合についても有効です。
Webサービス側で発生した例外のスタックトレースをクライアントへ返信する
原因の調査を迅速に行えるように、Webサービスまたはその運用環境で発生した例外のスタックトレースを、呼出元のWebサービスクライアントに返信することができます。Webサービスを運用するIJServerクラスタのJavaVMオプションで、以下のシステムプロパティを指定してください。
com.sun.xml.ws.fault.SOAPFaultBuilder.enableCaptureStackTrace
任意
例
IJServerクラスタ 「MyIJServer」で運用されるWebサービスへのリクエスト元へ、例外のスタックトレースを返信する設定例
> asadmin create-jvm-options --target MyIJServer -Dcom.sun.xml.ws.fault.SOAPFaultBuilder.enableCaptureStackTrace=true
Command create-jvm-options executed successfully.
Webサービスを監視する
Web サービス処理の統計情報を追跡することができます。監視の設定は、管理コンソールまたは asadmin コマンドの configure-webservice-management を使用して行ってください。
3つのWeb サービスの監視レベル「LOW」、「HIGH」、「OFF」をサポートしています。詳細は、「11.1.12.1 configure-webservice-managementサブコマンド」を参照してください。
注意
「HIGH」は開発時および呼量が極めて少ないシステムでのトラブル調査用です。呼量が多いWebサービスでは、本設定を行うと性能の低下を招く場合がありますので指定しないでください。
「HIGH」を設定した場合には、SOAP通信メッセージがメモリに保存されるようになるため、保持するSOAP通信メッセージのサイズ分のメモリが必要です。Webサービスで受け付けるリクエストのサイズを制限し、サイズの大きいリクエスト受信時にメモリ不足が発生しないようにしてください。詳細は、「受信するリクエストメッセージサイズ(添付ファイルおよびSOAPメッセージ込み)の上限指定」を参照してください。