本アプリケーションをコンパイルする手順を説明します。
手順は、各言語共通です。
なお、本アプリケーションは任意のディレクトリに複写して使用してください。また、複写後の環境に合わせて各ファイルをカストマイズする必要があります。
なお、本アプリケーションは、Microsoft(R) Visual C++(R)またはCOBOL97のプロジェクトを使用してコンパイルすることを前提としています。
COBOLのサンプルを使用する場合は、空白を含まないフォルダに複写してください。
以下の記号を使用して説明します。
$CURRENTは、本アプリケーションで使用するファイルが存在するフォルダを示します。
サーバアプリケーションのコンパイルはプロジェクトを使用して実施します。
>cd $CURRENT >tdc -mc tdsample1.idl ---------------(a) サーバアプリケーションのコンパイル ---(b) >isaddwudef tdsample1.wu ---(c)
(a) IDLファイルをコンパイルします。
tdcコマンドを実行することで、サーバアプリケーションを作成するうえで必要なファイルが生成されます。サーバアプリケーションの開発言語によって作成されるファイルが異なるため、tdcコマンド実行時にサーバアプリケーションの開発言語を以下に示すオプションで指定してください。
C言語:-mc
C++言語:-mvcpp
COBOL:-mcobol
なお、tdcコマンドはIDL定義をシステムに登録する機能も備えているため、すでにIDL定義が登録されている場合、tdcコマンドが異常終了します。その場合は、以下のオプションを指定してください。
-update
例:C言語の場合
>tdc -mc -update tdsample1.idl
(b) サーバアプリケーションをコンパイルします。
サーバアプリケーションのコンパイルはMicrosoft(R) Visual C++(R) または COBOL97のプロジェクトを使用して行います。コンパイルはプロジェクトのビルドを実行することにより、サーバアプリケーションの作成に必要なファイルのコンパイル、リンクを行います。
コンパイル時の注意事項については、“B.1.4 注意点”を参照してください。
また、IDLファイルの内容を変更した場合、再度 (a)のIDLファイルのコンパイルを実施した後、サーバアプリケーションのリコンパイルを実施する必要があります。
プロジェクトのビルドが正常に終了した場合、プロジェクトファイルと同じフォルダに、libtdsample1.dll、tdsample1_s.exeまたはTDSAMPLE1-INTF.dllが作成されます。
(c) ワークユニットを登録します。
isaddwudefコマンドを実行することにより、ワークユニット定義を登録します。
ワークユニット定義がすでに登録されている場合には、以下のコマンドを実行してください。
>isaddwudef -o tdsample1.wu
以下の記号を使用して説明します。
“%”は、一般ユーザ時のプロンプトを示します。
$CURRENTは、本アプリケーションで使用するファイルが存在するディレクトリを示します。
スレッドモード
%cd $CURRENT %make ----------------------------(a) %isaddwudef tdsample1.wu ---------(b)
プロセスモード
%cd $CURRENT %make -f Makefile_nt --------------(a) %isaddwudef tdsample1_nt.wu -------(b)
(a) makeコマンドを実行します。
makeコマンドを実行することにより、tdcコマンドの実行、および、サーバアプリケーションの作成に必要なファイルのコンパイル、リンクを行います。
COBOLのプロセスモードの場合、「nt」ディレクトリが作成され、「nt」ディレクトリ配下に中間ファイルが出力されるようになっています。
makeコマンドが正常に終了した場合、makeコマンドを実行したカレントディレクトリに、以下のファイルが作成されます。
言語 | スレッドモード | プロセスモード |
---|---|---|
C | libtdsample1.so | libtdsample1_nt.so |
C++ | tdsample1_s | tdsample1_s_nt |
| libtdsample1.so | libtdsample1_nt.so |
makeコマンドが失敗する場合には、以下のコマンドを実行してください。
%make clean (スレッドモード) %make -f Makefile_nt clean (プロセスモード)
(b) isaddwudefコマンドを実行します。
isaddwudefコマンドを実行することにより、ワークユニット定義を登録します。
ワークユニット定義がすでに登録されている場合には、以下のコマンドを実行してください。
%isaddwudef -o tdsample1.wu (スレッドモード)
%isaddwudef -o tdsample1_nt.wu (プロセスモード)