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Interstage Application Server セキュリティシステム運用ガイド

8.1 HTTPトンネリングを使用したHTTPデータ通信

  HTTPトンネリングは、CORBAアプリケーションにおける通常のIIOPプロトコルでのデータ通信をHTTPデータに変換することで、HTTPプロトコルでのデータ通信ができるようになります。ファイアウォールを越えるクライアント・サーバ連携を行いたいときに有効な機能です。
  さらに、HTTPトンネリングでSSLを使用することで、HTTPSプロトコルでのデータ通信が可能になり、さらに安全なクライアント・サーバ連携を実現できます。

HTTPトンネリングのしくみ

  HTTPトンネリングのしくみを以下に示します。

  クライアント側では、クライアントからサーバへのリクエスト送信において、クライアントアプリケーションの起動時にHTTPトンネリングの使用を指定することで、リクエストがHTTPデータで送信されます。

  サーバ側には、HTTPデータを受け取るためのWebサーバと、HTTPデータをIIOPデータに変換するためのHTTPゲートウェイ環境を構築する必要があります。
  サーバに送信されたリクエストは、WebサーバとHTTPゲートウェイ環境を経由することで、HTTPデータからIIOPデータに変換されます。サーバアプリケーション(CORBAアプリケーション)は、IIOPデータでリクエストを受けることができます。

  HTTPトンネリングの処理イメージを以下に示します。

CORBAアプリケーションの開発

  CORBAアプリケーションでHTTPトンネリングを使用する場合、通常のCORBAアプリケーションをそのまま使用することができます。HTTPトンネリングを使用するために、アプリケーションの再作成(再リンケージを含む)は必要ありません。

HTTPトンネリング環境の構築(HTTPゲートウェイ環境の構築)

  CORBAアプリケーションでHTTPによるデータ通信を行うには、WebサーバにHTTPゲートウェイ環境を構築する必要があります。
  HTTPゲートウェイ環境では、以下のWebサーバと連携できます。

  HTTPゲートウェイ環境の構築については、“8.2 HTTPトンネリングの環境設定”を参照してください。

HTTPトンネリングの運用

  HTTPトンネリングを使用する場合、クライアントアプリケーションの起動時に、HTTPトンネリング使用、およびHTTPゲートウェイを指定するパラメタを指定します。
  これにより、クライアント・サーバ間のCORBAアプリケーションでHTTPによるデータ通信が行われます。

  起動パラメタについては、“8.2.3 HTTPトンネリングの起動方法”を参照してください。