R/3 システムジョブの稼働実績をCSV 形式で出力することができます。稼働実績をCSV 形式で出力するには、r3statコマンドの“-v”オプションを使用します。出力されたCSV ファイルを表計算ソフトに読み込んでグラフ化すれば、ジョブの稼働実績が一目で分かります。システムの負荷分散などを検討する時に便利です。
出力される項目は、終了コード、開始日付、開始時刻、終了日付、終了時刻、およびR/3 システムジョブの名前です。
稼働実績をCSV 形式で出力する時のコマンドの使用例およびコマンドに指定するオプションと値を以下に示します。
コマンドの使用例
$ r3stat -v -f file01 example
コマンドに指定するオプションと値
“-f”オプション
“-f”オプションには、R/3 システムジョブの管理ファイルを指定します。R/3 システムジョブの管理ファイルとは、r3job ファイルまたはこのファイルを改名したファイルのことです。このファイルには、R/3 システムジョブのジョブ名とジョブ番号が管理されています。
指定した“example”
“example”は、システム導入時に登録したセション開設用情報名を指定します。
上記の例では、r3stat コマンドは、セション開設用情報“example”にしたがってSAP R/3 システムに接続し、R/3 システムジョブの管理ファイル“file01”で管理されているR/3 システムジョブについて情報を収集します。収集した情報は、CSV 形式で出力します。
注意
R/3 システムジョブの管理ファイルについての注意
R/3 システムジョブの管理ファイルは、一定期間ごとに名前を変更するか、削除してください。名前の変更や削除を行わない場合、R/3 システムジョブの管理ファイルにより、ディスクの空き容量が不足し、システムが正常に動作しなくなることがあります。
なお、R/3 システムジョブの管理ファイルは、r3exec コマンド実行時に自動的に作成されるので、改名や削除したあとに作成する必要はありません。
R/3 システムジョブの管理ファイルは、以下に格納されています。
UNIX版の場合
/var/spool/mjes/r3/r3job
Windows版の場合
Systemwalker Operation Manager インストール先ディレクトリ¥MPWALKER.JM¥Mpmjessv¥R3¥R3job
参考
SAP R/3 システム上で同時に実行できるR/3 システムジョブの数は、バックグラウンド用に割り当てられたSAP R/3 システムのWP(ワークプロセス)の数に依存します。このWP 数は、時間指定などによって動的に変化させられます。夜間はバックグラウンドのWP 数を多くして、同時に実行できるR/3 システムジョブの数を増やすとよいでしょう。WP の詳細は、SAP R/3 のドキュメントを参照してください。