A.2.2 ロールの新規追加／更新

CSVファイルを利用して、動作中のPortalworksにロールを新規追加または更新するツールです。
新規追加または更新するデータは、事前にCSVファイルとして作成しておく必要があります。

このツールを使用する場合、“運用管理ツールの注意”を参照してから実行してください。

CSVファイルの形式

CSVファイルは、以下の形式で作成します。

記述形式

1行目は、入力ファイルの内容を表したヘッダを記述します。

デフォルト（すべて記述する場合）は、以下のように記述してください。

roleID,roleName,user,service,CustomizeStatus,PrivateBrickStatus,comment

2行目以降には、実際のロールの設定情報を記述します。

入力ファイルで1行に1つのロールID分のデータを記述します。ヘッダで記述した順番で記述してください。ロールID以外は、ヘッダで省略した場合、実データも省略できます。省略した場合は、新規作成時にはデフォルトの値（空かfalse）を、更新時には現在値のままで設定します。

roleID,roleName,user,service,CustomizeStatus,PrivateBrickStatus,comment

PublicRoleの場合

publicrole,,,service,,,,comment

サービス名には2バイト文字が存在するため、CSVファイルはMS932（Shift_JIS）固定で記述してください。また、ロール登録コマンドにおいて、CSVファイルを利用して登録を行うため、ロール名、サービス名、ユーザID、コメントには、半角のシングルクォーテーションとダブルクォーテーションとカンマを使用できません。

記述内容

roleID
以下のどちらかを指定します。そのほかの場合には、エラーとなります。省略はできません。
- 新規の場合：「new」
- PublicRoleの場合：「publicrole」
- 更新の場合：既存のロールID
roleName
ロール名を記述します。
user
利用者のユーザIDを記述します。ユーザIDが複数存在する場合には、（カンマ）区切りで記述し、その全体を、「"」（ダブルクォーテーション）でくくってください。
ヘッダの“user”文字列を“adduser”に置き換えると、対象のロールに現在登録されている利用者はそのままに残し、さらに入力ファイルに記述されているユーザIDを追加します。
ヘッダの“user”文字列を“deleteuser”に置き換えると、現在の利用者からCSVファイルに記述されているユーザIDを削除します。
service
サービス名とそのサービスのtypeの番号をセットで記述します。ロール登録後にサービスも登録できるようにサービス名の存在チェックを行っていません。綴り間違いのないよう注意してください。
typeの番号は
1.actorAlias（USPの別名）
2.scenarioAlias（シナリオの別名）
3.actor（USP本体）
4.scenario（シナリオ本体）
service記述例：,"'社内検索,1','スケジュール,4'",
ヘッダの“service”文字列を“addservice”に置き換えると、現在のサービスはそのままにCSVファイルに記述されているサービスを追加します。
ヘッダの“service”文字列を“deleteservice”に置き換えると、現在のサービスからCSVファイルに記述されているサービスを削除します。
CustomizeStatus
trueのとき、ブリックのレイアウト変更を禁止します。
PrivateBrickStatus
trueのとき、プライベートブリックの作成を禁止します。
Comment
コメントを記述します。

記述例

roleID,roleName,user,service,CustomizeStatus,PrivateBrickStatus,comment
4088646,"検索","test026,test025,test024,test023,test022","'社内検索,1','スケジュール,4'",true,false,"comment"
New,"共有ドキュメント","AllUser","'カスタム時刻表,4','部会資料,1'",true,false,""

【コマンド名】

［Portalworksインストールフォルダ］\bin\roleedit.bat
/opt/FJSVispw/bin/roleedit.sh

【引数】

import CSVファイル名
登録データのCSVファイル名を指定します。
フルパスのファイル名（例：c:\roledata\role.csv）
（同じところにある場合、パスは省略可）

【コマンドの実行】

コマンドプロンプトで“［Portalworksインストールフォルダ］\bin”へ移動してコマンドを実行します。
cd ［Portalworksインストールフォルダ］\bin
roleedit.bat c:\roledata\role.csv
コンソールで“/opt/FJSVispw/bin”へ移動してコマンドを実行します。
cd /opt/FJSVispw/bin
./roleedit.sh /tmp/roledata/role.csv

【メッセージと対処方法】

メッセージ	操作後の状態	対処
error : [File Not Found]	異常	指定したファイルが存在するか、または、指定したファイルに読み込み権限があるか確認してください。
error : [Faild Read File]		指定したファイルがディレクトリでないか確認してください。
Specified Role ID does not exist.		ロールの更新時に、存在しないロールIDを指定した場合に出力されます。ロール一覧表示コマンドでロールIDを確認し、再度コマンドを実行してください。
File Format NG.		ロールの新規追加／更新時に、入力ファイルのフォーマットに誤りがあった場合に出力されます。入力ファイルを修正し、再度コマンドを実行してください。
error : [Couldn't Read DataBase]		DBアクセスでエラーが発生したときに出力されます。RDBサービスが起動されてきちんとアクセスできる状態かどうか、DBアクセスの定義がきちんとなされているか確認してください。
error : [Illegal Format Header]		1行目のヘッダの記述に誤りがあります。定義名がきちんとかかれているかどうか、綴りなどを確認してください。
Failed to Edit a Role :line［n］		CSVファイルのn行目で定義されたロールの変更に失敗しました。CSVファイルに誤りがないかどうか確認してください。
Failed to Create a Role :line［n］		CSVファイルのn行目で定義されたロールの新規作成に失敗しました。CSVファイルに誤りがないかどうか確認してください。
USER ID does not exist.		存在しないユーザIDを指定した場合に出力されます。登録されているユーザを指定してください。
Illegal data in ［line:Column］.		ロールの新規追加／更新時に、入力ファイルの内容に誤りがあった場合に出力されます。入力ファイルを修正し、再度コマンドを実行してください。
Succeeded in Reading Header :line［1］	正常	ヘッダの読み込みに成功したときに出力されます。
Succeeded in Editing a Role :line［??］		入力ファイルの??行目のロールの変更が成功したときに出力されます。
Succeeded in Creating a Role :line［??］		入力ファイルの??行目のロールの作成が成功したときに出力されます。
Role Edit Command Succeed		ロールコマンドが最後まで実行されたときに出力されます。記述エラーでエラーメッセージが出力されロールが登録されなかった場合でも、コマンドが最後まで実行されるとこのメッセージは出力されます。